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吉田一氣の熊本霊ライン 神霊界の世界とその源流

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美具久留御魂神社の「白雲宮」と二上山の「深蛇大王」 No291

2011-08-17 16:06:22 | 神霊界考察
先日、『熊本で素戔嗚尊を祭祀する北岡神社にて No278』の記事にて
富田林にある美具久留御魂神社について
1.うらら様から富田林にある美具久留御魂神社がとても気になっていますというコメント
2.二上山の秘密とこの神社で古くに為されたある事の秘密
3.美具久留御魂神社の読みが「三輪に括る」ではないか?
4.『北岡神社で茅の輪の案内』が二上山と美具久留御魂神社の暗示
5.富田林にある美具久留御魂神社にはなんらかの秘密が隠されていそうだ
というような趣旨のことを断片的に述べている。

今回うらら様が美具久留御魂神社に参拝されて
ブログにその『みぐくるみたま』参拝記を載せられている。
この記事によりいくつかのことが分かったので
それで断片的であった内容をまとめたい。

まず二上山は三輪山と同じく縄文祭祀の気配がある霊山である。
三輪山は大物主神・大己貴神・少彦名神が今は祭祀されているが
もともと賽神が祭られていた神奈備山である。
同様に二上山は雌岳雄岳の二峰を少彦名神大國主命が造った
という伝承を持つがこの山には縄文祭祀の跡がある。
柿本人麻呂歌集に以下の歌がある。
大穴道少御神作妹勢能山見吉
大汝少御神の作らしし妹背の山を見らくよしも
もしかするとこれが原点だとするとこの妹背の山が
二上山ということになるのだが
妹背の山を二上山に断定する根拠は乏しい。
現在この二上山の神社は葛木二上神社となっていて
祭神は豊布都霊神と大国御魂神となっている。
今回ここでテーマとする神霊はとりあえずはこの二柱の神霊ではなく
当麻寺中之坊所蔵の「当麻寺付近絵図」に記載されている
二上山の雌岳に祀られていたという 「神蛇大王」 である。
「当麻寺付近絵図」や奈良県史の二上山で出てくる神蛇大王とは
実は役の行者(役小角)が葛城の大神として祭祀し
二上山にも勧請した「深蛇大王」とも呼ばれる
八大龍王神の氣を宿す大蛇である。
まず役小角と八大龍王神との関係は
『古墳時代有終の八角墓 No288』に記しているので是非読んでいただきたい。
役行者は二上山に残る縄文呪詛を八大龍王神の神力で封印して
「深蛇大王」として祭祀したものと思われる。
この深蛇は般若面の真蛇とも繫がりそうである。
また今回素戔嗚尊を祭る熊本の北岡神社で「茅の輪の案内絵図」 が
二上山と美具久留御魂神社の暗示となっていたが
素戔嗚尊は祇園精舎の牛頭大王から「深沙大王」に結びついた。
この結びつきについてはマル秘とさせていただきたい。
深沙大王は疫病を除き魔事を遠ざける効能のある水神である。
深大寺に『開創と水神「深沙大王」の縁起図』がある。
「深沙大王」と「深蛇大王」は同じ水神でかなり類似するところがあるようだ。
深沙大王は絵姿では白蛇を持つがこれも後述する長尾神社の水光姫命の白蛇に繋がる。
『深沙大王』

美具久留御魂神社の縁起にも蛇が出てくる。
祟神天皇の10年この地に五彩の巨蛇が現れて農民を悩ましたので、
天皇は親しく妖蛇の巣窟を見られ
「これ大国主神の荒御魂の荒ぶるなり宜しく祀るべし」と
仰せられて祀らしめられた。
つまりこの伝承は三輪山と同じく縄文蛇神である賽神を
封印祭祀したということになる。

