11月下旬の火曜日の夜9時過ぎに、鈴木タケルは、華厳寮203号室にたどり着いた。
「お、パパ、珍しく早いな」
と、ガオ。
「パパ、先に飲んでるよ」
と、真っ赤な顔をしたイズミ。
「おう、飲んでたか・・・俺も疲れたから、仲間にいれてくれ」
と、タケルは、スーツを脱ぐと早速部屋着に着替え、寮内にある、自動販売機で缶ビールを買ってくる。
「かんぱーい」「ういー」「乾杯!」
と、二人は良い感じに酔っている。
「くぅーっつ・・・やっぱり、仕事上がりは、酒だなあ」
と、タケルも、疲れている程、酒が美味しく感じる派だ。
「パパも最近、ほんとに忙しそうだからな」
と、ガオが言ってくれる。
「まあ、関空プロジェクトは今最大負荷だろう」
と、同じシステム屋のイズミは、状況を知っている。
「まあ、ね・・・毎日へろへろになるまでやらなきゃ、工程的にキツイ状況だから」
と、タケルは涼しい顔して話している。
「さすがに、もう慣れたよ。そういう毎日の状況には・・・だから、今日も早く帰ってきたんだ。最近、自分でもいろいろうまくやれるようになったって、普通に思うよ」
と、苦笑するタケル。
「でも、パパ、痩せたよな・・・そういう状況でも、朝のトレーニング、続けてるんだろ」
と、ガオ。
「まあね、これはアイリの為だから・・・仕事とは、別だから」
と、タケルは無邪気に話す。
「パパはそういうところ、律儀だよね」
と、イズミ。
「そう言えばイズミ・・・そのう、俺・・・いつまでも、女性のことに疎いわけにはいかないからさ・・・アイリをしあわせにする為にも・・・」
と、タケルは言い淀む。
「その・・・どうやったら、女性心理に強くなれるかな・・・どうやったら、アイリのして欲しいこととか、瞬時にわかるようになるかな?」
と、タケルはそこが聞きたかったようだ。
「ああ・・・それは俺も是非聞きたいところだな・・・藍ちゃんの為にも・・・俺もパパと同じ気分だ」
と、ガオは缶ビールを飲みながら、乗り出してくる。
「ああ・・・そうだな。二人共、さすがにもう、女性に疎いなんて言ってちゃ、彼女に申し訳なくなってくるもんな・・・うん、そうだな・・・」
と、イズミは真面目に右上を見上げながら、どう説明するか、考えている。
「まず、女性には理性がない・・・そう思うことだな。女性というのは、男性から見ると、ほぼ理性がないように見える。だから、感情のままに行動する。そこがキモ」
と、イズミはズバリ、キモの話から、してくる。
「だから、ガオやパパみたいに、女性に既に恋されているのなら、パパというか、父親の視点で、女性を見てあげることだね・・・女性って、いくつになっても、少女の心のままだから」
と、イズミ。
「えーと、具体的に言うと、5,6歳の少女を相手にしているような感じで、対応すりゃあ、いいってことか?」
と、ガオ。
「そうそう。5,6歳の少女をあやす時って、相手が何をして欲しいか、いろいろ質問しながら、考えるだろ?それと同じことをすればいいんだよ」
と、イズミ。
「じゃあ、何、俺の場合、アイリに、何がして欲しいか、聞けばいいってこと?」
と、タケル。
「違う違う・・・直接聞くのは最後の手段だよ。まあ、それが使えるのは、エッチの時に、どうして欲しいか聞く時くらい、相手が心を開いている時だけ・・・」
と、イズミはわかりやすい駄目だし。
「それはさ、普段から、アイリさんや藍ちゃんに接しているんだから、彼女がどう考えて、何を欲しているか、直接的に質問せずに、間接的にわかるようにしないといけない」
と、イズミ。
「つまりさ、自分の中に、もうひとりのアイリさんや、藍ちゃんを作っちゃうんだよ」
と、イズミ。
タケルとガオは、「??」という目だ。
