猫の口が腫れた。
前回は片側のほっぺがふくれて、気の毒だが可愛かった。
今回は下唇の半分、リップを塗ったようで、エサ置き場にしきりに呼ぶのだが、何をやってもコレではないという。(口で言うわけではないが)
今度も歯石だったので、行きつけの穏やかな獣医さんが取ってくれた。
嫌がったので、ろうとの形のカラーを首に付けられた。とても可愛かった。
それでも嫌がったので、コーソクイになってしまった。なんとなく可愛かったが痛ましかった。
おかげで歯石はほとんど取れて目出度いのである。
治療中だったのでカラーの写真を撮るのははばかられた。
帰りしな、コーソクイの写真を獣医さんと取らせてくれとお願いした。
猫は逃げられなかったが、獣医さんには逃げら？れた。
考えてみれば、カラーはともかく拘束衣のペットと写真をとるのは、あまりいいものではない。
獣医さんの良識を尊敬し、自らの不名を恥ずかしく思うのだった。
そして猫は今、可愛くベランダから外を眺めている。
