演劇知

劇的考察譚

戸別停電とは

2015-10-31 00:14:04 | Weblog
act orchはわたしの作業が多い。というか基本わたしがパソコンちゃかちゃかしてそれぞれのスタッフ作業が進行していくのだが、その作業中、突如電源が落ちた。作業部屋だけでない、ダイニングも、寝室も全ての電源が落ちている。

停電だ。

と思ったのだが隣の家のテレビの音は聞こえる。ということは我が家だけ停電、または我が家含めた一定地域が停電しているのであろうか。

暫く待つ。



30分。



一向回復しない。ブレーカーは上がっているので漏電ではない。何だ?我が家に何が起こっているのだ?電気線切れたか?外側か?内側か?分からない事象ほど怖いものはない。修繕費用いくら掛かるのか…

このまま回復しないと日常生活もそうだが、芝居に影響が出るので東京電力に電話。


わたし「我が家だけ停電しているのですが…」
受付「スタッフ派遣します。仮に漏電が見つかった場合、出張費用として3,000円掛かるのですが…」




3,000円。




わたしはわたしの生活で漏電を起こす事象が皆目検討付かないゆえ「その責任わたし持つの?」と思ってしまったのだが、そもそも東京電力が責任を持つ理由もまた見つからず。このままでは平行線。ともかく直さないと作業が出来ない。

わたし「分かりました」

と承諾。一旦終話し、その後折り返し専任スタッフからの連絡。

専任「とりあえず確認なのですが配電盤のレバー全部上がってます?どうなってます?」
わたし「レバーは全部ONで上がっています。あと主電源レバーの隣にテストボタンがあります。」
専任「じゃあ、そのテストボタンを押してください。」



押す。



変化無し。


わたし「変化無いのですが…」
専任「……じゃあ、スタッフ派遣しますね。」






わたしは何をテストされたのだ?



スタッフ派遣を待つ時間60分。作業出来ないとなるとこの時間でやることがない。

とりあえず掃除をしよう…

掃除機→電気→×



お、ならば半身浴するか…

風呂スイッチ→電気→×



うほ、ならば飯を…

炊飯器→電気→×



…くそ…こうなったら走るか…

走る→汗かく→風呂→風呂スイッチ→電気→×



…作業…

作業→パソコン→電源切れ→バックアップ出来ずバッテリー切れた場合→不毛→×




何も出来やしない



なんたることだ。何も出来ない。現代生活で電気がどれほど必要か。いざ使えない時に何も出来ないことをまざまざと思い知らされた。上記のしようと思った事柄は全て普段の生活の中でも付加価値的なものであるが、我々の日常の生活がどれだけ付加価値的なことで覆われているか、とても考えさせられた。




スタッフ到着。チェックするも配電盤は問題なし。

もしこれで問題あったならば壊れた配電盤を池に投げ捨てるという村上春樹的世界が実現出来たのだが…

原因不明。とスタッフの方が外に出る。そして判明。



「電柱のヒューズが飛んでますね。」



わたしも知らなんだが電柱にはそれぞれ各家庭の電線と繋がるヒューズがあり、それが飛ぶと供給自体がストップしてしまうとのこと。今回はたまたま我が家のヒューズだけが飛んでしまったらしい。


ヒューズの寿命、約20年。居住していて一回あるかないかの珍事。見事にわたし引っかかってしまったのですね。


その後、梯子スタッフが到着するまで30分。ヒューズ交換し無事修了。我が家の20年に一度の戸別停電は120分で終演。帰り際に梯子スタッフが交換し終わったヒューズをわたしに見せてにっこり。いや、別に見せてくれなくとも…




この停電で日常生活における電力の恩恵を改めて思い知らされた。規模は違うがライフライン途絶えた被害地、震災地のことを思って仕方なかった。


昼飯、米炊けなかったので雰囲気を出すため作ったすいとん。小麦粉練る。電気つかず日の当たらないダイニングで食べるすいとん。自宅で疎開気分。







しかし真に気がかりだったのは冷凍庫で凍らせた大量の牛豚鳥の肉の塊の自然解凍と、エアポンプから空気出ず死のリスクが上がった熱帯魚ベタ。

どちらも無事だった。良かった。



ハローact orchとは

2015-10-26 23:34:30 | Weblog
lab~六識~の稽古、開始。











二十数名、計6本オムニバスの稽古ゆえ全員介するのは恐らく本番になるであろう。一人、また一人と集まるごとにピースが一つずつはめられていく感じ。なんだろう、素晴らしく楽しいし嬉しい。二回目の稽古を終え、全体絵図が見えてきた。

しかし疲労感が尋常でない。翌月曜日のテンションが少しおかしい。脳内チャンネルの切り替えが上手くいっていないのか。講義で伎楽、猿楽、白拍子の説明をしたのだが、きっと少しウザかったであろう。崑崙の動きというマニアックな物真似もしちゃったし。皆はちゃんと切り替えて日常生活を送れているのだろうか。