また二上山に近い葛城の当麻にある長尾神社には
水光姫命、白雲別命が祭られているが
ブログ検索で『神奈備の長尾神社』の由緒によると
水光姫命が応神天皇の御代に当麻町竹内の三角岩に降臨され、
子孫の加彌比加尼に命じて長尾に祀らされたものでお姿は白蛇であった。
父神が天より降臨された天白雲別命であるというのは、
白雲が雨をもたらし、雷にもなるところから、
水の根源を現したものでありますとある。
ここには興味深いことに
女神を祖神とする唯一の氏族が吉野連という記載と
吉野連の祖は井光の宗女の水光姫のことを
豊御富(トヨミホ)とも呼ぶということが記載されている。
このトヨは後述するように水の女神と密接な関係にある。

さて今回うらら様のブログ記事によると
本殿背後の旭山は真名井ヶ原とも呼ばれているということ
本殿の向かって右側にある小さな祠から光が差して
どなたかがおられるかのような不思議な感じがした摂社があったが
その社は「白雲宮」と記載されていたとのこと。
この写真を拝見した時に
白雲宮には少彦名神の御神気を感じた。
この神社は葛城との縁があるようだが
たぶん霊的には葛城の白雲峯の高皇産霊神を
祭祀しているように思えた。

ただ今回うららさまの縁を考慮すると
面白いものが見えてくる。

今年の5月16日に『物部氏の三輪での祭祀の背景考察 No263』にて
籠神社の上にある奥宮の真名井神社についての記載をしているが
5月22日にうららさまが真名井神社に参拝されている。
その時の記事が『天の真名井の水と波せき地蔵さん』
『なにごとのおはしますかはしらねども』である。

その後縁があってうららさまには天橋立南端にある智恩寺に参拝していただいた。
その時のうららさまの記事が『九世戸文殊の文樹』である。
吉田一氣が
「匏は水の女神と月と少彦名神がキーワードでしょうね。
ところでここは前記記事の通りに文殊菩薩もキーワードなのです。
若狭湾に面する天橋立南側にある天橋山智恩寺には行かれましたか?
高速増殖炉もんじゅの顛末の和合にはこの2社の参拝祈願が必要でしょう。
とにかく文殊菩薩の功徳が無くなるとしばらく竜神様は暴れるでしょうね。」
と脅しのようなコメントしたのですぐに智恩寺に参拝していただけた。
しかしこの件でしっかりとうららさまと水の女神との神縁が結ばれたようである。

さてこれらの縁を考慮して
うららさまが感応した 「白雲宮」の水の女神の導き を考えると
再び柿本朝臣人麿歌集 巻7 1282の
橋立 倉椅山 立白雲 見欲 我為苗 立白雲
橋立の倉椅山に立っている白雲よ。見たいと欲すれば湧き立つ白雲よ。
という歌が思い出される。
この橋立も天橋立なのかは分からないが白雲は龍神と考えられる。

「丹後風土記残欠」という古文書がある。
丹後とは籠神社や真名井神社や天橋立のある地域だが
これによると
真名井、白雲山の北郊にあって、清いこと麗しい鏡の如し。
けだし、これは豊宇気大神が降臨した時に当たり、湧き出た霊泉である。
その深さ3尺あまり。その周囲は122歩。
日照りにも涸れず、長雨にも 溢れず。いつも増減しない。
その味は甘露のようで、万病を癒す力がある。
傍に、祠が二つある。
東は、伊加里姫命、或いは豊水富神と称す。
西は、笠水神即ち、笠水彦命笠水姫命、の二神。
これは、即ち 海部直たちの斎きまつる祖神である。

つまり 美具久留御魂神社の白雲宮の水の女神は丹後の豊水富神・笠水姫命にも比定出来る。 
どうも美具久留御魂神社は丹後の真名井神社を模しているような感じだ。
本殿背後の旭山は真名井ヶ原とも呼ばれるというが
旭山は白雲山であったのかもしれない。
それに二上山の葛木二上神社の祭神には豊布都霊神と
トヨが付いているが
丹後の方も豊宇気大神や豊水富神というようにトヨとなっている。
そして葛城の方も長尾神社の由緒によると
白雲別命の娘が水光姫=豊御富となっている。
これは丹後の豊水富神=葛城の豊御富と考えて良い。
水の女神である「白雲宮」が二上山との繫がりで
蛇である深蛇大王や八大龍王神の氣を呼び
それがトヨの女媛に掛かったのである。