「つまり、アイリさんや藍ちゃんの趣味やら行動から、自分の中のアイリさんや藍ちゃんを作っちゃうんだ。アイリさんなら、こういう時はこう考える。藍ちゃんなら、こう考える」
「そういうのを、たくさん繰り返して、「ああ、アイリなら、こういう時絶対こう考えている。だから、これを欲しがっているはずだ」的にね、わかるようにするわけ」
と、イズミが説明してくれる。
「それは、つまり、相手に、直接的に質問しないで、でも、雰囲気とかで、相手の真意を見抜いて、自分の中にデータベース化しておくって、そういうことかな?」
と、システムエンジニアのタケル。
「そういうこと・・・例えば、女性は花束を渡すとすごい効果があるけれど・・・それをやってみるんだよ。アイリさんなら、どういう表情をするか。それで確認する」
と、イズミ。
「ガオだって、藍ちゃんとサーフィンをやっている時に、どんな表情しているか、わかるだろ。そう。表情だけで、相手の感情をまず、読み取れるようにするんだ」
と、イズミ。
「だいたい、女性ってのは、目で語る。目が笑うというのは、女性が最高にいい感情を持っている時だ。だから、いろいろなことをやって、目が笑う時を確認すること」
と、イズミ。
「えーと、花を贈る以外に、女性を喜ばせる方法って、具体的にどんなものがあるんだ?」
と、ガオは真面目にメモまでとっている。
「まあ、自分が笑顔を贈ること。自分に恋している女性なら、これが最高の贈り物だな。次に、甘いものをおごってやることかな。あとは一緒に食事したり・・・」
と、イズミ。
「まあ、女性ってのは、好きな男子に、「わたし、何かしてあげたい」って、思うから、何かを頼むのも、相手を喜ばせることにつながるね」
と、イズミ。
「例えば簡単なところでは、道を聞いたり、ね・・・僕はよくやる手だけど、気になり始めた女性にこんな手も使える。つーか、街でやるナンパ方法のひとつだよ。古典的だけど」
と、イズミ。
「学生の頃だったら「お弁当作ってきて」なんて頼むのも手。まあ、レジの女の子が、自分にだけ、いろいろ気を使い始めたら、十中八九、自分に気があると考えていい」
と、イズミは、とにかく経験が豊富だ。
「とにかく、何か頼むってのは、高等な作戦だね。相手の女性が、自分に好意を持っていたら、喜んでいろいろやってくれる」
と、イズミ。
「だから、ガオやパパの立場だったら「エッチしようよ」なんて言葉も相当な媚薬になると言うわけさ。興奮剤だな。まあ、女性はエッチ好きだからね、普通に」
と、しれっと笑うイズミ。
「だから、女性の気分を上々にさせて、何か頼むのが上策だな・・・そういう経験をしながら、相手の女性が何を好み、どういう表情の時に、最高な感情になっているか、見極める」
と、イズミ。
「そうやって、データベース化していくのさ。自分の中に、アイリさんや藍ちゃんが出来るくらい・・・つまり自分の中におんなの部分が出来るくらいやれば、最高だな」
と、結論的に言う、イズミ。
「なるほど・・・要は、俺はアイリの立場に立って毎回考えるようにすればいいってことね?」
と、タケル。
「ほう・・・それなら、俺は藍ちゃんの立場に立って、すべてのことを考えていけば、おのずと藍ちゃんは喜んでくれる・・・そういうことか」
と、ガオ。
「うん。あとは、実際にやるだけさ・・・常に自分のしたいことでなく、アイリさんや藍ちゃんのしたいことが、何かを考えて、行動することだね。男としては」
と、さらに結論的に言うイズミ。
「なるほどな・・・」「ほおーーーー」
と、タケルもガオも、イズミの深い女性への知識に脱帽だ。
