その1 リチウムイオン電池の現状
既に、リチウムイオン電池を搭載した電気自動車が走っていますが、一回の充電での走行可能距離が短いのと、燃料電池ほどでは無いですが割高なので普及していません。
例えば、日本メーカーの量産車の代表的な車種二つ(両方とも、リチウムイオン電池を搭載)のデータは下記ですが、最高で200Kmちょっと(JC08モード、メーカー値)しか走れません。
日産LEAF:228Km
三菱MiEV:120Kmと180Kmの2機種
寒い雨の夜になると、ライト、エアコン、ウォッシャーを点けるので、走行可能距離はさらに短くなるでしょう。
価格は、補助金を使うと手の届く所まで来ました。
日産LEAF S:\2.989.350~G:3.847.200(2013年度補助金:\780.000)
三菱MiEV M:\2.600.000 G:3.800.000(補助金:\620.000~\850.000)
一方、燃料電池車は、より難しい課題があります。
・水素スタンドが未整備で、整備には大きなコストがかかる
・燃料電池が高価。報道では、「車1台の価格を¥1000万以下にするのを目指す」としているので、現在は¥1000万を大きく超えている。
もし、リチウムイオン電池の能力が2~3倍に伸びて、走行可能距離が600Kmになったら、将来の自動車の動力源の大半はリチウムイオン電池になるでしょう。
リチウムイオン電池の能力が伸びず、燃料電池の価格が大幅に下がった場合、一時的に燃料電池車が優位に立つでしょうが、常にリチウムイオン電池やその改良型の電池の技術進展にその地位を脅かされ続けることになります。消費者にとって、家庭で充電できることは、大きなメリットですから。
そう考えると、燃料電池のインフラに投資する人はいるのでしょうか。ガソリンの代わりに水素を売るつもりの石油業界も躊躇するのでは?
2014.01.12
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