NPO法人大雪山自然学校ブログ

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【大雪山国立公園・旭岳情報】冬景色

2021年10月23日 | 大雪山国立公園旭岳・天人峡情報

【日付】2021/10/23 (土)
【場所】旭岳・姿見の池園地
【天候】曇り
【気温】-3℃
【風速】~4m/s
【積雪】25cm

一週間ぶりに来た姿見はすっかり冬景色でした。

早朝のライブカメラでは晴れて旭岳がクッキリ見えていた時間もあったのですが、今は曇りと霧で視界不良。

そんな視界不良の中、旭岳登山に行きそうな方がいたので、声を掛けました。
実は数年前の今日、やはり視界が悪く360°真っ白な日に登山に行って遭難し、亡くなった方がいたのです。

今日はボランティアの方が来てくれたので、手伝ってもらいながら作業をしました。
先ずは第三展望台周辺に残っていたロープを外して回収しました。
 

その後、看板も外して回収しました。





今朝登山に行った方が、登り始めた途端に様子が変わったので、すぐに止めて戻ってきたそうで、安心しました。
視界が悪い上に風もさらに強まり、積雪量も多かったそうです。

作業をしていると、しっかりとした服装で雪の散策路を一周している方もいました。
雪が着いた階段や坂道は滑りそうなので、慎重に歩いていました。

昨日のブログにも記載がありましたが、オススメの服装は…

手袋、ニット帽、ネックウォーマー、暖パン、ダウンや厚手のジャケット、冬のコートなど。

スニーカーでは靴に雪が入ったり滑りやすいため、冬用の靴や、長めのブーツがオススメです。
姿見駅にレンタル長靴(1足300円)があります。

階段に着いた雪が滑るため坂を下りる時が怖いので、どうしても一周したい方はポールがあると安心です。

夫婦池は昨日と比べると、少し雪化粧しました。

姿見の池あたりで少し晴れて青空が見えました。

姿見階段は、相変わらず雪で難所となっています。慎重に歩いてください。

駅の近くの階段も、ステップの幅が狭いところに雪で滑りやすくなって歩きにくくなっていたので、除雪しました。

その後もしんしんと雪が降ったり曇ったり少し晴れたりという天気で、
帰りのロープウェイからも綺麗な景色が見られました。





しばらく天気がよさそうですが、服装やロープウェイの時間に注意しつつ楽しんでください。

旭岳自然保護監視員:羽馬 和美

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【大雪山国立公園・旭岳情報】白銀の世界へようこそ

2021年10月22日 | 大雪山国立公園旭岳・天人峡情報

【日付】2021/10/22 (金)
【場所】旭岳・姿見の池園地
【天候】曇り
【気温】2℃
【風速】2m/s
【積雪】25cm

みなさん、こんにちは!

旭岳・姿見の池園地ではいよいよ本格的な冬が始まりました。

昨夜から10cm前後の新雪があり散策路は白銀の世界が広がっています。

本日は曇りがかっていますが、時より日が差すと旭岳の山の斜面や雪景色がとってもキレイです!

散策路は20~30cmほどの雪が積もっていて、吹き溜まりの箇所は膝がすっぽり隠れるくらいの深さの箇所が続きます。

こちらは本日の夫婦池の様子です。池は結氷しています。

この積雪状況で園地内を散策されるのであれば第一展望台や第三展望台の折り返しコースがオススメです。散策に行かれる場合は冬の防寒対策をお忘れずにお願いします。

防寒対策といってもどんな感じ?...と思われる方もいらっしゃいますよね。

イメージは「北海道の冬!」と思ってください。

最低限必要な装備は、手袋(超重要!)、ニット帽、ネックウォーマーやマフラーなど。服装は、ダウンジャケットや風除けの厚手のジャケット、冬のコートなど。雪の深さはくるぶし以上から膝くらいまである箇所がほとんどのため、レインパンツや防水仕様のハイキングパンツなど多少濡れても良いタイプのパンツがオススメです。

足元はスニーカーでは靴の中に雪が確実に入るのため、長めのブーツや冬用の長めの靴がオススメです。ロープウェイの姿見駅にあるカウンターでは長靴のレンタルも行っていますよ!(1足300円)

本日の散策路の状況はこんな様子です。

 

園地内のコースについて不明点があればお気軽に姿見駅のカウンターまでお問い合わせくださいませ!

現在ロープウェイの運行時間は始発が9時00分で、最終は16時00分です。お間違えないようにお気をつけください。

 

 

旭岳自然保護監視員:高谷 梨菜

 

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【2021年10月21日発行】旭岳・天人峡ネイチャーレター(日本語・English)

2021年10月22日 | 旭岳・天人峡ネイチャーレター

旭岳ロープウェイの運行時間

10月21日~11月10日
平日・土日祝 9:00~16:00

※11月11日~整備運休です。

運行スケジュール等詳細は 旭岳ロープウェイのホームページ でご確認ください。

2021年10月21日発行の旭岳・天人峡ネイチャーレターをお届けします。
We will deliver the Asahidake/Tenninkyo Nature Letter issued on October 21, 2021.

旭岳・天人峡ネイチャーレター №10 PDF PDFをダウンロードできます。
Asahidake/Tenninkyo Nature Letter №10 PDF You can download PDF.

旭岳・姿見の池園地や天人峡に来られる際は、ぜひ参考にしてください。
Please refer to it when you can come to the Asahidake Sugatami Pond Area or Tenninkyo.

花の状況など、この 旭岳自然保護監視員 ブログ や、下記SNSなどで随時お知らせいたします。

旭岳自然保護監視員 Facebook

旭岳自然保護監視員 Instagram

交通
バスいで湯号運行中!

