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大谷翔平語録 70 野球界全体が進化している

大谷翔平語録
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野球界全体が進化している

 今回のWBCで日本は世界一を奪回した。優勝の瞬間のマウンド上には、二刀流選手の大谷がいた。
大会MVPにも輝き、投打で驚異的なパフォーマンスを国際大会で披露した。

優勝後の会見。喜びと同時に他国へのリスペクトも欠かさなかった。
日本だけじゃなくて韓国もそうだし台湾も中国、その他の国ももっと野球を大好きになってもらえるように。その一歩として優勝できたことが良かったし、そうなってくれることを願っています」

実際に試合をする中で、点差が開いた試合も確かにありましたが、あまりそこまでの差がなかったのではないかと思います。それだけ実力が均衡しているという事です。どの国が優勝してもおかしくない素晴らしい大会だった

とはいえ日本で行われた1次ラウンド準々決勝では最終的に力量の差を見せつけた。

 一方で、日本の野球も、世界の野球もレベルが上がっている。大谷はそれを肌で感じた。
最終的に勝つのは1チームなので、どうしても今は日本にフォーカスされがちですが、本当に各国の試合接戦押し合いが多かったと思うし、本当にどのチームが優勝してもおかしくなかったと思うので野球界全体がいい方向へ進んでいると思っています。日本での強化試合から合流して、やっぱり僕がいた頃よりも数段レベルが上がっています。ピッチャーもバッタも。
ダルビッシュさんも仰っていましたが、明らかに野球界が進歩しているので、そこが先ず一番嬉しかったですね。結果云々ではなく、いい方向に進んでいるということが僕自身の中では一番嬉しかった

かつてないほどガッツポーズや雄たけびを上げる姿を見せ、感情を露わに戦い抜いたWBC。
2023年シーズンでは開幕投手を務め、投打の二刀流として全力で駆け抜けた。
8月23日に右ひじの靱帯を損傷するケガに見舞われたが、その後も出来る限り打者として試合に出場し続けた気魄と二刀流のパフォーマンスは、野球を愛する世界中のファンの目に焼き付いている。

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大谷翔平語録 69 三・WBCで見た世界の野球

大谷翔平語録
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三・WBCで見た世界の野球

野球がやっぱり好きだっていうのが一番ですかね。顔つきを見てもわかりますけど

 2023年3月、大谷は初出場のWBCで侍ジャパンを3大会ぶりの世界一に導いた。
対戦相手のイタリア、チェコなど欧州の各国からも注目された二刀流。規模はサッカーのワールドカップ(W杯)にはまだ遠く及ばないものの、国際大会として発展を続けるWBC。大谷も大会期間中、熱を帯びた戦いに明るい未来を感じていた。
確実に大会自体は進歩していると思います。回数を重ねるごとに権威のある大会に近づいていると思うので、まだまだ途中であり、逆に言えば自分たちの力でもっともっと良い大会にできる。
そういうやりがいみたいなものはどの国も感じていると思う。僕らはもう勝つだけだと思うし、勝つ事で日本のファンも喜んでくれると思うので、そこだけかなと思います

「二刀流」で野球の新しい魅力を発掘

 一次ラウンドではチェコ代表が日本戦で敗れた後、ベンチから総出で侍ジャパンの勝利を拍手で称えた。その姿に大谷はインスタグラムで「Respect(リスペクト)」と綴り、敬意を表した。
野球がやっぱり好きなんだというのが一番ですかね。顔つきを見てもわかりますけど。ゲームをやりながら、レベル云々は関係なく、やっぱり好きなんだというところは尊敬できるところでもあります。野球に関係なく、スポーツ選手として試合を一緒に作っていく対戦相手としてのリスペクとも感じましたし、そこらへんはね、やっぱり素晴らしい選手たちだと思いましたね」

