いーちんたん

北京ときどき歴史随筆

内モンゴルの旅1、モンゴル包見学

2011年07月01日 09時44分05秒 | 内モンゴルの旅(写真中心)
2010年の夏に訪れた内モンゴルの旅シリーズで行きまっす。
赤峰市の郊外の草原でモンゴル包(バオ=ゲル)を見学する機会がありました。



ゲルの外観。
若夫婦の住む2つのゲルになっていました。

一つは夫婦の生活用。
もう一つは手伝いにきている若い従業員さんの寝泊りのためのゲル。

この日はおくさんが出迎えてくれ、だんなさんが地域のお祭りで競馬に参加中で留守ということでした。






従業員さんのためのゲル。




シンプルにかまどが泥で作られていますが、煙突もつけていないところを見ると、どうやら普段は使っていないようですね。




天井の空気窓。


となりの主人宅のゲルにお邪魔します。



見学者のくせにどかんと上がって座り込む我ら。。
顔を塗りつぶすと、美しくないー。




おくさんがいろいろともてなしの机を整えてくれます。






かまどには、バター茶の用意を始めてくれます。
こちらのかまども泥で塗り固めたもの。

おかずを作るための大きな大きな中華なべとお茶を沸かすための小さめのなべ用のかまどと、二段がまえ。
一つの煙突で排気ができるようになっています。




天井窓から煙突を出しています。
恐らく、昔は煙突なしで、煙がそのまま自然に上に逃げていき、排気する仕組みになっていたのでしょうか。

またうろ覚えでよろしくないのだが、
京大派の梅棹忠夫教授らが戦前に満州の北極限を探検した『大興安嶺探検』には、
ツングース系の狩猟民族の原住民らが、ほとんど煙で視力を失っているというような場面があった気がします。

つまり室内で物を燃やせば、いくら上に逃げていくとはいえ、そうそう効果的ではなかったということですな。
そういう意味では、一見原始的に見えるゲル暮らしも現代科学に裏付けられた変化が見えます。




中華なべのほうのかまどには、下から追加で燃料をくべることができるように穴が開いています。




燃料はアルガリ=家畜の糞です。知識としては聞いていましたが、実際に見たのは初めて。
からからに乾いていて、臭くありません。




お茶を沸かしてくれているかまどの中を見せてもらいました。
燃えカスは、余計にアルガリだとはわからないくらい、ごく普通に薪のよう。




かまどの上から写真、しつこく。




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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Randy)
2011-06-18 13:20:12
建て方 教えてもらいましたよ~。
結構簡単にできますよ。
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Randyさんへ (doragonpekin)
2011-06-18 13:50:08
へえー。そうなんですかー。
これだけ長く中国にいながら、内モンゴルは初めてだったので、何もかもが珍しく感じました。そんなに簡単にできるんですねー。
返信する
遊牧民 (毛沢山)
2011-06-19 00:33:34
内モンゴルは遊牧民はモンゴルの遊牧民と違い移動して遊牧できなくなってるとか?
なのでこれは観光用ではないですか?
返信する
毛沢山さんへ (doragonpekin)
2011-06-19 01:08:46
おっしゃるとおり、彼らは移動していません。
自分たちの土地を針金で囲み、その範囲内で牛の飼育をしていました。

街中にも家があり、子供と両親は町に定住。
牛の世話をしないといけない若夫婦だけが
夏の間はゲルに住み、冬は寒いので街に定住、
オートバイで毎日草原に出勤して牛の面倒を見るそうです。
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