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音楽大好き男の徒然なる日記

東京新聞社説「いじめ自殺判決 悲劇招かぬ想像力を」

2019-02-26 | 日記
自分は「美しい日本」なんて絶対言いたくない。
その原因の最たるものが「いじめ」だ。

東京新聞 2019年2月20日付社説
「いじめ自殺判決 悲劇招かぬ想像力を」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019022002000158.html

大津市の中学二年男子生徒=当時(13)=のいじめ自殺について、
大津地裁は「いじめが自殺の原因。加害者は生徒の自殺を予見できた」という判断を下した。
悲劇を招かないような想像力を育てたい。

いじめをめぐる訴訟で「予見可能性」が認められたのは、
1994年に神奈川県で起きた中2男子生徒いじめ自殺の判決などがあるものの、立証へのハードルは高く、
否定される判例が多かった。

大津の生徒は2011年10月、自宅マンションから飛び降りた。
大津市教育委員会は当初、生徒が元同級生からいじめを受けていたとしつつ
「自殺との因果関係は不明」と説明した。

遺族は2012年、市と元同級生3人を提訴。
市の第三者調査委員会(弁護士や学識者)が「自殺の直接的要因は、いじめ」と結論付けると、
市は一転因果関係を認め、2015年に遺族と和解した。

元同級生側は、生徒の口の上にハチの死骸を乗せるなどの行為は
「遊びの延長で、いじめとの認識はない。自殺の原因は別にある」と主張して裁判を続行、判決を迎えた。
刑事捜査で滋賀県警は二人を暴行などの容疑で書類送検、一人を児童相談所送致。
大津家裁は二人を保護観察処分、一人を不処分としている。

この日の判決は「元同級生二人の連日の暴行から、生徒は死にたいと望むようになった。他の原因はない」
いじめの存在や自殺との因果関係を認めた。

その上で「こうした行為の積み重ねは、一般に自殺の予見が可能な事態だったといえる」とも指摘し、
元同級生三人のうち二人に損害賠償約3750万円の支払いを命じた。

生徒の父親は、判決を評価し「被害者が司法救済を受けられる仕組みづくりを急いでほしい」と語った。

この事件をきっかけに制定された「いじめ防止対策推進法」は、
心身への重い被害や長期欠席を「重大事態」とし、「国や地方自治体への報告」を学校に義務付けた。
インターネットを通じたいじめの監視強化も盛り込んだ。

しかし、法律ができても、いじめはなくならない。

文部科学省によると2017年度、全国の小中高などでのいじめ認知件数は41万余件で過去最多。
「人が集まればいじめは起きる」という前提に立った方がいい。
「根絶」を唱えるのではなく、いじめ被害が深刻な悲劇にまで発展しないように
「被害を隠されない仕組み」や「いじめからの逃避を認める社会」づくりへの知恵を絞りたい。


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朝日新聞 2019年2月22日付社説
「大津のいじめ 7年経て根づかぬ教訓」
https://www.asahi.com/articles/DA3S13903935.html?iref=editorial_backnumber

いじめで人を死に追いやったり傷つけたりすれば、子どもでも厳しく責任を問われうる。
社会にそのことを認識させる判決だ。
再発防止に生かしたい。

滋賀県大津市立中の男子生徒が2011年に自殺した事件で、大津地裁はいじめが原因と認め、
加害側の元同級生2人に計3700万円の賠償を命じた。
市はすでに責任を認め、亡くなった生徒の両親と和解している。

この事件では、いじめのむごさに加え、
学校や教育委員会の対応の鈍さや保身に走った振る舞いが批判を浴び、
いじめ防止法の制定につながった。


法は二つの柱を掲げる。

教職員らの情報共有を徹底し、学校が組織として対処する。
自殺や長期の不登校などの「重大事態」が起きたら、すみやかに調査に着手し、事実関係を解明する――。
どちらも大津の事件の教訓そのものだ。

だが、実践はなお遠い。

現場は実態の把握に熱心になり、被害の認知件数も増えた。
しかし、公表されている各地の調査報告書を見ると、判で押したように「情報共有の欠如」が指摘され、
真相究明に後ろ向きな学校や教委の姿勢がしばしば批判の対象になっている。


深刻なのは、防止法の内容が依然、周知徹底されていないことだ。
条文は、重大事態の際はいじめの「疑い」の段階で調査を始めるよう明記している。
なのに「確証がないから」と動かず、保護者らに不信感をもたれるケースが相次ぐ。