 野球では発展途上のチームであり、侍ジャパンからすれば格下の相手だったがチェコの先発サトリア投手は大谷から空振り三振を奪った。好きな野球を全力でプレーする姿に、大谷は心を打たれたのだろう。試合でのプレーだけでなく、普段は味わえない国を代表して戦った者同士の交流でも、いつも以上に楽しそうだった。

野球は今、オリンピックから外されている。現在野球が盛んな国はアジア、北米、中南米に限られている。切開的に野球を観戦する機会になるオリンピック。

大谷はかつて野球の国際普及について、語ったことがある。
五輪競技として復活することに越したことはないと思うし見たことがない人が目にするチャンスがあるところだと思うので。
ただ直ぐプレーする環境がないところもあり、勿論お金のかかるスポーツなので、そう簡単にできるようなところではないと思うけれど、目に留まればやってみたいなと思う人も増えるかも知れない。そういう意味では復活して欲しいなと思っています
更に二刀流というものが野球を観戦するうえで今までになかった楽しさを生み出すこともある。

実際に野球が好きではなかった、野球に興味のなかった人たちが、大谷のプレーを楽しみに、野球を見るようになったという話しはよく聞かれる。野球人気の低迷もささやかれるが、大谷は「二刀流」で野球の新しい魅力を発掘して見せた。
野球が一番伝統もあるし、歴史もあると思うので、そこを活かした見せ方もあるんじゃないかと思うし、そこに新しい要素が加わって行けば、また面白い魅力がどんどん出てくると思うし、そういう意味でいうと僕も特別なことはしているのでその一つの要因に成れたらいい

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大谷翔平語録 68 自己分析し工夫を加える

大谷翔平語録
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自己分析し工夫を加える

 打者としても意識は同じだった。2020年シーズンのキャンプでは、あえて右足を挙げてタイミングを取る打法を試した。過去2年は、右足を地面につけたままタイミングを取るヒールダウン(かかとを上げる形)で好成績を残した。慢心せず更なるステップアップのために打撃改良に取り組んだ。

同じ打ち方で3年、5年、10年打ち続けるということはないと思うのです。トップの選手でももっともっと良くなるために色々変えて、毎日毎日練習している

 右足を上げる打法は今でも不調の時に取り入れ、打撃改善の引き出しとしている。
大谷の言葉通り、微修正は目に見えるものもあれば、見えないものもある。オフの過ごし方やトレーニング法、然りだ。
投打で大不振だった2020年のオフは、米シアトルの野球トレーニング施設「ドライブライン」で動作分析などの数値を洗い出した。

毎年毎年同じことをやっているわけではないので、よりよくなるために、外部の人の意見を聞いたり、そういう人たちに見てもらっていいものが自分の中で出来たらいいと思う

 試合前に行っていたフリー打撃も、2021年からほぼ毎日、室内での調整に変わった。練習時間をできるだけ省き、体のリカバーに充てることを優先するようになった。

 かつて誰も歩んだことの無い二刀流ロード。1世紀前にベーブ・ルースが二刀流だったとはいえ、調整方法の記録などはない。選手はそれぞれオリジナルな準備の仕方はあるが、投打でプレーする大谷は体の状態に合わせて、常に柔軟に変えていく必要もある。

どう云うスケジュールで行ったりとか投げrた後の5日間、6日間はどういう風に過ごすかは、もう僕にしかわからないので、そこの過ごし方次第で次の登板が決まったり、当番翌日の打席に響くかどうかとかが決まってくると思う。トレーニングも何日おきにやったらいいか、考えながらやらないといけない

 勿論メジャーリーグのベテラン選手や同僚、他球団のライバル選手たちのプレーを見て、学ぶことはある。
試合での戦いを通じてレベルアップへの道を探ることもある。

 だが、二刀流のサンプルは何処にもない。
自ら経験してきたことが基準となる。自己分析し、工夫を加える。この繰り返しは、あくなき向上心がなければ、できない。
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大谷翔平語録 67 二・自分との戦い

