浪速おやじのつぶやき日記

川柳・都々逸・詩などでボケ防止

浪速夢見頃>江戸川柳選♪3

2013-01-17 22:27:54 | 川柳

浪速夢見頃>江戸川柳選♪3
♪朝帰り敷居は一の難所なり ♪朝帰り旦那が負けて静かなり
♪朝帰りいたわる女房にも困り
♪蟻一つ娘ざかりを裸にし(たった一匹の蟻がたかったために、
 花も恥じらう娘も貞淑な人妻も 真っ裸になって大騒ぎ
♪言いぬけをみんな女房に覚えられ♪痛いこと小指にかけた無心なり
(遊女が客に金の無心をする際、 誠意の証として 小指を切って
 贈ることがあったという
♪大晦日嘘をつかぬは時の鐘 ♪形見分けもらう気で下女やたら泣き
♪雷をまねて腹がけやっとさせ ♪気があれば目も口ほどに物を言い
♪清盛の医者は裸で脈をとり ♪黒犬を提灯にする雪の道
♪里帰り話さぬことは母聞かず ♪五月雨や是れも上戸の飲み日和
♪女房を大事に思うもてぬ奴 ♪待ちわびる耳へ蛙の声ばかり
♪上ケつけておしや切れ行く凧 ♪世におしむ雲かくれにし七日月
♪今ごろは弘誓の舟の涼かな ♪木枯しの後で芽をふけ川柳
♪摘草の入れ物にする下女が袖  ♪三味線も風邪聲の出る梅雨の内
♪行水のわく内うらで二ばん取り ♪いい月夜やたら知った人にあひ
♪引き抜いた大根で道教へられ ♪一大事花よめどうも屁が出さう
♪寝て居ても団扇の動く親心 ♪さうであらうさうであらうと里の母
♪九十九で死んだ一年惜しがられ ♪飛んで来る蚤を見て居る病上り


