ナーバスのベクトル

憂いと喜びのベクトルが今日もあちこち上下する

地場ということ

2005-03-16 19:42:49 | ベクトル→プラス
土地(場所)には、値段的な価値や立地の良さとは別に、地場の優劣というものがあるようだ。
新しく飲食店がオープンしてもすぐに潰れ、また新しく飲食店ができるが、しばらくしたら閉店している。そんな早い撤退を繰り返している場所(テナント・スペース)がいくつかある。
「あ~あ~、ここで店してもダメやのにぃ~」と思うが、オーナーにしたら、何件も物件を見て回り、リサーチし、検討を重ね、プランナーなんかにも相談したりして、「よし、いける」と判断した大勝負。採算ありだ。
でも、希望あふれるオープン時を過ぎ、呼び込みの店員さんに悲壮感が漂いはじめ、必死感がピークになり、しばらくすると閉店の張り紙が張られている。でも、早い撤退は、いい判断だ。
店の失敗は、オーナーや店の人、料理やインテリアが悪いのではない。場所(地場)が悪いのだ。人を集めるパワーがないのだ。気がないのだ。どうも入りにくいオーラがあるのだ。それをみんなが感じるから、お店に人が寄らないのだ。
これからお店をオープンする方は、立地や物件の好条件だけでなく、テナントが入れ替わり立ち替わりしているようなら、やめておいた方がいい。もう、これは、人間の努力では補いきれない、土地が持つ宿命なのだから。
そんなこと考えたら、何十年も前から「閉店セール」の看板をかかげ続けている西天満の靴屋さんはすごい。あの場所も、あまり地場がいいとは感じないが、土地のマイナスに、閉店セールのマイナスをかけて、プラスにするという荒技で乗り切っている。お見事、浪花商人。
「今日は、なにが言いたいんか、わからん」
「自分もマイナスとマイナスをかけてプラスにしたいんと、ちゃうか」
「コツコツ積み上げていく足し算もできん奴が、かけ算はムリやろぉ」
脳ちゃん、読みが甘い。地場アドバイザーの自己PRしてんのよ。
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