怒りのブログ

憤りを言葉にせずになんとしようか。

教員免許更新制導入の動きを慎重に見守る

2005-06-11 16:03:30 | 教育
「具体例もとに適格性審議 中教審、教員免許更新制で」(yahooニュース)
>教員免許の更新制導入を審議している中教審のワーキンググループは10日、
教員の適格性について、文部科学省が示した判定基準の具体例をもとに議論した。

この点は、具体例を見てみたいと思う限りだ。
まだ、議事の内容がアップされていないので不詳。
(アップされた後、コメントを付け加えるかも)
>更新制をめぐっては、教育委員会や校長の恣意(しい)的な判断を警戒する声があり、
判定基準の明確化が焦点となっている。

これも当然である。
現行勤務評定も、校長の采配ミスや都教委の人材確保などの問題や地域性の問題を考えずに、
教師の一面的な行動のみを取り上げて、一律に行う困難を考えた方が良い。
おそらく、校長レベルも極端な判定をくだしにくいハズだ。
指導の多様の数だけ教員がいるのだし、たまにいる売名校長のやり玉にあがっては平教員も青息吐息である。
で、文科省が示した判定項目
>(1)豊かな人間性
>(2)教職への情熱・教育的愛情
>(3)社会性
>(4)児童生徒に関する理解
>(5)教科等に関する専門的知識・技能や指導力

他2つの全部で7つ。
それぞれもうちょっと詳しく知りたいもんだ・・・である。
>これらについて、
>問題が頻繁に見られる「A」
>職務遂行に支障を生じる恐れのある「B」
>問題の程度が軽微な「C」
>「問題なし」
>の4つの基準で判定する。

(1)はどこで判断するのだろう。
「あいつは人間性がないよ」と言った時、具体例が説明のもとになる。
体罰行為とかかな?
何にしても、マイナス評価のみという点は一つポイントか。
Cの判定なんて、恣意的にならざるを得ないのじゃない?
しかし、今の教師に対する懲戒システム等と比較して、どういう点が有効なのだろうか。
それとも、それとは違うシステムなのだろうか。
(それだとなぜマイナス評価のみなのだろうか)

今までのワークグループの議事内容を見てみると、更新に際しては、
問題のあるものについて手続きを行って行くことが現実的との判断である。
更新に際して、おそらく段階に応じて、免許取り消し(=失職)、研修などを課して行くのだろう。
研修の有効性も疑わしいのだが、それでは現行の研修制度などはどうなるのであろうか。
研修をまともに受けていたら学校への負担、その教員への負担増。(10年研修の成果と課題報告参照)
いきおい「やってられっか」と、「マイナス評価さえくらわなければいい」という風潮で、
(異動するまでの我慢!と捨ててかかる輩も)現場はすすむところも出ることは予想にかたくない。
学級崩壊状態なんて、今や、どの教諭にも外的要因であり得る時代。
そうなったら、子どもに保護者に地域に当たり散らすしかないのではないだろうか。
殺伐とした環境が予想される尻たたきだとしか言えない。

「教師の資質向上」とは聞こえがいいが、変な成果主義でやっていいのならば、
いくらでも子どもをいじめ、保護者をなじってでもできるのだ。
そういうことがわかっていないで何が教育改革なのかと思う。
そして、現在の現場での教育への取り組みで良いところを掘り起こし、
広める方向で改革は進んでほしいと切に思う。
それこそが教師の資質を真によりよいものへ引き上げることにつながるし、
教育に本当に必要な施策を把握するきっかけになるものだと信じている。

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4 コメント

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Unknown (ゆーじ)
2005-06-12 21:11:02
どうしてこう、お役人様がたは、見事なまでに我々の勤労意欲をそぐ方法を考えなさるのか、不思議でたまらない。「副校長」なんて呼び方だって呼びにくくてしょうがない。教頭じゃなく、副校長になったのは結局「教」の「頭」はいらん、ということなんだろうなあ。
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先生潰して国滅ぶ (こが)
2005-08-06 16:18:52
はじめまして。こがと申します。