浪速夢見頃>江戸川柳♪2

2013-01-17 22:20:02 | 川柳

浪速夢見頃>江戸川柳♪2
♪玄宗は 泣き泣き耳の 垢を掘り
♪一の富 何処かの者が 取りは取り
♪薦(こも)被こもかぶ り ととでまんまを 食った奴
(乞食も御乳母日傘で育てられた
金持ちの坊ちゃんだった
♪あの女房 すんでにおれが 持つところ
♪愛想の よいをほれられたと思い
♪通り抜け 無用で通り抜けが知れ
♪仲条は むごったらしい 蔵を建て
(仲条は江戸の有名な堕胎医一族
♪禿(かむろ) から 目にもろもろの 罪を見て
(遊郭の少女(禿)の見聞
♪新田を 手に入れて立つ 馬喰町
(公事宿は馬喰町にあった
♪役人の骨っぽいのは猪牙(ちょき) に乗せ
(猪牙:吉原へ行く小船
♪残念か いいか常盤は 泣いてさせ
 (源義朝の後家の常盤御前は平清盛の
意に従う3人の子供を救った
♪小松殿 開(ぼぼ) が敵と 世をなげき
(平清盛の嫡男小松内府重盛らは
牛若(源義経)に滅ぼされた
♪一門は 蟹と遊女に 名を残し
(平家一門は壇ノ浦で滅び平家蟹となる
♪西海のくろうも 水の泡となり
(源義経(九郎判官)は西海で平家を苦労して
滅ぼしたが,奥州平泉で滅ぼされた
♪おつむりと 下は違うと まさ子いい
(源頼朝は大頭だった
♪親鸞は 世をひろく見て あなかしこ
(弘法は裏 親鸞は表
♪手を握る ばかり志賀ない 老いの僧
(高徳の老僧であって志賀寺の上人が美女の
京極の 御息所に一目ぼれして
♪三つのうち 目も歯もよくて 哀れなり
♪ひとりもの 店賃(たなちん) ほどは 内にいず
♪おさしみの 前に土手をば ちょっとなで
♪歯は入れ歯 目はめがねにて 事たれど
♪遠くから 口説くを見れば 馬鹿なもの
♪むつかしい顔をうっちゃる袖の下
♪五右衛門は生煮えのとき一首よみ
♪蝿は逃げたのに静かに手を開き
♪神々も恵方果報の当り年
(恵方=吉の方向,果報=賽銭
♪知れて居るものをかぞへるせんがく寺
♪こらへかねこらへかねての短慮なり
♪手を出した方が負けだと下馬で言ひ
♪丑(うし) の日はのらくらとしたものを喰い
♪天地の出合楊貴妃織女なり
♪させもせずしもせぬ二人名が高し
(二人=小野小町と武蔵坊弁慶
♪瓜田(かでん) より炬燵(こたつ) の足の疑わし
♪忍ぶ夜の蚊はたたかれてそっと死に
♪痩せこけた 死骸があると わらび取り
♪掛取かけと りが来ると作兵衛唸り出し
(作兵衛=仮病人
♪居酒屋のねんごろぶりは立って飲み
(ねんごろぶり=常連のフリ
♪神代にもだます工面は酒が入り
♪本降りになって出て行く雨宿り
♪ちかづきを考えて居る雨宿り
(ちかづき=近所の知り合い
♪腹立って出る傘(からかさ) はひらきすぎ
♪店中たなじゅう の尻で大屋は餅をつき
(共同便所の肥取り代で餅をついた
♪嫁さえざえと牡丹餅を七つ喰い
(姑の四九日
♪死水を嫁にとられる残念さ
♪ねがはくは嫁の死水とる気なり
♪医者衆は辞世をほめて立たれけり
(医者の偽善
♪まま母とにらんで女衒ぜげん 安くつけ
♪つぶれ前女衒ぜげん まで来るむごい事
(つぶれ前=破産寸前
♪嘘も少しはつきますと女衒ぜげん いい
(女郎の最大の武器は嘘
♪座頭のを借りて座頭の鳴りをやめ
(座頭からの借金を座頭から借りて返す
♪家督公事目鼻がつくと座頭来る
(家督相続の訴訟(公事)にけりで借金取り
♪なきなきもよい方をとるかたみわけ
♪五分五分に枕をよせる旅戻り
♪かよう遊ばせと鶺鴒(せきれい) びくつかせ
(鶺鴒=神への性の教え鳥
♪も一つの伝授鶺鴒(せきれい) 泣いてみせ
♪人化かす狐も土の団子喰い
(稲荷へあげる土団子
♪出家でもうけたを医者で遣いすて
(生臭坊主が医者に化けて花街へ
♪仲人はあばたの数をかぞえて来
(小姑の数を減らして仲人口
♪けちな医者さて犀角
(さいかく)に困りはて
(犀角=犀の角の漢方薬
♪日を呑んで月を流すは恋の道
(日=朔日丸=避妊薬・堕胎薬,月=月経
♪恋の味袂たもと をかんで娘知り
♪叱られて娘は櫛の歯をかぞへ
♪我が好いた男の前をかけぬける
♪髪を結ふ時に女は目がすわり
♪相性は聞きたし年は隠したし
♪くどかれて娘は猫にものを言ひ
♪マミムメモ今宵はじめてサシスセソ
♪箱入りのあったら金に嫁を添え
(親は箱入りと思っても
持参金なしでは売れず
♪ひる過ぎの娘は琴の弟子も取り
(ひるすぎの娘=行き遅れ
♪抱いた子にたたかせてみる惚れた人
♪ふところに抱いてゐたのに滅ぼされ
(常盤御前の抱いていた
  頼朝と義経が平家を滅ぼした
♪腹の立つ裾へかけるも女房也
♪いけんきく息子の胸に女あり
♪ふみの来るたんびに息子ちえがつき
♪ひと塩すると実体の息子なり
(ひと塩=道楽息子を銚子へ勘当,
実体=実直
♪逃げしなにおぼえてゐろは負けたやつ
♪夏草や野良者共の出合あと
(出合=村出合=村の男女の密会
♪出合する上をひばりは舞って居る
♪芝居にて見合い濡れ場が教え鳥
♪金箔のつかぬは木地のいい娘
(持参金なしでよいのは器量良し
♪菅笠も夜は重なる夫婦旅
♪女房の留守もなかなか乙なもの
♪女房をこわがる奴は金が出来
♪さわらねばなお祟りあり山の神
♪色男ちとそろばんはにちゅう也
(にちゅう=未熟
♪傾城の尾羽打ちからすいい男
(傾城が騙されるような色男
♪口がるく尻のおもたい居候
♪恥ずかしさ知って女の苦のはじめ
♪雲となり雨となったで月を見ず
(雲雨=男女の営み,月=妊娠
♪弁天を大黒にして布袋にし
(弁天=美人,大黒=生臭坊主の隠し妻,
布袋=妊婦
♪天知る地知る二人知る御用知る
(天知,地知,我知,汝知:密事はばれる
♪四つ手駕月の都をさして駈け
(四つ手駕=辻駕,月の都=八月一五夜と
 九月十三夜=吉原の紋日
♪馬鹿らしゅうありんす国の面白さ
(ありんす国=吉原
♪突出しの親人参をたんと飲み
♪水にする起請もかたい紙へ書き
(水にする=水に流すつもりの嘘起請
♪鶯も 蛙も鳴かぬ 小倉山
♪花の色は 美しけれど 実はならず
♪侘びぬれば 今はたおなじご借金
♪座敷牢 千々にものこそ悲しけれ
♪喰うも憂し 喰はぬも辛し 居候