さてうららさまの産土は美具久留御魂神社の方になるので
丹後には産土の神の威信により出向いたということになる。
今回知らぬ知らぬ内に丹後の出来事を
産土神に事後報告した次第というのが結論のようである。

さて肝心のトヨであるがこの件は別の機会で報告したい。


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7 コメント

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興味深いです。 (りひと)
2016-09-02 19:40:45
調布市もこの関係ありそうですね。

葛城や文珠菩薩などかなりキーワードとしても。
今後役立つ記事でしょうね。
一番気になったのが字で能勢の逆の妹勢 能という字に釘ずけでした。2540

北斗七星と北極星も関係してきそうですよ。
返信する
地震 (りひと)
2016-12-03 16:32:46
今日朝寝ていて揺れました。
もちろん小さかったけどそれでも気になって落ち着いてからみたら、調布でした。こわ!

調布はなぜか七福神に自転車で行き私の歴史からもありえない体験でした。それもサッカーが動機でした。

飛行機は風か気流にデリケートなはず、この地の風神が気になります。サッカーチームの事故がまた辛い。

記事へのコメントは全く忘れていましたがランキングで上がっているのがこのタイミング。
なんなのでしょうか?流されてみます。7783

前のコメントは多分妙見さん行った後のコメントでしょうね。妙見さんのお力の強さを日々感じているところです。7783この数字もそれっぽい。
返信する
Unknown (今日は匿名で)
2016-12-04 23:11:30
美具久留御魂神社「白雲宮」にお参りした時の拙ブログの記事です。
ご参考になるかどうかわかりませんが、写真など載せてありますので、もしよろしければごらんください。
http://moon2.tukiyononeko.net/sirohebitabi

舞鶴の真名井と白雲山は真名井の近くに白雲山○○寺というのがありますので、そのあたりのようです。

返信する
役小角のご縁なのでしょうか (二キ)
2017-03-16 02:02:55
吉田様

ご無沙汰しております。
昨年末の桜ヶ池の唱和以降、何だか八岐大蛇なのか八大龍王なのかよくわからん!というところに導かれています。皆様の流れとは違うようですが、先日、二上山の雌山に白雲が2本巻付き、雲のような霧が数本立ち上る中、二上山山中を1人で4時間彷徨いあやうく遭難するかと。虎穴に入らねば虎子を得ずでの何かの追体験だったようですが、参考になればとコメントさせていただきます。

・雪の金峯山へ導かれる。閼伽井不動明王に反応。
・紀ノ川沿いに和歌浦へ。妹背山(名草山)・海禅院(白雲山報恩寺末寺)、玉津姫神社参拝。
・和泉葛城山の石の宝殿・竜王神社、犬鳴山の七宝瀧寺参拝。
・雪の大和葛城山へ。葛城天神社・天神の森参拝。
 その後、美具久留御魂神社へ。利雁神社に反応。石川県に刀何理神社あり。ご祭神は菊理媛神。元は普久良神社。神戸の保久良神社と関係が?カタカムナの聖地??
・夜の草薙神社参拝。社殿上にオリオン座が輝く。
・多賀三社巡り。胡宮神社の御神体は青龍山。イワクラあり。大滝神社は瀧と岩壁。
・上賀茂神社・下鴨神社・河合神社参拝。河合神社では絵馬の見本に名指しのメッセージあり。
・宇治川に無人ヘリが墜落し火事になっているのを目撃。その横を通り岩清水八幡宮へ参拝。岩清水社に反応。ご祭神は天御中主神。ご神水の井戸あり。ちょうど満月が見える。
・四天王寺庚申堂で九頭竜神社確認・参拝。二上山へ。尾根続きの岡城跡は大ジョウゴ(大将軍)山にあり。大将軍って日羅?日羅はヒラとも読めますね。ジョウゴは漏斗で柄杓。シャグジとも。二上山は死火山でサヌカイトが産出。
火山灰のような砂利の上を水があふれる緑の座から岩山、尾根道、切り通しを彷徨いました。追われた古人もこうして彷徨ったのでしょう。枯れ木を踏む音は聞こえても人間の気配はしませんでしたが、独特の雰囲気で地に足が着かない感じでした。でも、ぱらついていた小雨が止み、最終的には明るくなったから一応落ち着いたようです。
二上山は鳥取県岩美郡にもあり、ここの古墳からは播磨国竜山石の石棺が見つかっているようです。しかし調べていると因幡国がでてきますね。