大谷翔平語録67
二・自分との戦い

守りに入っていたら、やはり何というんですかね、無難なところにしかならないというか

大谷が戦う相手は他チームの選たちだけではない。自分とも戦っている。
2021年に満票でリーグMVP を獲得し、2022年はヤンキースのジャッジにMVPを譲ったが、投打の成績とパフオーマンスには2021年以上の手ごたえがあった。
勿論単純な数字、打撃だけの数字でいえば、去年(2021年)の方が  よく映るのかわからないですが全体的なバランスやクオリティ―も含めると、今年の方が自分的にはいいシーズンになっていると思います

明らかに今年(2022年)の方が全体的な数字もいいし、自分でプレーしている感じも去年よりも自信を持ってプレーしていると思う。そこに関しては、去年MVPは獲れたけど、その中で、それよりいいシーズンを送れているっていうのは自信にしていいのだと思います

よりアグレッシブに

 2022年シーズン前のキャンプで,当時のジョー・マドン監督からは前年と同様のパフォーマンスを求められた。
そのうえで大谷は自分にハッパをかけた。「去年と同じようにやろうと思ったらなかなか難しい。そういう成績はのこらないと思うので、もっともっと上を目指して頑張りたい」
MVP選手に対して相手は全力で立ち向かってくる。警戒度がより一層高まるのは当たり前で、大谷はそれをさらに上回る必要があった。
前の年と同じような、ことをやっていても同じ数字が残るかと言えばそうではない。むしろ下がると思いますし、やられる配給もそうですけどやられることに対してそれ以上のことをしないと向上はしていかない。ピッチングも今年(2022年)いろいろ試しながら投げたけれど、そういうところがテーマかなと思っています。来年以降ももっともっと工夫しながらできれば。もっといい数字が残ると思います

メジャーではクオリティ―・スタート(Qs=6回自責点3以下)が先発投手の及第点として一つの指標になる。
防御率に換算すると4・60。

 大谷はこの内容では当然納得しないはずだ。常に無失点を目指すから、防御率2~3点台を保てるのだと思う。
目指すところはもっと上にある。うまくなりたい、その気持ちが積極性を生む。

守りに入っていたら、やっぱりなんていうんですかね、無難なところにしかならないというか、今年は、去年みたいな数字は残らないと思うのでもっともっとうまくなりたいなと思って、毎試合登板できるかどうかが大事。
 ある程度、このくらい抑えてくれるだろうと言われれば言われるほど、守りに入ってしまうというか、無難に終わりたいという気持ちになってしまうと思うんですけど、そこでよりアグレッシブに試合で攻められるかどうかが大事だなと思いますね
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大谷翔平語録66 四球はヒットよりリズムが悪くなる

大谷翔平語録66

四球はヒットよりリズムが悪くなる

 アドレナリンが出れば出力が高くなる。ピンチの場面では特にスイッチが入る。それが大谷ピッチングスタイルでもある。一方で100パーセントの力で投げ続ければスタミナは持たない。
力の加減をコントロールしながら、強みでもある奪三振能力を生かす必要もある。

長い回になればなるほど、全力で全部いけばいいというものではないので計算しながらしっかりと投げられるのが先発ピッチャじゃないかなと思います。ある程度、ゲーム前に考えることもあるのですけど、なかなか予定通りいくってことが少ないし、臨機応変にここは抜きどころだなと思ったときに。抜きながらでもしっかりと球数をセーブして抑えられるというのが一番いい。狙ったときにシッカリ三振が取れるというのも一つの仕事

理想を追い求め試行錯誤が続く。

 登板間の調整ではキャッチボールの時にも球種の改良を試みている。
僅かなずれが生じ好不調の波が表れる打撃と同様にピッチングも奥が深い。配球に幅を広げるため、変化球に新たな動きを加えることもある。

