怒りのブログ

憤りを言葉にせずになんとしようか。

教員免許更新制度の方針

2007-08-12 22:59:40 | 教育
ネットニュースを読んでいたら09年度施行の教員免許更新の講習は、文科省より、
「大学側は、受講予定者の意見を事前に聴いたうえで講習の内容を決める」
という方針が出ているのだそうだ。

大学側はただでさえも年間10万人にのぼるであろう受講者をどうはくか、予算的なサポートなどの物理的な問題に頭を痛めているであろうに、こんな方針が出ては寝耳に水ではないだろうか。

ちなみに、
「受講者には事後評価をさせ、その結果を公表する」
という方針にもなっているようで、事務的な負担は大きくなったイメージだ。
文科省側としては、「当事者との内容調整を大学側と行え」と言える立場に立てる既成事実化になっているため、遠隔地などのネット研修などに代表される、内容・レベルの多様化(本当はいいかげん化)への理屈が通る事にもなっているハズ。

もちろん、
「教育をめぐる最新の研究成果や指導法、教員としてのあり方など、どの教員も共通に受ける内容と、教科ごとの専門的な内容に分かれる」
といった点も担保しているのだろう。

以前に、10年次研修との違いを民主党辺りからの質問で答えていた。
説明としては、
10年経験者研修=「得意分野づくり、専門性を高めるといった観点からの研修」
更新講習=「教員免許を持って現場に立っていただく限りは、必要最低限の、時代の変遷に合った知識があるかどうかということを確認し、さらにそれを向上させていく」
だということ。

前者は実質的には機能していないのは現場での事実で、いらない負担との声も少なくない。
しかも、更新講習の方が短期間であることなどを考慮すると、10年経験者研修を受けている時点で、更新講習よりもレベルが高いことをやっていることになり、後者は不要といわれても仕方がない。
ましてや、前者の免除対象者が、レベル的に高い人材を対象にしていることからも、こういうダブリを強いることは理解し難い。

やはり「現場にはいらないよ。免許更新講習。負担増で無駄だよ。更新講習。」である。

なんとか機能させてやろうという文科省の意図は感じられるが、現場サイドのボトムアップがない中、イメージ力のない文科省官僚たちが考えることといったらこんなものか。

今回は大学側や都道府県教委への説明会だったようだが、そんな中にも下の声は聞かないよという態度は見られたようだ。
彼らのボトムアップの言い訳は、せいぜいパブリックコメントなのだろうけれど、それだって聞いてやっているんだよという態度でしかない。

ここまできて、お飾りの講習会になることは決定済みのようだ。
現場にいる側としては、せいぜい楽しくやらせてほしいものだ。

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