「自分の中に、アイリそのものを作っちゃうってことか・・・それが出来れば、アイリが何を考えているか、たちどころに分かる・・・そういうことね?」
と、タケル。
「うん。女性の気持ちになってみることが、大事なんだよ。女性って、男性とほぼ真反対と考えていい・・・男性は行動的で、競争を好み、外に出たがる・・・」
と、イズミ。
「しかし、女性は、受動的で、仲良くすることを好み、家でのんびりしたがる・・・な、真逆だろ」
と、イズミ。
「だから、まず、女性というものを知ることだな。アイリさんや、藍ちゃんを通じて・・・あるいは、いろいろな女性とおしゃべりするのもいい・・・そうやって女性心理を探るんだ」
と、イズミ。
「ああ、わかった・・・それがアイリのしあわせにつながるんだったら、やるさ」
と、タケル。
「そうだな・・・藍ちゃんのしあわせにつながるんなら、俺もやってみよう・・・まあ、サーフィンやっていると、女性としゃべる機会は案外あるからな」
と、ガオ。
「うん。そうだね・・・僕もアイリのつながりで、いろいろな女性とお知り合いになりそうだし・・・やってみよう」
と、タケル。
イズミは、そんなふたりを満足そうに眺めるのだった。
「しかし、ほんと、イズミは女性経験が豊富で・・・まあ、それが役に立ったということになるかな、今回は」
と、美味そうに赤ワインを飲むガオ。
「いやあ、でも、経験って、素晴らしいな・・・俺も、アイリを通して、いろいろな経験を積んでいくよ。イズミ」
と、白ワインを飲んで赤くなっているタケル。
「まあ、男にすれば、オンナってのは、理解すれば、理解するほど、楽しいことが増えるもの・・・法則性さえわかってしまえば、こんな簡単なシステムはないよ」
と、イズミは、白ワインに相当赤くなっていた。
鎌倉の熱い夜は、さらに熱くなっていった。
(つづく)
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「お、パパ、珍しく早いな」
と、ガオ。
「パパ、先に飲んでるよ」
と、真っ赤な顔をしたイズミ。
「おう、飲んでたか・・・俺も疲れたから、仲間にいれてくれ」
と、タケルは、スーツを脱ぐと早速部屋着に着替え、寮内にある、自動販売機で缶ビールを買ってくる。
「かんぱーい」「ういー」「乾杯!」
と、二人は良い感じに酔っている。
「くぅーっつ・・・やっぱり、仕事上がりは、酒だなあ」
と、タケルも、疲れている程、酒が美味しく感じる派だ。
「パパも最近、ほんとに忙しそうだからな」
と、ガオが言ってくれる。
「まあ、関空プロジェクトは今最大負荷だろう」
と、同じシステム屋のイズミは、状況を知っている。
「まあ、ね・・・毎日へろへろになるまでやらなきゃ、工程的にキツイ状況だから」
と、タケルは涼しい顔して話している。
「さすがに、もう慣れたよ。そういう毎日の状況には・・・だから、今日も早く帰ってきたんだ。最近、自分でもいろいろうまくやれるようになったって、普通に思うよ」
と、苦笑するタケル。
「でも、パパ、痩せたよな・・・そういう状況でも、朝のトレーニング、続けてるんだろ」
と、ガオ。
「まあね、これはアイリの為だから・・・仕事とは、別だから」
と、タケルは無邪気に話す。
「パパはそういうところ、律儀だよね」
と、イズミ。
「そう言えばイズミ・・・そのう、俺・・・いつまでも、女性のことに疎いわけにはいかないからさ・・・アイリをしあわせにする為にも・・・」
と、タケルは言い淀む。
「その・・・どうやったら、女性心理に強くなれるかな・・・どうやったら、アイリのして欲しいこととか、瞬時にわかるようになるかな?」
と、タケルはそこが聞きたかったようだ。
「ああ・・・それは俺も是非聞きたいところだな・・・藍ちゃんの為にも・・・俺もパパと同じ気分だ」