 変化量を自在に変えて空振りを奪う一方で、見送られたり、コントロールができずに四球になることもある。

四球はどうしてもヒットよりもリズムが悪くなってしまう傾向にあると思うので、三振も取れて尚且つ四球が少ないというのがピッチャーの理想の形なのかと思う。誰しもがそうだと思うしそれを求めていい投球のプロセスが動作から出来ていれば自ずと三振も取れて四球も少ない。そういう形に近づいていく

 完成形には届かないまま,2023年8月23日に大谷は右ひじの靱帯を損傷した。だが理想に近づき、遠のき、繰り返した経験は、確実に今後の糧となるはずだ。
投打で安定していた時期にこう語っていた。

いろいろなシチュエーションを経験経験できている。そういう場数を踏むかどうかというのは大事なことであるので、そこがメンタル面で助けてくれるというところはあると思います。大きく慣れの部分でそこは大きい

 リハビリを経て再び投手でスタートを切る。時間はかかるかもしれない。ただ何度も苦境を乗り越えてきたことは、何よりの自信になっているに違いない。
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大谷翔平語録65 第4章 自分との戦い

第4章
自分との戦い

一・理想の投手像
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「場数を踏むかどうかというのは大事なことなので、そこがメンタル面で助けてくれるというところはある」

 大谷は,2020年シーズン、メジャー5年目で初めて二けた勝利を挙げた。15勝9敗防御率2・33.全米野球記者協会の投票によるサイ・ヤング賞では4位の評価だった。初めて規定の投球回数に到達。主要タイトルの獲得こそなかったが、リーグトップの項目があった。奪三振率だ。投球イニング166回で219奪三振9イニング当たりの三振数は、11・87をマークした。

大谷にとっての奪三振とは――。
一つ奪三振というのは強みかなと思っているので、それに頼らずというか全体トータルで毎試合、勝てるように組み立てていくのもピッチングなので、どういうピッチングができるのかいろいろな選択肢を持てるのが一番いい事かと思います

三振と球数のジレンマ

 2022年9月23日のツインズ戦で200奪三振の大台に到達した。
大きい数字だと思うので安定して投げているのが一番いいところかと思います。奪三振能力は一つの強みだと思うので、それを一年を通してここまで来れているのはいいことだと思うし、なおかつ長いイニングを投げたい中で今日はあまりよくなかったけどそこももう一つ克服できればもっともっといいピッチングができる

「そこ」とは・・・・
200奪三振に到達したツインズ戦で大谷は7つの三振を奪うも6四球を与え、制球が荒れていた。5回で100球を投げ、苦しい投球でもあった。
フォアボールを出して三振を取ってというタイプはもちろん目指しているところでは無いので、三振を取りながら尚且つフォアボールを出さないというのが一番大事なところだと思うのでその意味では今日は良くなかったと思います

 大谷は自らの投球スタイルを「ストライクゾーンの角を狙ってカウントをとりにく行くタイプではないので、そのリスクよりは、ある程度ざっくりしたゾーンでも球威で押していったり、変化の量で空振りを取ったりというタイプなので」と分析している。

三振が多ければ必然的に球数は多くなる。ボール球を使わず、三球三振でいけば、球数は抑えられるが、簡単なことではない。

球数って三振と表裏一体のところが有るので全部見逃しだったり、空振りだったりというところを狙うと球数がかさんだりする時が有る。今日は首位のチーム、強いチームというかいい打線が相手なので、全員がいいバッターだということをまず認識することで、そこでムキにならないことが大事

野球は個人競技ではない。また相手チームによって戦術も変わる。打者に揺さぶられ、精神的に乱れることもあれば、味方が失策することもある。
投手は特にメンタル面で冷静さを保つことが求められる。
長いイニングを投げる必要がある先発投手は、粘り強くあらゆる状況に対応していかなければならない。



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大谷翔平語録64野球の醍醐味

大谷翔平語録64
野球の醍醐味

 メジャーリーグで短期決戦と言えば、世界一をかけたポストシーズンの戦い。出場する選手が1プレー1プレーに必死で雄たけびや渾身のガッツポーズを見せる姿は珍しくない。
おおたにのWBCでのすさまじい気魄は、まさにメジャーリーガーがポストシーズンで見せるそれだった。
先ず気持ちで負けない――。そんなメッセージにも思えた。

