演劇知

劇的考察譚

ワンダーランドとは

2013-05-30 23:52:24 | Weblog


さてtwitterでもつぶやいたが、出張カレーをしてきた。



石井家で  ご主人いる中  わたしが  カレーを 



己のために今一度この事実を確認しよう。何回でも己に反芻させたいくらいなのだ。





石井家で  ご主人がいる中 わたしが  カレーを  

石井家の  台所で  わたしが  カレーを



なんなんでしょう、この奇妙なシチュエーション、ワンダーランドは。家主がいる中、しかも家主は演劇界の大先輩、わたしがその昔見て「凄いなぁ」と感じたその人なのである。もう、訳分からんこの状況。


そんなテンパるわたしをのぎボーイが見てくる。随分成長したのぎボーイ。お供に呼んだ小林にはなれたもので、まるで血縁関係、おばさんのような存在。なんでも一週間前にも来たようだ。

かたやわたしにはただただじっと見るだけののぎボーイ。その無垢さにきれいさぱりわたしの心も洗われる…と思ったら大間違いだぁ。この日のテンパりは尋常ではない。緊張と萎縮で無い背が更に縮む。





指切っちゃう

こともなく、持参した調合済みスパイスと塩麹を駆使しなんとかスープカレーを作りきる。美味しいと言ってもらえて何より。ビール5缶あけたがさっぱり酔わず。

酔いとは精神力だ。



『CalliCarpa-Vol.6-』とは

2013-05-28 11:51:53 | Weblog



QooSue Presents『CalliCarpa-Vol.6-』
@下北沢カラードジャム


《出演》
井草聖二 【井草聖二(Gt.)】
芳晴 【芳晴(Vo.語り.二胡.Gt.)、シモシュ(Pf.)】
宮嶋みほい【宮嶋みほい(語り)、那須寛史(Gt.)】
QooSue 【那須寛史(Gt.Vo.)、那須健二(Ba.cho.)西村桂樹(Sax.Key.cho.reeds.)】

《会場内ArtWorks》
からふる




撮影スタッフとしてお邪魔させていただく。

明確な意図と確かな技術、出演者全員がただただ素晴らしかった。こういう良いものを観ると嫉妬心に苛まれる。ウォルター・ペイター「すべての芸術はたえず音楽の状態に憧れる」という言葉を思い出す。わたしの演劇観でもあり、到達したい感覚。



宮嶋さんの朗読「夏の吐息」

日常を切り取り、女性誰しもが持つ心の代弁。会場は静まり返り、耳で芝居を感じる。

本人が好きな作品なのであろう。活字を彼女の解釈で分解、再構築し、音声として紡がれる物語に、原作の新たな一面を見る。役者の力。

聴き終わった後、そうめんとコロッケが食べたくなる。

2013.5.18多少婦人ワークショップとは

2013-05-28 11:09:42 | Weblog
今月行われたワークショップ2回目。今回は女性の割合が多く、わたしも男子要員として参加。

映像はこちらから

http://www.youtube.com/watch?v=zidSvJS4V3w

久しぶりの芝居でありましたが、わたしの集中力のなさったら。





このエチュード。わたしが面接官ということで三人と話すという設定だったのですが、奥に座るおかっぱめがねの中川由紀子がもう面白くて面白くて。



何をするわけではないんです。ただ、いることが面白くて面白くて。


是非今一度画像に戻っていただきたい。



で、エチュード。手前から話を振っていき、三番目の中川でオチになるというわたしの想像力が働き、エチュード始まってからそのことばかり気になってしまう始末。

そんな感じで対して機能しませんでした。申し訳ない、酒井さん。



ワークショップは和やかに楽しく行われました。








奥戸「貴生」とは

2013-05-25 01:07:33 | Weblog
東久留米に行き、谷先生とお会いしたからであろう、昔懐かしい地に赴きたい欲が出てきてしまい、浪人時代、夜遊びしていたとてもいけない時期があったのだが、その時に原付を飛ばしよく食べに行っていたラーメン屋に行く。


「貴生」。当時の思い出として白濁としたスープに幅の広い特製平打ち麺で、数を食べていなかった学生時代でさえ珍しく美味しいと感じた一品。替え玉200円を必ず注文したものだ。そしてよく夜遊びしていた先輩に馳走になったものだ。




