音のパレット

2009年11月4年半にわたるウィーンでの留学生活を終え、日本に完全帰国。
体を壊した長いブランクを経て、始動、です。

Schon Mai!もう五月!

2007-04-30 | Notizbuch 雑記帳
早いもので年が明けてからもう4ヶ月という月日が流れたことに、ちょっと驚きを隠せない今日この頃です。

相変わらず譜読みやレッスン、コンサートなど一日フル稼働、充実した生活を送っています。

昨日はバイエルン放送交響楽団&ヤンソンスのマーラーの7番を聴きに行ってきました。

今日、月曜は朝からずっと何かしら用事があり、疲れ果てていつの間にかソファで転寝してしまい、うっかり風邪をひきそうになって大慌てで温かいものを飲みました

ちなみに今日は・・・・まず朝6時起き。

8時にビザを取りに役所まで行った後、書類を提出しに学校へ。

その後いったん家に戻って練習したあと友達に渡すものがありまた外へ。

家に戻って今度は買い物へ。
家の前のお店に行ってみると、買いたいものが全て無い!!
昨日は日曜、明日は祝日、ということで、お店が品を補充しておらず、棚はスカスカ!遠いスーパーまで行くハメに・・・。

疲れ果てた体でまた練習・・・そしてその後最後の用事、ヴァイオリンとの合わせ・・・。

練習と練習の合間にちょっとソファに座るといつの間にか寝ている・・・なんてことがしばしば!めったなことではお昼寝をしない私の『お疲れバロメーター』の転寝が頻発な一日でした。

ようやく落ち着き、たまったメールに返事を書き、コーヒーを飲みのみエントリを書いています。

・・・しかし最近、疲れがひどいのか、体のあちこちで筋肉が痙攣するんですよね
視力は下がるし、ごはんはおざなりになりがちになるし、ちょっと気をつけないと

明日は久しぶりに何にも予定が入っていないので、ゆっくり寝てゆっくり起きて、自分の練習をするつもりです

さて、明日から5月!
毎日すがすがしい青空の広がるウィーン、更に充実した生活を送ろうと思います。

その前に早寝しなくては

ウィーンフィル&マッケラスW.P.&Mackerras

2007-04-20 | Konzert コンサート
Musikverein, Großer Saal (Wien, Österreich)
Dirigent: Sir Charles Mackerras
Yefim Bronfman, Klavier
Beethoven: Ouvertüre zu "Die Geschöpfe des Prometheus", C-Dur, op. 43
Beethoven: Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1, C-Dur, op. 15
Kodály: Der Pfau flog. Variationen über ein ungarisches Volkslied
Leoš Janáček: Taras Bulba

今日はウィーンフィル夜の定期演奏会でした。
お目当ては今まさに勉強中のベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番!
ブロンフマンを生で聴くのも初めてだったのでとても楽しみにしていました。

まず序奏、ウィーンフィルの優美かつ滑らかな弦楽器の音色がホールに響きます。
それに続くブロンフマンの音色もまたとっても美しい
ブロンフマンのイメージとして体格を最大限に利用した力強いピアニズムというものが頭にあったのですが、今日の演奏は全く異なり、一音一音、とっても大事に音色を造っているように感じました。
途中、ゆったり音楽を作るオケに対してピアノが先を急いだ印象の場面がありましたが、そこはさすがウィーンフィル、すぐさま追いつきほとんど音楽の流れを乱さないところは圧巻でした。
2楽章、ブロンフマンは
『そこまで好きに歌ってしまっていいの??』
と思ってしまう程歌いこんで弾いていました。1楽章、3楽章の音楽の流れがとてもシンプルだっただけによけいにそう聴こえたのかもしれません。
3楽章は胸の空く演奏!軽快かつオケとの掛け合いもお見事で最後の一音まで楽しませてくれ大満足の演奏でした。

さて、他の曲はというと・・・。
後半は全く知らない曲だったのでなんともコメントしがたいのですが、感想は・・・。
コダーイは若干アンサンブルのばらつきがあったものの聴いていて飽きない面白い曲。
ヤナーチェクも初めて聴いた曲ですが、各楽器の重なり合う響きがとても面白い!リズムも興味深く、各楽器の持ち味を十二分に堪能できる曲でした。
耳を奪われたのは今日のコンマス、ライナー・ホーネックのソロ!
柔和かつ繊細な響き、すーっと空気に溶けていくような美しい音色でした。

やっぱりこのオケの音色は良いですね。
人の心をなぜかとても熱くする気がします。
立ち見の疲れも半減する素敵な演奏を堪能した夜でした。

W.P.Jordan.ウィーンフィル&ヨルダン

2007-04-08 | Konzert コンサート
一週間前のことになりますが、ウィーンフィルの『ドイツレクイエム』を聴いてきました。
これは毎年行われる『Osterklang』というイースターの時期に行われる音楽祭のひとつ。
大好きな曲&ウィーンフィルということでとっても楽しみにしていました。