決勝では、過去最強メンバーとされた米国に先制された。その時の大谷の表情は負けん気にあふれていた。そして強気の侍ジャパンは逆転。9回1点リードで大谷は守護神としてマウンドに上がった。2死からエンゼルスの同僚トラウトを迎える。一発で同点の場面だったが空振り三振で優勝を決めた。

先頭バッターを出して、ゲッツー取った時点でベンチの方を見た時、みんなが行けるぞ、という表情をしていた。かなり勇気づけられましたし、あと一人、トラウト選手を抑えるということにフォーカスして、自分自身に『行ける』という自信も出てきましたし、本当にあの時、ベンチを見た時のみんなの表情に助けられました

最強とされた米国のWBC優勝を阻んだ。ともに戦った仲間たちの気持ちの強さに、力が湧いた。大会を終え、改めて感じるものがあった。
これぞ野球だなという雰囲気を感じ、味わいましたし、正直、ワールドシリーズには出たことがないので、予想すらできないできないですけど、短期決戦で投げたいなという欲は自然と高まる

シーズン中にこれだけのプレッシャーというか緊張することはおそらくほとんどないと思うので、あるとしたらポストシーズン、ワールドシリーズじゃないかと思うし、こういう経験をもう一回したい。改めてそういう気持がやっぱり強くなるっていうのは、良かったなと思います

 エンゼルスではシーズン終盤に消化試合を戦う状況の繰り返しだった。タイトルや、MVP争いばかりが注目された。だからこそ少なからず特別感はあった。

シーズン中も、個人にフォーカスしているって気持ちはないですし、勝てない試合がこの5年間(2018~2022年)はちょっと多かったというだけで、みんな勝ちに対しては貪欲で勝ちたいと思ってその試合に臨んでいるので、個人にフォーカスして試合に入るってことはないですけど、短期決戦で、自分が打たなくても勝ちさえすればOKという、そういう試合というのはそうそう経験できない。それは特別です

 短期決戦で改めて感じた野球の醍醐味。WBCでの経験は、深く深く胸に刻みこまれているに違いない。
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大谷翔平語録63 十・WBCで感じた野球の醍醐味

大谷翔平語録
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十・WBCで感じた野球の醍醐味

 (WBC決勝戦、9回のマウンドで)ゲッツーを取った時点でベンチを見た時、みんなが行けるぞという表情をしていた。かなり勇気づけられました

 大谷翔平という選手は、ここぞという場面になるとアドレナリンが湧き出て、気迫に満ちたガッツポーズが自然に出るタイプだ。メジャーに挑戦してからも雄たけびを上げ、力強く拳を握る場面が多々あった。
ただ今回のWBCでのメキシコ戦、1点を追う9回に先頭打者として2塁打を放った時の大谷の姿はメジャーでも見せたことがないものだった。

ヘルメットを自ら投げ飛ばす激走。二塁塁上でベンチに向かって「カモーン!」と叫び両手を下から上に何度も煽った。
チームメイトを鼓舞する渾身のプレートパフォーマンス――。 
 この大谷の気迫が、流れを一気に日本に引き寄せた。あの試合、大谷はどう感じていたのか。

プレッシャーと感謝も込みの楽しさ

同点に追いついてまた取られてみたいな、そういう厳しい展開というか、なかなか突き放せないもどかしい中で、みんな全然諦めていなかった。ここの1本がつながりさえすればというイニングが毎回あった。そこは変えることなくこのまま辛抱強く、みんなそういう気持ちでいました。負けたら終わりだし、相手の選手も素晴らしいプレーが多かった。もどかしい展開だったけど、こんなゲームができるのは人生の中でもかかわることはないし、本当に楽しいゲームでした