2020年10月改定版 66番旭川空港経由・旭岳線(いで湯号)時刻表
http://www.asahikawa-denkikidou.jp/manage/wp-content/uploads/2020/06/66time_2020.10.1.pdf

旭岳周辺情報
旭岳ビジターセンター
旭岳ビジターセンターのページ 

登山情報
北海道警察
安全登山情報のページ

大雪山国立公園連絡協議会
大雪山国立公園 登山情報のページ

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【大雪山国立公園・旭岳情報】冬の始まり

2021年10月18日 | 大雪山国立公園旭岳・天人峡情報

【日付】2021/10/18(月)
【場所】旭岳・姿見の池園地
【天候】曇り
【気温】-6℃
【風速】6m/s


17日の降雪により旭岳温泉街でも雪が積もり、気温は数日間低い予報のため冬タイヤが必須となります。

姿見の池園地は一気に冬の景色です。平均して20cmほど、吹き溜まりでは膝ぐらいまでの積雪があります。



ロープは凍ったり雪がついて団子状になると重みで切れることもあるため、雪で散策路が埋まる前に回収します。


凍ったロープは針金のようになり地面に置くと自立します。

降雪と強風によりつくられる「エビのしっぽ」

エビのしっぽが成長した姿


ウラジロナナカマドの枝にできた樹氷

紅葉は終わりましたが、暖かい格好で一足早い冬を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

旭岳自然保護監視員:大塚

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【大雪山国立公園・旭岳情報】AMぽかぽか・PM極寒 & 10月の登山

2021年10月16日 | 大雪山国立公園旭岳・天人峡情報

【日付】2021/10/16(土)
【場所】旭岳・姿見の池園地
【天候】晴のち曇り
【気温】~7℃
【風速】~14m/s

一週間ぶりの姿見に出勤すると、駅前の池に氷が張っていました。


とは言え晴れて陽が射しているせいか、10時の気温は7℃と思っていたより暖かく、
着込んでいたのでちょっと暑いくらいでした。

エゾシマリスがあちこちで冬支度のため走り回っていました。

霜柱が融けて、散策路がドロっとしているところもありました。
靴を汚したくない方は、姿見駅にレンタル長靴(1足300円)があります。

しかし巡回していると曇ってきて冷たい風がどんどん強まり、16時には1℃まで下がりました。

明日以降、雪が積もり始めると、登山道や園地内に張ってあるロープを外す作業をします。
第五展望台のロープは、凍るとハイマツと合体して外しにくくなる所があるので、前もって少し緩める作業をしました。

その近くで、高山植物の上に不自然な石が数個あったので見に行くと…石の下に大便とティッシュが隠されていました。
大便と石が凍って固まってしまい取れないので、ティッシュだけ回収しました…

用をたすなら、携帯トイレを持参するか、姿見駅のトイレを使用してください。
高山ではそう簡単に自然に還りません。回収作業をする人のことを想像してみてほしいです。

散策路の石段が凍っていたので、氷を割ったり水が流れるように小石を避ける作業をしました。が!
まだ手をつけていない階段で、お客様が氷で滑って転んでしまいました…
作業が間に合わず、申し訳なかったです。

今後は雪が降ってさらに滑りやすくなるので、ツルツルに凍った日は、
無理せず自力で行ける範囲で冬景色を楽しんでいただけたらと思います。

午後はすっかり寒々しい様子になりましたが、旭岳を見て、
「日本にこんな綺麗な山があると思わなかった。今度登山したい。」と話してくださった方がいました。

これから雪が降るので、来年の夏、晴れた日にぜひ登りに来てください、とお伝えしました。

帰りのロープウェイから近くの山を見ると、雪が降り始めたようでした。

今夜から平地では雨の予報で、山や峠では雪になりそうです。

【10月大雪山・旭岳登山について】今日の様子は↓ですが、明日以降は雪が積もりそうです。

例年、雪が降り始める10月に、旭岳では遭難事故が多発します。

10月の登山をオススメしない理由は、道に迷いやすくなることによる遭難です。
雪が降ると360°真っ白になり、目印(踏み跡、石に描かれたマーク、標柱、周囲の景色)が何も見えなくなる
出発時に視界がよくても、その後霧に包まれることもある
ロープが外される
日没の時間が早い

さらに、
上記のように天気が悪くても、日程を変更できず無理に行ってしまう
冬山登山の装備・知識・経験がない
道に迷っても、元の場所に戻らない(雪で足跡が消えて戻れない)
警察への通報が遅い
遭難後に悪天候(吹雪)が続き、その後晴れても積雪ですべての痕跡が消えてしまう
(悪天候時はヘリも出動できません。警察、消防、自衛隊、遭難対策協議会…
その他大勢の方々が総出で何日も何日も探しても、見つからないです)
低温(気温はマイナスになります)、体力消耗
…なども、重なって起こっていると感じます。

宿泊先で、ビジターセンターで、ロープウェイの駅で、
そして私たち旭岳自然保護監視員が、「今日は危ないので登山は止めた方がいいですよ」と、
理由を説明しつつ声を掛けても、行くと決めた方は行ってしまいます。
「行ける所まで行ってみます」と言って、帰ってこなかった方がたくさんいます。

もし行くのを止めていたら、家族や友人ともまた会えて悲しませることもなかったし、
その後も登山を続けられたのに…と考えてしまいます。

それでも、どうしても冬山登山に行きたい方は、冬山ガイドを依頼するなど万全な安全対策をお願いします。

旭岳自然保護監視員:羽馬 和美

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