作曲家Mさんに手伝ってもらい、ラッシュ時間は避けて、朝10時以降乗り放題の乗り物一ヶ月券と携帯電話が揃った。
携帯は、アレックスが、先にポルトガルのレジデンシーに2ヶ月滞在したおりに、買ったのだそう。
使わないから、滞在中貸してくれるとのこと。
プリペイド式だが、一ヶ月400分、国内、海外の何処へでも9cent/min.でかける事が出来るそうだ。

携帯を借りに、アレックス宅を訪ねた。
Mayako女史が、車でピックアップしてくれて、
私は、お昼ご飯に、卵焼きとおにぎり2種と、きゅうりもみにショウガの千切りをあわせたものを持参。
M女史によると、いま、ベルリンでは、ONIGIRIというものが、ブームになりつつあり、一個2.5ユーロもする高級品だそうだ。
アレックスとM女史と私は、ちょうど10年前、パリで知り合って以来の仲良しだ。
今回は、彼にプレゼントしようと思い忘れ続けていた「鳥獣戯画」のレプリカ巻物をやっと渡す事が出来た。
小さな印刷物の巻物だが、日本の漫画のルーツだよ。13世紀頃だよ。
などど、じっくり見ながら、3人で、笑った。
私も久々にみたので、内容の面白さに、ちょっと惜しくなったが、私より彼の方が役に立つ。
彼のアーティスト用のレジデンシーは、昨年、10月に入居したばかりの頃に比べると、大変、落ち着いて来て、また、結構、悲観的なことばかり言う人であるのだが、抜けたのか??
同じ事をやっているのだが、作品に本来の彼の性格の朗らかさが現れて、とても厚みを増して来ていた。
ドーローイング、ビデオ作品と、他のマテリアルを使う事で、彼というものが鮮やかに立ち上がって来ている。
8月に南部の方の美術館での個展を控えている。
おにぎり昼食と、プレゼントですっかり浮かれたアレックスは、彼の故郷のバイエルンを案内するよ。3人で行こう!
何時?と尋ねるや、個展前で、言葉に詰まる。なんだ、やっぱり、アレックス。
変わらない。笑