かながわ いーとこ

神奈川県にはいろいろな景色があり、魅力に溢れています。ぶらぶら散策して見た風景・いいところを少しずつ紹介します。

夏の自由研究にどうぞ 横浜水道 境川水管橋

2011年07月27日 | 神奈川県の水道
東急田園都市線の、南町田駅とつきみ野駅の間の車窓から、写真のようなアーチ状のものを目撃したことがありますか?


神奈川県に引っ越してきて十数年経ちますが、引越し当時からあれは何だろうという疑問はありましたが、
疑問を解決しようということにはなりませんでした。

昨年、子供の学校の自由研究で、初めて正体が判明しました。

これは、一言でいうと、「水道管」です。
タイトルから分かる!とつっかまれそうですが・・・


この「水管橋」は、境川という川にかかっています。
境川は、武蔵国と相模国の国ざかいとされたことからついた名前ともいわれています。
このあたりでは東京都と神奈川県の県境で、下流に行くと、江ノ島の付け根の片瀬海岸から相模湾に出ます。
河口付近では、片瀬川とも呼ばれています。


何のための水道管?ということですが、
横浜市水道局のホームページによると、横浜市水道局のアーチ形水管橋3本と、神奈川県内広域水道企業団の
アーチ形水管橋1本が掛かっている。ということなので、どこかから取水した水を、横浜市内に流しているようです。


この角度から見ると、3本と1本になっています。


近く(水道管が地面にもぐってすぐの空き地)に横浜市水道局の看板がありました。


このあたりの地形図を見ると、水色の点線が、相模原市の麻溝公園近くの相模原沈殿池あたり(相模原浄水場近辺)から、
大和市を通って、境川で橋マーク(水管橋)となって地上に出て、また地下にもぐって(青い点線)国道246号線を横切り、
横浜の川井浄水場や、西谷浄水場までつながっています。
相模原浄水場までは、相模湖や津久井湖などから青い点線が延びています。

横浜市水道局のホームページによると、横浜の水は、道志川、相模湖、馬入川、酒匂川、相模川と
いろいろな方面から取水しているようです。

ちなみに相模川は、富士五湖の一つでもある山中湖を水源とし、平塚市で相模湾に流れ込んでいます。
上流の山梨県では「桂川」、中流では「相模川」、河口近くでが「馬入川」と呼ばれています。

横浜水道の歴史ですが、横浜市水道局のホームページによると、江戸時代末期に、横浜が開港する際に、
海や沼をうめ立てて町がつくられたので、井戸をほっても塩からく飲む水には使えず、人口増加により
水不足が問題になりました。
コレラの流行もあり、イギリス人の技術者ヘンリー・スペンサー・パーマーさんが、2年半の年月
をかけて、明治20年(1887年)に日本で初めての近代水道を完成させました。
これにはびっくりしました。

なお、120年以上前の近代水道創設当時の相模川と道志川の合流地点の三井用水取入所から野毛山配水池までの
約44kmに及ぶ「水道みち」に、近代水道創設120周年の記念として創設当時の導水線路上の26か所に、
導水線路「緑道プロムナード」の看板を設置しているようです。
興味がある方はどうぞ。

2012.05.07追記
野毛山配水池などの記事はこちら

2012.05.26追記
城山ダムの記事はこちら

2012.06.08追記
相模原沈殿池の記事はこちら


いろいろなリンク先を掲載します。

横浜市水道局のキッズページ 
キッズページですがわかりやすいです。

横浜市水道局の 導水線路「緑道プロムナード」の看板 のページ 


神奈川県内広域水道企業団のページ