おでかけZIOさん

さ迷い人でも言いましょうか、さしたる当てもなく、場所を時間を彷徨っております。

羽村堰

2018-02-26 23:55:33 | ちょっことお出かけ

天気が良いのに朝のグズグズも堪えられない、そんな時どうします。
その答えは、やはり出かけること。近場に限られますけど。
その行先は如何に。お出かけポケットからチョイスした先は羽村堰。
まずはいつも通り羽村市郷土博物館を目指します。
車を置けるし、情報収集にも最適。

羽村堰の事、玉川兄弟の事etcが主でしょうが、多摩川の河岸段丘上には多くの遺跡も点在、そのマップでもあれば最高です。
さらっと有りましたが、こんなものでしょう。
 
羽村堰については、現実、今もそこに有り興味深いものがありました。
 

博物館の川向うが羽村堰、行ってみましょう。
 
水門が鋼鉄製に変わったといえ現在も稼働している様を目にすると感動すら覚えます。
遺跡マップは手に入らなかったのですが、福生市郷土資料室で「西多摩の埋蔵文化財展」をやっているとのこと、寄って見ることに。


残念ながら撮影禁止、画を残すことはできなかったのですが、勝坂式土器と加曾利式土器が主のようで取っ手の蛇体表現等にフムフムと思わせてくれました。
さてそれから、始め草花丘陵を歩いてみようかなとも思っていたのですが、少し変えて菅生丘陵を偵察しておこうか、という気になり西多摩霊園へ。霊園の上段まで行き、尾根筋に伸びる小径を探します。
案の定、二つ塚峠への尾根道がありました。
 
少し歩いてみるものの、もう時間は3時、帰ることにしましょう。
帰路、日の出ICに入る前に立ち寄るところがありました。
瀬戸岡古墳群、が探してもなかなか辿り着かない。
そこは、ただフェンスで囲んであるだけで横穴式石室を覗けるどころでありませんでした。
いつもながら、古墳探しは苦労します。
 
という、おさまりの悪い中途半端なお出かけでありました。(2/25)



仁和寺展

2018-02-19 17:44:31 | 美術館・博物館

国博仁和寺展が始まった。
御室派のお寺の秘仏が多数出るということで注目していたのだが、連休最終日出かけてきました。相当の混雑を予想していたのですが、思いのほか空いていてラッキー!運慶展の込みようが嘘のようでした。目玉の一つ葛井寺の千手観音の展示が始まってないからなのかな。

それはともかく入場しましょう。
第1室は御室仁和寺光孝天皇発願
宇多天皇創建の門跡寺院筆頭という性格上その周辺の遺品や消息が中心、軽くスルー。
気になったのが三十帖冊子、写経する空海の呼吸を感じるようで、ちょいとしびれました。

第2室は皇室の秘事ともいうべき加持祈祷の世界、孔雀経が重用され孔雀明王に縋った姿が浮かび上がってきます。それが時代が下り下々まで、おどろおどろしく伝わっていくのだから、恐ろしや恐ろしやです。
仁和寺に伝わる北宋時代の画・孔雀明王像や奈良・小島寺の両界曼荼羅(前期は胎蔵界)はこんな機会でないとお目に掛かれない代物、拝見でき嬉しかったです。

第3室は御室の宝蔵となずけられた展示室、私的には緊張感を抜く感じで通過しました。
方丈記の鎌倉時代の写本とか金剛寺に残る延喜式とか興味深いのですが、自分の脳ミソの許容量がいっぱいいっぱいなもので・・・。

第4室、仁和寺の江戸再興と観音堂は今回最高のインパクトをZIOめに与えたのでした。
何が?とお思いでしょう!
仁和寺の観音堂を再現し、実際観音堂に置かれている千手観音菩薩立像、降三世明王立像、不動明王立像、二十八部衆立像、風神・雷神立像33体が17世紀作とはいえ目にすることができるとは、驚きです。
壁画も最新のデジタル技術で再現され、まさに観音堂内部を白日に晒したようです。
そして更なるサプライズ、それを我々が撮影して良いということです。
権威の隠された文化を皆に開放する行為に拍手を送りたい。(もちろん秘すれば花の面も大事にしたいのですが...。)
 
 

第5室は御室派の寺々の仏様のお出ましです。
ここの仏像に会いたくてやってきたのが、この展覧会にやってきた第1の理由でした。
まずは仁和寺本尊阿弥陀如来坐像と観音・勢至立像、定朝到来を予感させるお像とか、落ち着いた雰囲気を感じさせる。
中山寺の馬頭観音菩薩座像、お懐かしや、御開帳以来のご対面、オン・アミリト・ドバンバ・ウン・ハッタ・ソワカ、その憤怒のお顔に自分の弱さを見てしまいます。
道明寺の十一面観音菩薩立像にも再会のご挨拶、神呪寺の如意輪観音菩薩坐像は御初の御目文字、葛井寺の千手観音菩薩さんには会えなかったけど、また会いに行きますからと、等々充実の時間を過ごすことができました。
考古コーナーをのぞいてみると、以前行った和歌山の岩橋千塚古墳群の出土品の展示が行われていました。
やはり、あの地域は先進的だったと思わせる痕跡が次々見つかるんだ。


 
お隣ではサウジアラビアの出土品展が。
日本的に言えば時代的に縄文から弥生にかけて、陶器やガラス製品にシルクロードの彼方を思い、重ねてみたりしてました。

本当に東京は恵まれている、そんな思いを胸にして東博を後にしたのでありました。(2/12)