私も資格職(法律系国家資格)で脱サラ開業して食っているので、顧客開拓等で非常に骨折っています。ですから、万一自分の免許が更新制にでもなったら…。その点から言えば、先生方の免許更新が必ずしも他人事とは思えず、正直先生方に同情を禁じえません。



最近の報道では、たしかに問題のある先生も少なくないようなので(無論大半は真面目な方でしょうが)、そういった方々に”退職”してもらうというのは正しいことだと思います。ただ…免許の更新制というのは何か違う気がしますね。(むしろ焦点が意図的にずらされている気も。)免許云々よりも、教員の資質等をきちんと客観的に評価して、あまりに問題があれば、公務員であろうと即時懲戒免職できるようなシステムを今以上に確立するというのならともかく、何故わざわざ免許自体を問題にするのか。その点が大いに疑問です。これでは教員になれる人の範囲までも必要以上に狭めることになります。(というか意図的に狭めている?)このままでは皆ステレオタイプな先生ばかりになるかも。あと、免許更新にばかり必死で授業が至る所でおそろかになったり。懸念される問題は尽きませんね。



それにしても、これ決めた中教審って学者とか政治家の集まりですよね。起草したのはたぶん官僚か。どいつもこいつも各業種の現場を一切知らない奴等ばかり…。マスコミも知らないくせにいい気になって煽り立てるし。本当に改めるべきはむしろ連中自身の頭の中だと思うのですが…。(仕事柄接する機会が多いのですが、連中の方がむしろ問題だらけのおつむの弱い人間達だと思います。最近問題の先生とか医者とか警察官なんかよりもずっと。)
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コメントありがとうございます。 (yo)
2005-08-06 20:16:57
>免許云々よりも、教員の資質等をきちんと客観的に評価して、あまりに問題があれば、公務員であろうと即時懲戒免職できるようなシステムを今以上に確立するというのならともかく、何故わざわざ免許自体を問題にするのか。その点が大いに疑問です。



その通りだと思います。(ひざを扇子でパシッ!)

公務員独特の責任転嫁システムが働いているだけに過ぎないと思います。

私は日本の教育のシステムは理念こそすばらしいけれど、運用はうまくいっていない、というか全体の経営状況はよくない、動脈硬化が進んだ状況だと思っています。
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某掲示板の議論で劣勢に回っています。どうか援護を。 (こが)
2005-08-09 01:18:07
こんばんは。こがです。

yo様のご指摘の通りだと思います。私の指摘し切れなかった部分を見事に指摘して下さっています。



この案にせよ、これや郵政民営化法案を含むいわゆる”小泉改革”のいずれの案件にせよ、近年の公務員ども(中でもとりわけキャリア官僚(東大卒の国家公務員Ⅰ種))の目に余る稚拙ぶり、単細胞ぶり、そして劣化ぶりがものの見事に露呈していると思います。昔から酷いとは思っていましたが、ここまで酷くなったとは正直思わなかった。あまりのお粗末ぶりにもはや言葉もありませんね。(笑)



何故ここまで劣化したのか?あくまで私見ですが、思うに近年各省庁で中核となりはじめている世代はいわゆる”共通一次”世代ですから、あの”共通一次”(現在のセンター試験)の導入が、今の若い世代の官僚たちの劣化と必ずしも無関係とは言えないのではないかと思うのです。言い換えれば、あの”共通一次”こそ、まさに教育を”暗記・詰め込み”に特化させてしまった”元凶”だと思うのです。(もっとも、この他の詳しいことは別の機会に再度書き込みをさせていただきますが。)



ところで、話が変わりますが、以下の掲示板で”プルート”氏なる免許更新制度賛成者(書き込みをみると必ずしも荒らしとではなさそうですが)と論争しております。掲示板主は更新制反対派のようですが、この”プルート”氏の批判に反論できないようなので、見かねて参戦しました。しかし、残念ながら少々劣勢に回っております。(忙しさでなかなか書き込む時間も持てないので…。)そこで、yo様はじめ更新制反対の皆様にも是非援護を願いたいのですが。



どうかよろしくお願い致します。





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