超党派の国会議員は防止法の改正を検討している。
中でも重要と考えられているのは、
「教員にいじめ関連の法律や指針などを読み込み、精通する義務を課すこと」だという。

教員の多忙の解消が社会の課題になるなか、さらに荷を増やすのかとの声もあるかもしれない。
だがそれにしても、学校側の認識の甘さ、危機感の薄さは現実が示している。
先生たちは重く受け止めてほしい。


大津の事件では、生徒へのアンケートが黒塗りだらけで遺族に開示されるなど、
当局の隠蔽(いんぺい)体質も批判を招いた。

この払拭(ふっしょく)も道半ばだ。
昨年も神戸市教委が中学生の自殺をめぐり、生徒からの聞き取りメモを隠したことが発覚している。

今回の判決は「加害側は自殺を予見できた」と述べて賠償を命じた。
第三者委の調査や警察の捜査で自殺に至る経緯がほぼ解き明かされたことが、異例の判断につながり、
遺族も受け入れた。

はじめから学校・教委が解明と説明に力を尽くしていれば、と思わずにいられない。

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まず、アクセス数が「千葉県野田市少女虐待死事件」より少ないのはどうゆう事だ⁈

1980年代後半以降のいじめ事件の陰惨さにはずっと気になっていた。
そこで、まず気になるのは「ストリートファイター」等テレビゲームの普及以降
陰惨さが増している事だ。

街角に世話好きな爺さんや「ガキ大将」がいた時代なら、
「こらぁ!それ以上やったら死ぬぞ!」と限界を知らせるものがいた。
しかし時代が変わり、ゲームも街のゲームセンターよりネット化が進むと
諫める人間がいない。
結果、相手が死ぬ(または死に至る)まで叩きのめすばかりになっている。
しかも、教職員はやる事負担が増え、また文部科学省から「愛国教育」の抑圧もかかり
いじめを「子供だけの世界」として逃げる卑怯者が増えた。

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もし、いじめられっ子がこのブログを読んでいてくれるのなら、
自分はこう伝えたい。

「死ね」しか言わないか逃げてるばかりの同級生や教職員しかいない学校なら、
自分を守るためにいっそ逃げるほうが良い。

かのフォークシンガーの加川良さん(1947-2017)の「教訓Ⅰ」という歌がある。

 命はひとつ 人生は一回
 だから命を棄てないようにネ
 慌てるとつい フラフラと
 御国のためなのと 言われるとネ

 青くなってしりごみなさい
 逃げなさい 隠れなさい


今、「御国」を「学校」「会社」「社会」と書き換えてみたら良いだろう。
そんな偏狭なもののために死ぬ意味なんてないし、相手を「殺す」ことも絶対してはいけない。

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あるTwitterで「いじめから逃げたいのなら図書館にいらっしゃい」という素敵なツイートがあった。
そう、図書館は自習もできて良い知識を得られる絶好の場所だ。

でももっと街中に、いじめられっ子に居場所があると良い。
忙しい時期を外せば「教会」とか「お寺」などに相談できる人がいたら良い。

自分が音楽が救いだった。
少年時代のみのや雅彦が松山千春に憧れたように。
(2019.2.12付を参照のこと)
ここは独断と偏見になってしまうが、Eminem(エミネム)などのラップは好きじゃない。
「言葉のマシンガンで美しくない」から。

それなら、アイリッシュ音楽などどうだろうか。
荒涼とした大地に血の通った人間の歌と演奏が心地良い。
踊ってみたくなるようなリズム、
すすり泣くような「ティン・ホイッスル」の音色。
例えば、Altan(アルタン)というグループ。
例えば、ENYA(エンヤ)。

ALTAN - The Jug Of Punch


Lass of Glenshee


Exile By Enya


自分にはアイルランドに行ってみたい夢がある。
打ち込みじゃ得られない音楽の神髄があるはずだ。

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あと、こんな映画はどうだろう。

「学校」と言いながらヒッチハイクをする少年物語の、山田洋次監督の「十五才~学校Ⅳ」だ。
つまり、校舎ばかりが学校じゃなく、旅そのものや社会と交わることが「学校」なんだと
教えてくれる。

十五才 学校Ⅳ(予告)



そして、心が落ち着いて勉強が必要だと思ったら、置き去りにした教科書・参考書を
また見直してみればいいのだ。

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