Wiener Philharmoniker
Arnold Schoenberg Chor
Philippe Jordan, Dirigent
Soile Isokoski, Sopran
Roman Trekel, Bariton
Johannes Brahms
Ein deutsches Requiem, op. 45

会場に着いてまずびっくりしたのは空席の多さ!
立見席にも30人いるかいないか、思わず日を間違えたかとドキドキしました。
開演時間になっても平土間には多くの空席。
『もったいないなぁ・・・』と思っていると、立見席の係りの人が立見席の観客に向かって

『席に座って!早く早く!!』

との言葉!なんとラッキーなことに立見席の人全員平土間の席に着かせてくれたのです!

さて、オケ&合唱が入場し、いよいよ開演。
最初の入り、ヨルダンとウィーンフィルの作り出す音楽のなんと繊細で神聖な響き!
音が鳴っているのか、それともボーイングの弦と弓のこすれる音なのか、耳を澄まさないと音が拾えないほどの繊細な音色で始まります。
思わず天井を仰ぎ目を閉じて聴き入ってしまいました。
この日のオケは、どのフレーズもひとつひとつ、とても丁寧に祈りを込めるかのような演奏で美しい音楽を紡いでいて、聴いていて心が洗われていくよう・・・。
ヨルダンの音楽作りはとてもシンプルで、物静か。
決して強弱を必要以上につけたりせず、ひたすら美しいバランスを心がけているようでした。(その分ときたま音楽の流れが停滞しがちな部分も・・・)

その後に続く合唱もまたなんとも美しいハーモニーで、まるで大きな教会の中に居るような錯覚に・・・。
さすがシェーンベルク合唱団。ハーモニーのバランスの美しさはいつ聴いても絶品です
声と声が重なり合って、幾重にも共鳴しあって上へ上へと上っていく響きに耳を奪われました。
この日は特に男声の神秘的な響きの美しさにただただ脱帽。
女声ももちろん素敵でしたが、男声には何か宗教的な響きの不思議があるように思います。
ソリストも素晴らしく、ソプラノのイソコスキは文句なしの絶品ソロを届けてくれました。

楽友教会に後光の射すような神聖なレクイエムを聴けてとても幸せでした。

Schon Fruheling.もう春ですね。

2007-04-01 | Notizbuch 雑記帳
ご無沙汰しています。

実は前回の日記を更新直後に、オーストリア国外に出、2週間近くとある国の片田舎にホームステイしていて更新できませんでした。

一番近くのスーパーまで歩いて20分以上、3月というのに毎日毎日降り続ける雪のなか、人間同士のふれあいに心身ともに癒され、パワーを得てきました。

ウィーンを離れ、誰も自分を知らない街でひとり、自分のこと、音楽のことをじっくりと考えるとても素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。

知り合いが誰一人いないところに行くのは生まれて初めて。
しかもドイツ語しかコミュニケーションの手段がない。

最初はどうなることかと思いましたが、そこは同じ人間ですね。笑顔と身振り手振りで意思疎通ってかなり出来てしまうことに驚きました。
なんと次の日には辞書まで買ってきてくれ、辞書首っ引きでの会話(笑)
私がどう考えているのか、何を言いたいのかをとても強く求められ、いかにヨーロッパの人が個人の意見を尊重するのかを身をもって体験。
とても勉強になりました。

他にも、友達との過ごし方、家族や恋人との過ごし方など、ヨーロッパの人々の生き方を身近でじっくりと見ることが出来て、とても参考に。
いいな。と思ったのは『切り替えの早さ』
今まで楽しそうにパーティーしていたかと思うと、お開きになたとたん、次のことに集中するあの切り替え具合は見事です!これから本当にフル回転で一日一日行かないと!と思っている私にとって『切り替えの早さ』はまさに必需!
身に着けたいものです。

さて、ウィーンに戻ってきてみると、もう春のようなぽかぽか陽気&お天気で、家に引きこもっているのがもったいない!
『お買い物・・・』とか『楽譜のコピー・・・』などと理由をくっつけ、ついつい青空の下に出て行ってしまいます(笑)

しかしながらやること山積の私、今はちょうどイースター休みの始まりなので、これを期に譜読みの鬼と化す予定(笑)です。

そんなイースター休み初日の明日はひっさびさのウィーンフィル!
曲は『ドイツレクイエム!』
若手指揮者のフィリップ・ヨルダン、彼の指揮を耳にするのはこれで4回目となりますが、今度はどんな音楽を作ってくれるのかとって楽しみです。

さて、またこれからもうひと練習、頑張ります♪