浪速夢見頃>江戸川柳♪1

2013-01-17 22:14:43 | 川柳

浪速夢見頃>江戸川柳♪1
エッチな江戸庶民]現在風のことばに
訳せば相当きわどいもの多し♪
♪江戸庶民の元気な社会風刺は頼もしいですね♪
-----------------------------------------
江戸川柳♪艶句](江戸艶句)
♪ほれ薬 〇〇から出るのが いっち効き
♪ほれ薬 佐渡から出るが いっち効き
♪町人も金のかわりに二本差し
♪質屋では 利がくい内で 蚊に食われ
♪間男を とらまえた明日 質をうけ
♪金よりも 水がほしいと 隠居言い

江戸川柳♪艶句](武士を詠んだもの)
♪浪人は 長いものから 食い始め
♪町人で 質屋をでるは ひどいこと
♪大名に 生まれぬ徳で 夫婦旅
♪人は武士 なぜ町人に なってくる
♪役人の 骨っぽいのは ちょきに乗せ
♪奥方ははめる 妾は にぎるなり

江戸川柳♪艶句](武士を詠んだもの)
♪店中の 尻で大家は 餅をつき
♪家主に土産 帰って くそをたれ

江戸川柳♪艶句](鶺鴒(せきれい)を詠んだ句)
♪かようあそばせと せきれい びくつかせ
♪ああなるほどと イザナギのみことのり
♪せきれいは いちど教えて あきれ果て
♪知っているに せきれい 馬鹿なやつ

江戸川柳♪艶句](独り者を詠んだ句)
♪ひとり者 おおきなじゃまを 一本持ち
♪暴れるせがれ ひきかかえ 内へいれ
♪涙ぐむ せがれ故郷を 思い出し
♪帆柱を 寝かすに五人 頼むなり

江戸川柳♪艶句](仲人・見合い)
♪十分一とるに おろかな 舌はなし
♪仲人は 小姑ひとり 殺すなり
♪瓜実を 見せて南瓜と とりかえる
♪こわいこと 美女で一箱 持参なり
♪百両は なくなり顔は 残ってる

江戸川柳♪艶句](新婚)
♪槍ででも 突かれるように 嫁案じ
♪いまするか いまするかと怖くて恥ずかしい
♪嫁の屁は 五臓六腑を かけめぐり
♪宵よりも 今朝かぶりたき 綿帽子

江戸川柳♪艶句](お客、お馬)
♪婚礼の 明日から客に 婿困り
♪突き出した 槍先 馬にへきへきし
♪お馬だと 乗った亭主を はねつける
♪門口で医者と親子が待っている