ちなみに私、以前は調布市の布田天神社元地近くに住んでいて、深大寺近辺もよく探索してました。
返信する
白雲宮の記事URLのを変更しました (とくこ)
2017-03-18 10:52:53
今更で申し訳御座いません。URLを変更しました
古代史ということで統一したため、URLが変わっております。(上記のコメントのものです)
白蛇が誘う旅1 美具久留御魂神社「白雲宮」 | 天手力男を求めて 
https://tejikarao.kodaisi.net/migukurumitamajyija

その後、井光姫の子孫の長尾神社を訪ねました
白蛇が誘う旅5 長尾神社 | 天手力男を求めて 
https://tejikarao.kodaisi.net/nagaojinja

長尾神社の方に白雲宮のことをお伝えしたら、やっぱり関係があるのねとおっしゃってました。

…訂正が遅くなりまして申し訳ございません、なんだか訂正するのに気が引けて・・・

返信する
水神に還る (はいせ)
2020-07-09 01:02:10
『鵲と鳩の警告なのでしょうか?』のさくら様のコメントから『斑鳩』を調べなおしてみました。
『イカルガ』は『皚酵、哮峯(交野市星田の地名)、鵤』、『イカル(イカリ)』は『碇、錨、怒、伊加利、井尖、井刈、伊刈、井狩、井光、一光、五十里』などの漢字があるとのこと。水に関係します。
また、斑⇒斑女⇒狂女⇒般若の面⇒真蛇(女性で角がある)⇒桜桃沈輪を連想してしまいました。

そしてまた井光つまり水光姫=豊御富が出てきて、豊布津霊神に繋がっていきます。
なんか上手く言葉にできないのですが、豊布津霊神が昇格してハミト大神になったのではないかと感じているのです。土蜘蛛さんと関係する水の女神。逆かもしれません。ハミト大神を奪われた為に豊布津霊神としたのかも。う~む、やっぱり物部が出てきます。
深沙大王大好きなのでこちらの記事を何度も読めるのは嬉しいのですが、毎回、モヤっとします、
吉田様のトヨ考察、その遍歴も含めて是非読んでみたいですね。

象徴的な認証番号です。8777
返信する
8188→8777 (さくら)
2020-07-15 18:23:10
私は、8188の認証番号がでましたので、何か合図かな?と様子見ていましたが、、
はいせ様が認証番号8777を出しましたので、、
シチ、七で八が封印されています。
まだ、出番ではないと読み込みました。
八の封印はまだ解けず、位を上げることはできません。

「みぐくるみ」であり、水泳御魂だから「みくぐるみ」ではないと感じています。濁点をつけると、久留が生きてこないからになります。
本日以前イメージがきた折り鶴のお祓いをやっと、実施できました。
火と煙を観ていますと、、美具久留御魂神社と同じ機能を持つ、建水分神社の祭神「須勢理姫」「瀬織津姫」のうちの「須勢理姫」についての感覚を何となく感じました。
出雲の神様になりますので、出雲族が祀るこの記事で丁度良いと思います。
須は美宝須須美姫命の須でしょう。
勢は勢いのある神格と読みましたので、
こちらの妹背(勢)の勢であるとして、
理はくくり(久々理)の理でしょう。
そして、ヒミコ火巫女であり、蛇巫女であり、和泉・水の神女であろうと感じました。
火の立ち上る様と煙の感じで読み込みました。
風の形を目で見る。
お祓い、実施後2時間ほどして、雨が降り注ぎました。
やはり、天水、上からの水、下からの水。
山水、泉、、、、火箸の利用理由。
など、諸々思いついた事だけ、書き残しておきます。
認証番号9009ですね。999だともっと良いのですが、、

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