 頂点を目指す短期決戦の戦い。一味違った感覚をこう表現した。
楽しいですね。テレビゲームをしているような楽しさではなくて、プレッシャーも込みで、人生の中で早々経験できる舞台ではないし、本当にこういうところでプレーしているっていう、そういう気持ちも込みの楽しさ
そして感情は高ぶった。チームを鼓舞し、士気を高めた。

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大谷翔平語録62「同学年」鈴木誠也への思い

大谷翔平語録
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『同学年』鈴木誠也への思い

 WBCでともに侍ジャパンを引っ張ったダルビッシュ有投手とのメジャーでの対戦は2023年9月の時点でまだ実現していない。
ダルビッシュは少年のころからあこがれの存在だった。

一番好きなピッチャーだった。投げているボールももちろんすごかったし、立ち居振る舞いもカッコよかった
大谷は日本ハム時代に背番号11のユニホームを着用。球団OBのダルビッシュから受け継いだ番号だ。

光栄なことで、日本ハムからしても大事な番号なのでなかなか安易に渡す番号ではないかなと思っていたので、素直にその期待に応えられるような選手になりたいと思って頑張ってきました

 2022年のシーズン開幕前に広島カープからカブスに移籍した鈴木誠也外野手とは同学年。
WBCではチームメイトとしてともに戦うことはできなかったが、2023年6月、メジャー初対戦で顔を合わせた。
同級生は少なくなってきたり、そういう年齢になってきているのでなおさら貴重であり、同じアメリカでやる選手は同学年で彼しかいないので、対戦したいなと思っているし、ナ・リーグなのであまり機会はないかも知れないけれど、チャンスがあればやってみたい

 直接対決こそなかったが、ようやく同じ舞台で戦う機会に恵まれた。自分も故障を繰り返してきたからこそ、わかる感情もある。

本人もケガでなかなか出られなかったという苦労もあったと思うし、二人とも健康な状態で出られるのが一番お互いうれしいんじゃないかと思うので、僕自身もそうだし、ここからケガなく誠也もシーズン走り続けてほしいと思います

同じメジャーリーグで戦う日本人でも、それぞれが目指す場所は異なる。だが、互いに特別な感情を抱き、互いにリスペクトを向け合う姿は共通している。
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大谷翔平語録 61 菊池・前田からは本塁打

大谷翔平語録61
菊池、前田からは本塁打

 田中だけでなく、日本人同士の対決は特別だった2019年6月8日のマリナーズ戦、岩手花巻東高時代の先輩でもある菊池雄星投手と対戦した。
3年間、一緒の時期が被っていないので高校の先輩っていう感じも本当はないのですけど、憧れていた感じはあります。同じ高校だという感覚もあまりないし、オフに来られた時に挨拶したことはありましたけど

特別な気持ちはもちろん何回やっても持つんではないかと思いますけど、打席の中でやることは変わらないのでそこだけはまず集中してやりたい」メジャー初対戦の3打席目では菊池のカーブを左中間スタンドへ運びガッツポーズ。リスペクとしていた先輩から本塁打を放っただけに、より一層気持ちが入っていたように見えた。

同年、日本人対決はさらに続いた。菊池との対戦の3日後、当時ドジャースに所属していた前田健太投手と2018年7月6日以来、2度目の対決。第1打席で完璧なホームランを放った。

大谷は当時、日本人同士の対決に対して、喜びを口にしていた。
やっぱりうれしいですね。前田さんは僕が日本ハム時代の1年目、2年目の時しかやっていないというか、ずっと球界でトップの選手でしたけど、そういう方とこっちでやるのは楽しみでありましたしどういう風に感じるか、また次の対戦を楽しみにしたい

 前田は2021年9月にトミージョン手術を行った。投手として共通点がある二人、2023年のシーズン中にエンゼルスタジアムで再会したときは、久々にあいさつを交わし、しばらく談笑する姿が印象的だった。
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