江戸川柳♪艶句](味わう)
♪みなひとの 愛ずるは 五味の他の味
♪めしよりは すきなものだが 腹がへり
♪松たけは酒、蛤は湯で 風味
♪女房は 湯にゆき 亭主は酒をのむ
♪酒まらも ほどがあるよと 女房じれ
♪そのあとは 夫婦湯もさめ 酒もさめ

江戸川柳♪艶句](新年)
♪二日の夜 夢ばかりでは ござるまい
♪曲乗りは まず遠慮する 姫はじめ
♪元日にするは よほどの 好きなやつ
♪女房と 乗り合いにする 宝船
♪宝船 皺になるほど 女房こぎ

江戸川柳♪艶句](練る)
♪近道を 嫁は帰って 叱られる
♪粟餅ほどに ねれたが みやげなり
♪機織は 遠道よりも よくねれる

江戸川柳♪艶句](お伊勢まいり)
♪抜けぬぞと 女房をおどし 伊勢に立ち
♪伊勢の留守 初手一番の おっかなさ
♪品川に いるに陰膳 三日据え
♪陰膳を 飼い犬が喰う ふとどきさ
♪名物はつけ 飯盛りは 喰い隠し

江戸川柳♪艶句](おめでた)
♪落ちそうな 腹は搦め手から 攻める
♪産むときは もうこれきりと 思えども
♪恥ずかしさ 尻っぺた中 あざだらけ

江戸川柳♪艶句](夜遊びと夫婦喧嘩)
♪月落ち 烏啼いて 女房はらをたて
♪うちにない ものでもなしと 女房いい
♪亭主から ものを言い出す 朝帰り
♪喧嘩には 勝ったが 亭主 飯を炊き

江戸川柳♪艶句](夫婦の仲)
♪寝られない 晩だと女房 謎をかけ
♪あっためて くんなと足を ぶっからみ
♪卵酒 ならばと女房 火を起し

江戸川柳♪艶句](街娼)
♪君は京 嫁は大阪に 江戸は鷹
♪頬白に 塗った夜鷹の 四十雀(しじゅうから)
♪材木に 巣をかけて待つ 女郎ぐも
♪古着屋と 二十四文と 入れかわり
♪舟饅頭 ちょちょっと細い 波が打ち
♪提重(さげじゅう)は 重たくなると 又おろし

江戸川柳♪艶句](芳町・お釜)
♪女でも 男でもよし 町といい
♪故郷を 弘法大師 けちをつけ
♪芳町は 和尚をおぶい 後家を抱き
♪用だたぬ釜 御殿から 買いに来る
♪芳町の あす張り型の 大味さ

江戸川柳♪艶句](水牛・張り型)
♪熱燗で 局酔えるが ごとくなり
♪ひだるさを 湯漬けでしのぐ 奥勤め
♪華奢な手で 握っては見る 湯の加減
♪待ちきれず 冷で水牛 使ってる
♪むつまじく 角つきあいの 奥女中
♪一生奉公 かかとに胼胝(たこ)ができ
♪鼈甲(べっこう)は いずれ毛のある 所へさし

江戸川柳♪艶句](提灯)
♪提灯を さげて宝の 山を下り
♪尼寺の大工 提灯 唐辛子
♪三つのうち 目も歯もよくて 哀れなり
♪目はめがね 歯は入れ歯にて 間に合えど
♪世にかえマラのなきぞ 悲しき
♪とぼされもせぬ 提灯を隠居下げ
♪美しい 手で提灯の 皺をのばし
♪提灯の 骨接ぎをする 生たまご

江戸川柳♪艶句](この世・あの世)
♪出たあなと 入るあなとは 大違い
♪借金の 穴を娘の 穴で埋め
♪出た穴は好きだが 入る穴は いや
♪穴を出て 穴に入るまで 穴の世話
♪人間の 穴から穴が 五十年
♪馬鹿なこと わずかな穴に 首ったけ
♪金持ちの 人魂行きつ もどりつし
♪日本から 極楽わずか 五十間
♪この仏様も お好きと 土手で言い
♪幽霊になると 平家も 源氏なり