と、ガオは缶ビールを飲みながら、乗り出してくる。
「ああ・・・そうだな。二人共、さすがにもう、女性に疎いなんて言ってちゃ、彼女に申し訳なくなってくるもんな・・・うん、そうだな・・・」
と、イズミは真面目に右上を見上げながら、どう説明するか、考えている。
「まず、女性には理性がない・・・そう思うことだな。女性というのは、男性から見ると、ほぼ理性がないように見える。だから、感情のままに行動する。そこがキモ」
と、イズミはズバリ、キモの話から、してくる。
「だから、ガオやパパみたいに、女性に既に恋されているのなら、パパというか、父親の視点で、女性を見てあげることだね・・・女性って、いくつになっても、少女の心のままだから」
と、イズミ。
「えーと、具体的に言うと、5,6歳の少女を相手にしているような感じで、対応すりゃあ、いいってことか?」
と、ガオ。
「そうそう。5,6歳の少女をあやす時って、相手が何をして欲しいか、いろいろ質問しながら、考えるだろ?それと同じことをすればいいんだよ」
と、イズミ。
「じゃあ、何、俺の場合、アイリに、何がして欲しいか、聞けばいいってこと?」
と、タケル。
「違う違う・・・直接聞くのは最後の手段だよ。まあ、それが使えるのは、エッチの時に、どうして欲しいか聞く時くらい、相手が心を開いている時だけ・・・」
と、イズミはわかりやすい駄目だし。
「それはさ、普段から、アイリさんや藍ちゃんに接しているんだから、彼女がどう考えて、何を欲しているか、直接的に質問せずに、間接的にわかるようにしないといけない」
と、イズミ。
「つまりさ、自分の中に、もうひとりのアイリさんや、藍ちゃんを作っちゃうんだよ」
と、イズミ。
タケルとガオは、「??」という目だ。
「つまり、アイリさんや藍ちゃんの趣味やら行動から、自分の中のアイリさんや藍ちゃんを作っちゃうんだ。アイリさんなら、こういう時はこう考える。藍ちゃんなら、こう考える」
「そういうのを、たくさん繰り返して、「ああ、アイリなら、こういう時絶対こう考えている。だから、これを欲しがっているはずだ」的にね、わかるようにするわけ」
と、イズミが説明してくれる。
「それは、つまり、相手に、直接的に質問しないで、でも、雰囲気とかで、相手の真意を見抜いて、自分の中にデータベース化しておくって、そういうことかな?」
と、システムエンジニアのタケル。
「そういうこと・・・例えば、女性は花束を渡すとすごい効果があるけれど・・・それをやってみるんだよ。アイリさんなら、どういう表情をするか。それで確認する」
と、イズミ。
「ガオだって、藍ちゃんとサーフィンをやっている時に、どんな表情しているか、わかるだろ。そう。表情だけで、相手の感情をまず、読み取れるようにするんだ」
と、イズミ。
「だいたい、女性ってのは、目で語る。目が笑うというのは、女性が最高にいい感情を持っている時だ。だから、いろいろなことをやって、目が笑う時を確認すること」
と、イズミ。
「えーと、花を贈る以外に、女性を喜ばせる方法って、具体的にどんなものがあるんだ?」
と、ガオは真面目にメモまでとっている。
「まあ、自分が笑顔を贈ること。自分に恋している女性なら、これが最高の贈り物だな。次に、甘いものをおごってやることかな。あとは一緒に食事したり・・・」
と、イズミ。
「まあ、女性ってのは、好きな男子に、「わたし、何かしてあげたい」って、思うから、何かを頼むのも、相手を喜ばせることにつながるね」
と、イズミ。
「例えば簡単なところでは、道を聞いたり、ね・・・僕はよくやる手だけど、気になり始めた女性にこんな手も使える。つーか、街でやるナンパ方法のひとつだよ。古典的だけど」
