黄金町のマリア

新聞の書評欄で見て、出勤前に少し、と思ったら、
一気読みしてしまいました。

2003年に摘発されてなくなるまで、
横浜の黄金町には
アジアや南米、中米から
沢山の女性達が夜
働きに来ていた。

日本に行けば金になる。

ある人は騙され、
しかし、売春すると知った上で
来日する女性も多く。

祖国の家族に
仕送りする為に。

著者はそういった事情を取材し、
時には危ぶまれながら
彼女達に近づき
写真を撮る。

そう、写真が多いから
早く読めたっていうのもあるか。

そして面白かった。

摘発後、
他の歓楽街に流れる者、
強制送還される者。

中には日本男性と結婚し、
日本で暮らしている人も。

著者はコロンビアに渡り、
行方を追ったりもしているのだ。

日本は不景気とはいっても
まだまだ魅力のある国に
見える。

そこを目指して来る女性達。

子供がいたり、親に仕送りしたり、

いろんな事情を抱えて。

手段はともかく、
日本もかつて
そんな時代があったね。

海外に移民したり。

美しい彼女達が
たくましくも見え
哀しくも見えた。

日本男性と恋に落ち、
結婚する予定だったのに、
エイズを発症したタイ人の
女性のくだりは
切なかったな～。