「人間皆役者。下手な役者などいない。その人間にはその人間にしか出来ない演技がある。下手と思われたり、はまらないと思われたりしてしまうのは配置する側の問題ではないか。配置する側が役者の特性を理解し適材適所に配置すれば素晴らしい調和を奏でられるのではないか。」

という思いで始めたact orch。しっかり指揮取りたい、そんな六識。

バイバイバニ園とは

2015-10-19 13:38:43 | Weblog


バニ園~Coco in Wonderland~無事終演致しました。ご来場誠にありがとうございました。

竹田氏経由で話をいただき、音響で入る予定でしたが、気が付けば、宣伝美術、照明、制作、舞台監督、会計補佐、当日ナレーションと何役やるんだという状況。しかしバニ園の創設に関われたこと、とても嬉しく思います。

最初話聞いていたものよりも、圧倒的に素晴らしい、ちゃんとした「作品」が出来上がりました。これもひとえに出演者の力量でしょう。


当日の雰囲気は本当に凄まじかったです。子どものどう動くか分からないライブ感とその子どもに対応するスタッフ側のライブ感。キコヴィッチさんの落語、急遽マイク準備に入った時は本当にライブなんだなぁとしみじみと思いました。キコヴィッチさんは完全にデッドしてましたが。

私はというと、音響照明を舞台袖でやるというハイストレスな環境の中、道井さんの「吹いていたホラ貝が破裂する。」という小ネタに思わず笑ってしまったのですが、その時偶然に袖で待機していたツインテールの女の子と笑いが重なり、それぞれ笑ったことにまた笑うという心温まる交流がなされました。凍りきったおじさんの心に温かさが戻りました。つぎロボットのジポさん(竹田氏があてがきしてくれたキャラ。時間と私のスタッフ容量の兼ね合いで泣く泣くカット)として舞台に上がる時があればこのエピソードも是非入れていただきたい。まぁ無いと思うが。

しかし個人的には子どもが苦手だと思っております。苦手というかどう接していいかわからないのですね。公演終了後、子どもがこちらにきて



「風船に、キスマークついっちゃったよ!」



と言われたので



拭けば



と返したら子どもはどこかに行きました。想定外な子どもに対して、効率と論理の男渡辺はどうしたらよいのか悩むところです。いずれ慣れる時が来るのだろうか。

会うこととは

2015-10-03 00:35:51 | Weblog


先月は人とお会いする機会が多かった。そうすると良いことも起こるし悪いことも起こる。それらは人と会う以上必然的に起こるのだ。わたしの特徴として何故かは分からないが良いことと悪いことが交互に順々に訪れる。拾う神有れば捨てる神有り。それぞれの神絶妙過ぎ。ほんと不思議。浮き沈みが激しく、しかもその乱高下の配分が若干多いため、乗り手のわたしはいどく酔いが回る。しかしこれは篭っていた時には起こらなかったことで、それを考えると改めて人と会うこと、繋がることの大切さ、面白さを思い知らされる。人生を豊かにするのは人なのだね。会わず連絡取らずでは死んだも同然。SNSの向こう側で眺めているだけでは繋がっているとは言えないのだ。

ということで芝居をするのだろう。このアクトオケ、企画し公演に移るまでかなりの体力気力を要する。年をとればとるほどしんどくなる。が、芝居をすることで生身の役者、スタッフ、お客様に会えるのだ。ドラマが起こらないわけがない。それを求めてわたしは芝居をするし皆も芝居に参加してくれるのだろう。

メディアが発達したこの御時世、敢えてアナログな芝居で表現をする我らに何卒会いにきてやってくださいませ。

以下詳細決定しました。


なお、今回は客席数が少ないためお早目のご予約をお勧めいたします。

act orch No.4
No.4「lab~六識」
ORGANIZER/WRITER/DIRECTION 渡辺裕之

PLAYER
すはらゆうこ(株式会社ムーンカンパニー) やまだあいこ 内田板橋 おおくまたかはる 片桐瞳 松井花音 MaraShI 高見歩留 剣持弥生 渡邉彩弥加 有村凌雅 加芝奈緒 加藤ゆうみ 利根川美百 高田明美 鵜飼優 内田有美子 塩澤萌 篠原あみ 樋口沙也夏 見内萌恵 山谷早帆子 吉田麻里子 徳田雄士 佐藤凌 西澤大 渡辺裕之

TIME
2015.11.21(SAT)~23(MON)
21(SAT) 17:00(感)/19:00(覚)
22(SUN) 13:00(感)/15:00(覚)/17:00(感)/19:00(覚)
23(MON) 12:00(感)/14:00(覚)/16:00(感)/18:00(覚)
※受付・開場は開演の30分前から
内容・一部出演者は曜日、及び(感)(覚)で異なります

CHARGE
1 stage 1,500円
2 stage 2,000円
前売/当日共通 
発売開始 2015.10.24(SAT)~
日時指定・全席自由

CONTACT
mail@act-orch.com
http://www.act-orch.com

PLACE
プロトシアター
JR・東京メトロ東西線・西武新宿線 高田馬場駅より徒歩13分
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3-38-3
03-3360-6463
proto-theater@nifty.com