と、イズミ。
「学生の頃だったら「お弁当作ってきて」なんて頼むのも手。まあ、レジの女の子が、自分にだけ、いろいろ気を使い始めたら、十中八九、自分に気があると考えていい」
と、イズミは、とにかく経験が豊富だ。
「とにかく、何か頼むってのは、高等な作戦だね。相手の女性が、自分に好意を持っていたら、喜んでいろいろやってくれる」
と、イズミ。
「だから、ガオやパパの立場だったら「エッチしようよ」なんて言葉も相当な媚薬になると言うわけさ。興奮剤だな。まあ、女性はエッチ好きだからね、普通に」
と、しれっと笑うイズミ。
「だから、女性の気分を上々にさせて、何か頼むのが上策だな・・・そういう経験をしながら、相手の女性が何を好み、どういう表情の時に、最高な感情になっているか、見極める」
と、イズミ。
「そうやって、データベース化していくのさ。自分の中に、アイリさんや藍ちゃんが出来るくらい・・・つまり自分の中におんなの部分が出来るくらいやれば、最高だな」
と、結論的に言う、イズミ。
「なるほど・・・要は、俺はアイリの立場に立って毎回考えるようにすればいいってことね?」
と、タケル。
「ほう・・・それなら、俺は藍ちゃんの立場に立って、すべてのことを考えていけば、おのずと藍ちゃんは喜んでくれる・・・そういうことか」
と、ガオ。
「うん。あとは、実際にやるだけさ・・・常に自分のしたいことでなく、アイリさんや藍ちゃんのしたいことが、何かを考えて、行動することだね。男としては」
と、さらに結論的に言うイズミ。
「なるほどな・・・」「ほおーーーー」
と、タケルもガオも、イズミの深い女性への知識に脱帽だ。
「自分の中に、アイリそのものを作っちゃうってことか・・・それが出来れば、アイリが何を考えているか、たちどころに分かる・・・そういうことね?」
と、タケル。
「うん。女性の気持ちになってみることが、大事なんだよ。女性って、男性とほぼ真反対と考えていい・・・男性は行動的で、競争を好み、外に出たがる・・・」
と、イズミ。
「しかし、女性は、受動的で、仲良くすることを好み、家でのんびりしたがる・・・な、真逆だろ」
と、イズミ。
「だから、まず、女性というものを知ることだな。アイリさんや、藍ちゃんを通じて・・・あるいは、いろいろな女性とおしゃべりするのもいい・・・そうやって女性心理を探るんだ」
と、イズミ。
「ああ、わかった・・・それがアイリのしあわせにつながるんだったら、やるさ」
と、タケル。
「そうだな・・・藍ちゃんのしあわせにつながるんなら、俺もやってみよう・・・まあ、サーフィンやっていると、女性としゃべる機会は案外あるからな」
と、ガオ。
「うん。そうだね・・・僕もアイリのつながりで、いろいろな女性とお知り合いになりそうだし・・・やってみよう」
と、タケル。
イズミは、そんなふたりを満足そうに眺めるのだった。
「しかし、ほんと、イズミは女性経験が豊富で・・・まあ、それが役に立ったということになるかな、今回は」
と、美味そうに赤ワインを飲むガオ。
「いやあ、でも、経験って、素晴らしいな・・・俺も、アイリを通して、いろいろな経験を積んでいくよ。イズミ」
と、白ワインを飲んで赤くなっているタケル。
「まあ、男にすれば、オンナってのは、理解すれば、理解するほど、楽しいことが増えるもの・・・法則性さえわかってしまえば、こんな簡単なシステムはないよ」
と、イズミは、白ワインに相当赤くなっていた。
鎌倉の熱い夜は、さらに熱くなっていった。
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