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私の 37か国の 旅日記

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ドン・キホーテの小説の舞台

2016-12-04 14:04:13 | 日記
赤ちゃけたテーブル状の大地が広がり、その丘の上にはほとんど形を残さない
古城が点在する。中世の時代には領主が居て常に争いが有り、領土の奪い合い
が、繰り返されてきたが、今は訪れる人もなく朽ち果てようとしている。

この地方は、セルバンテスの小説、ドン・キホーテの舞台となった所で、街道
筋には小さな村々が点在し、モヤに包まれたオリーブ畑が、何処までも広がる。
そのオリーブ畑は、手入れが良く行き届き、大事に育てている農家の苦労が
伺える。

コンスエグラという小さな村の、丘の上に止まったままの風車が10基残って
いた。その風車を観るため、バスで丘の上まで登ってきた。
冷たい風が強く吹き付けていた。間近に観る風車はかなり大きくて、白壁と黒く
塗られ尖った屋根の風車小屋の白黒の、コントラストが碧い空に映えて美しい。

風車の羽に帆を付けて動かし、粉やオリーブ油を取る為に使われていた。
風が強く吹く地方で、風車も昔は沢山有り、ドン・キホーテの物語にも出て来る
ほど有名だったが、今は観光用に時々手入れをし、保存しているという。

国道145線(フランス迄続く国際道路)沿いの一軒のペンタ(旅籠屋)寄る。
ここはドン・キホーテの作者セルバンテスが旅の途中何回も立ち寄った所で、
昔のままの旅籠屋の雰囲気をそのまま、今に残していた。

酒場だった所は、コーヒーショップになり、馬を停めた広い中庭は、セレバン
テスと、ドン・キホーテの人形と素焼きの壺が置かれ、とうもろこし、にんにく、
とうがらしなどが軒下に吊るされ、昔の素朴な雰囲気があった。

やはり、ここはスペイン人にも人気が有る観光地で大勢の若い学生達で賑わって
いた。マドリードから特急で2時間30分で着くが、観光バスも出ていた。
🍀 明日に続く。

トレドの夕景は印象的

2016-12-03 12:20:00 | 日記
ヨロッパなどの宗教画と異なり、生身の人間を思い出させないように、立体感
を無くして平面絵に描いているのが特徴・・・と旅の間書き綴ってきたメモに
はしっかりガイドの説明が書いてあった。

昼食後、フリータイムで、トレドの街の散策へ出てきた。アルカ―サー(城)
を見学のため4時に入り口まで来ると、中から迷彩服を着た2人の兵隊が出て
来て「今日の見学は休みだ。明日来てくれ」という。
ここはスペイン市民戦争の時、激しい攻防戦が繰り広がれた所で、戦争博物館
だった。街も閑散としていたのでホテルへ帰ることにした。

今日のホテルは、トレドの旧市街から車で15分程離れていて、トレドの街を
前方に見渡す所に有った。
 
ここから観た夕景は非常に印象的だった。トレドの街が切り紙細工のように、
黒いシルエットを残し、広い空一面を、初めピンクがかったオレンジ色に染め、
次に茜色に変わり、そして古代紫へ色を変えながら暮れていった。
空気が乾燥していて色が鮮やかで、こんな綺麗な夕焼けは滅多に観れるもので
はない。としばらく時間を忘れて太陽が沈み暮れてしまうまで眺めた。
 
夕食はクリスマスでも有り、ご馳走を食べるため国営のパラドールオーガス
(貴族の館)のレストランまで行く。そこは街の外れで高台になっていて、
ライトアップされたトレドの街が見渡せ、ホテルを兼ねる館の内装からも、
年代を感じ、洒落た雰囲気からはスペインの旅情うを感じた。

12月25日(土)

トレドを10時に出発。アングリシャ方面に向けて南下する。ラマンチヤ地方
(アラビア語で痩せた土地)に入った。今までの風景とはがらりと変わり、別
世界の風景が広がる。🍀 明日に続く。

トレド観光一日目

2016-12-02 12:42:33 | 日記
建築様式はフランスゴッシック調で、内部は88本の柱で支えられ、それを囲む
ように、22の礼拝堂が有った。

ガイドの説明を聞きながら内部を観て回る。エル・グレコやゴヤの宗教画を観て
宝物殿へ入る。黄金の聖書やイザベル女王の王冠、装飾品、剣、などの財宝が、
ガラスケースの中に展示され、特にエメラルド、ルビー、ダイヤなどの宝石に目
がいってしまい、説明など耳に入らない。
宝石は、いつの世も女性を惑わせてしまうのよね。

コロンブスによって、初めて国に持ち帰られた、アルフェ聖体顕示台、(お神輿
の様な物)これも、金銀を使い宝石で飾られ、豪華に造られていた。

グレコが16世紀、トレドに魅せられ住み付いた家は、旧ユダヤ人街に有った。
この辺りでは、かなり大きな家で、今は修復中で中は観れない、見晴らしの良い
所から、家の全景をカメラに納めた。

300年前に、グレコが描いた「トレド景観」は、今のトレドと比べてみても、
少しも変っていないという。だからトレドの景観地区として価値があるのよね。

ここでグレコの家の前の坂道を登って来る、子供6人ずれの日本人家族と会う。
この人達とは、成田からの機内で、私の後部座席に座っていてた。話によると、
レンターカーを借りて、スペインを周遊をすると聞いていた。これからセビリア
方面へ向かうという。お互い無事な旅を願い、挨拶を交わし別れた。

グレコの描いた、オルガ伯の埋葬の絵を観るため、サンド・トメ教会へ来た。
グレコの作品中最高傑作といわれ、この絵を観るだけの観光客もいるというが、
観ることは観たが、今となっては余り記憶に残っていない。
グレコさん、御免なさい。
 🍀 明日に続く。

昼食は真っ黒なイカ墨ご飯

2016-12-01 12:57:09 | 日記
初冬のマドリッドは、東京より少し寒い。何百年も前に建てられた石造りの
家が密集している街は、行き交う車も多く、日本と比べるとはるかに広い
歩道の両側に車を止め、駐車場代わりに使われていた。

昼食は、いか墨のご飯だった。スペインに来て、初めて食べるスペイン料理
は、ご飯が真っ黒で見た目はまずそうだったが、食べてみると、これが意外
に美味しい。好き嫌いが有り食べられない人もいた。

12月24日(木) マドリッド~トレドへ

マドリッド2泊でトレドへ向かう。ホテルを9時30分バスで出発。
マドリッドから南へ70K、1時間で到着した。今日はクリスマスで教会の
見学が午前中で終わるため、急いでトレドまで来た。

トレドの街は三方をタホ川囲まれ、小高い丘の上に中世の面影を残す、小さな
古都だった。かってのスペインの首都で500年間に渡り、中世スペインの
中心地として栄えた街。どことなくイタリアのアッシジに似た街だった。

広場でバスを降り、石畳の道を歩き街中に入った。クリスマスで、日本の元旦
のように静かで人通りも少なく、細く入り込んだ道をしばらく行くと、トレド
の寺院前に出た。

さっそく、トレド大寺院を見学。横の入り口から中に入ると中は薄暗く、窓の
ステンドグラスが太陽の光を受け七色に輝いていた。古代ローマ時代から有る
ステンドグラスは、光の芸術と言われ、この寺院のステンドグラスは、キリスト
の生涯を描いた絵が映し出されていた。

13世紀、フェルナンド3世時代に着工、15世紀に完成した。スペインカソ
リックの総本山。  🍀 明日に続く。