寅子のコンキ・ノーキ・ノーテンキ

婚期と納期に追われる公私共にフリーな毎日

情けは人の。

2014-03-07 01:48:11 | 日常
今日は免許証の更新へゴー。
警察署で手続きをし、てくてく歩き講習会場へ。
講習を終え、郵送手続きの用紙に記入していると、
「え!郵送代800円も払うんですか?」と驚く女性の声が。
それを聞き、同じく驚く寅子。
そんなこと、通知ハガキには書いてないじゃないか。
と思い、記入用紙をめくると「郵送代800円」の文字が。

ちらっと女性を見ると、仕事の制服を着た若い女の子です。
どうやら手持ちの現金が300円足りないらしく、
職員の人に他の方法はないか必死で相談していましたが、
「いや~無理ですね~」と門前払い状態。
大丈夫かなあ、と思って聞いていると、
「お金をここに持ってきてもらいます」と、女性は電話をしに廊下へ。
他人事ながらほっとして、お金を払い、廊下へ出ると、
電話中の彼女は、これまた困った様子。

ドアを開け、そのまま帰ろうと思いましたが、
どうしても気になり、女性の元へ。
「500円あれば足りる?」と500円玉を出すと、
「いや、あの、いいです、それに駐車場代もいるんで」と女性。
「じゃ1000円あれば大丈夫?」と1000円札を出すと、
「あ、はい、でも、申し訳ないんで、いいです」と女性。

近くで見ると、まだ20代の前半くらい。
たぶん初めての更新で、通知ハガキに書いてある通り、
3100円だけ持ってきたんだと思います。
仕事用の制服姿なので、仕事の合間を縫って。

「仕事で今日しか来れんかったんやろ?」と聞くと、
「はい、でも、大丈夫ですから」と女性。
全然大丈夫じゃないやろ。
「ふんじゃ、1000円あげる」と1000円を彼女の手に。
「えっ!あ、ありがとうございます、あの、連絡先を教えてください」と女性。
「名乗るほどのモノじゃあございません」
と立ち去ろうとすると、寅子のコートを引っ張り、
「あのっ、せめて、携帯番号だけでも」と女性。
少し迷いましたが、彼女の気持ちを考えると、
教えた方が彼女もすっきりすると思い、携帯番号を教え、家路へ。

夕方、その女性からお礼の電話をいただきました。
寅子は今まで財布や給料袋を拾って届けたことがありますが、
お礼の電話をいただいたことは皆無です。
なので今回も、そういう期待ははなからしてませんでした。
ですが、その女性は、何度もお礼を言った後、
「なんかあったらいつでも電話ください」
そう言ってくれました。

いいことをしたね、とか、
そういうことを言われたくて書いたわけではありません。
寅子は最近、思うんです。
明日もあさっても生きているとは限らない。
あの時、こうすればよかった、と後で悔やみたくないと。
お人好しと言われても、損をしても、馬鹿を見ても。
それに、寅子はその女性のおかげで、
今日1日、あったかい気持ちでいられました。
これぞプライスレス。


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