台風の夜は

2013-09-16 13:54:16 | 日記
京都を台風が過ぎ行く。昨日の夜は、警報のメールが次々と入る。避難勧告が出た地域もある。皆様、どのような思いで一夜を過ごされましたでしょうか。
ウチのバカ息子は、夜、車で遊びに行きました。雨の中を走りたかったのか、親の制止も聞かず、出て行った。(バカ娘は、友だちと遊んで夜を過ごすそうで、家には本日、帰りません。)
雨音が強く、私は眠れません。バカ子たちは、自己責任で、自分自身を危険にさらしている。やってきた災害に立ちすくむ方々がおられるそのとき、何も思わず、何も感じず、ただ、自分の快楽を求め、遊ぶ。バカどもの身を心配する必要は、もうまったくない。「放っておけ」と私の理性が叫ぶ。でも、…心配なのだ。「アホらし」、本当にアホらしい。眠れないので、ビデオを見て、無為に過ごす。雨の音が高まり、風のぶつかる音がして、その狭間に時が落ちる。
まだ、息子が 2、 3才の頃、私たちは二階建てのアパートの一階に住んでいた。ある夜は台風が通過のときだった。いつもより早く、夜の 8時頃、夫は家に帰ってきた。「やれやれ、夫が帰ってきた」とほっとし、うれしかった。夫は外回りの仕事だ、心配だった。「早く、お風呂に入って、ご飯食べて、(台風くると大変だから)早よ寝よう」と私は言った。夫は帰ると真っ先に、風の強まっている外へ、また出た。小さかった息子を抱き上げて、「台風さん来てはるで。会いに行こうか?」と、外に出た。
ずっとずっと前のことなのに、はっきり覚えている。一瞬であったけども、よくも小さな息子を外に連れ出し、何も知らない息子に「台風さん」を教えるなんて。アホな夫だ、と私は思った。「台風さん来てはったなぁ。」と夫は息子に聞く。「台風さん、どこに居はるん?」と息子が父に聞いたと思う。「アホ、言うからや。」と私はその時、思った。
時を経た今、バカ息子が自ら、台風を見に出かけた。 



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