家から自転車で30分で行けそうな距離だったので運動もかねて自転車で行く。

堀切橋→平和橋通り→奥戸街道と道自体は割りと単純。しかし道の暗さと初めていくルートということでなんやかんやで不安に襲われる。

しかし大丈夫。彼が道を教えてくれた。









グレイ


まさか奥戸街道で宇宙人と出会えるとは夢にも思っていなかった。これで迷わない。


貴生につく。店構えが13年前と変わっていない。

ミソラーメンを注文。





白濁。これでも味噌。脂が素晴らしく大量に入っているため膜が出来て湯気が立たない。

13年ぶりの味は「あーこれだ」というもの。麺の幅が変わったかなと思うのは麺自体が変わったのか、またはわたしが色々な麺を知ったことによる慣れからなのか。


しかし、この脂ったら。店主が叩きつけるように器に挿入する大量の脂。店内、床ともにベトベト。受け取る丼もベトベト。しかしそんなことを気にするなら貴生でラーメンは食べられない。


18歳のわたしは替え玉注文出来たが、31歳のわたしはお腹がパンパンパン。あの頃の気持ちを思い出す意味でも替え玉を注文したが、食べながらリバースしそうになる衝動を抑えるので精一杯。胃弱から立ち直ったわたしの胃は脂と替え玉を受け止める力に乏しく、やはり歳には勝てないかと実感。


帰る。13年前と変わらぬ店構え。13年前と変わらぬ店主。店主本当に変わっていなくてびっくりだ。



その後、帰り道にあったビバホームに寄り園芸品と何故か梟のオブジェを買う。





家に置きたい一心。置いてみた。






なんか迫力ない?

第一ピリオド終了とは

2013-05-23 22:40:09 | Weblog
年度の4分の1が終了。季節が過ぎていく感覚が歳を重ねるごとに早くなっていく。ここ最近は特に早い。恐らくアルコールが記憶を薄めているからであろう。起こっていることは刺激的なことばかりなのですが。



論述と実技を見ていて思うこと。

今年からの子達は初の論述。どういう文章になるのだろうかとなんとなく想像していたが、大体想像通りの文章を書いていた。普段の人となり、演技と性格がしっかりと文章に表れているのだ。勤勉さも発想の面白さもしっかりと表れており、「この子はもっと熱入れて論理的に書けばもっと面白くなるのに」と思うこともしばしば。

それに比べると二年目の子達は流石というか、それもセンスなのであろう。論述を楽しんでいる感が見受けられる。文章そのものが昨年と比べると圧倒的に上手くなっている。そして「書く」姿勢そのものが向上しているように思える。時間配分が出来るようになったり、文字数を上げられるようになっていたり、ガツガツ音が出るくらいに真摯に書けるようになっていったり。日々の成長。しかし、文章の綺麗さ以上に出題者に挑んでやろうという姿勢が文章上に良く表れているように思える。まるでその子が喋っているかのような文章にわたしはニンマリするのでした。



考えれば考えるほど、書けば書くほど、能動的になればなるほど、文章は上手くなっていく。そしてそれは今後の学びの場であなたの血となり肉となるはずである。たとえ演劇系に進まずとも座学の場に進まずとも、姿勢と傾向と思考手順はどの現場でも使えるツールとなるはずである。








さて、そんな論述にトムとジェリーのことを書いた子。内容は丁度芳沢あやめの「あやめ草」と同じもの。つまりは「下手を上手に見せてやることが優れた役者である」ということ。感動ポイントや優れた思考というのはその根っこでしっかりと繋がっている。

そして何よりも虚構である物語に感動するという素直な心を持っているという事実。表現者の端くれとしてこれが何よりも嬉しい。

そしてそれをわたしに伝えようとしてくれているのが嬉しい。








ということを思い涙するのでした。娘の成長。おじさんは最近、とある涙腺ポイントが滅法弱くなっているのだ。


そんな彼女には是非これを見ていただきたい。

http://www.youtube.com/watch?v=_tUF5UywG0g





どう、大人でしょ。

実技、2の子達は達者になっていく。どこでどうしたら面白くなるか、劇空間の流れが読めてきているのだなぁと。それはある意味で客観的になっているということ。

論述も実技も着実と成果が出てきている。

恩師とは

2013-05-22 15:26:18 | Weblog
高校時代の恩師、谷先生とお会いする。

2年ぶりになるか。きっかけは当時の授業資料が出てきたことでその資料を渡すという名目であったが如何せん荷物量が多かったのでそこはきっちりと着払いでお送りする。


すみません、恩師。


変わらずお元気で色々な話をさせて頂く。二年間であったことや最近の心境など。先生は昔と変わらず話を聞いてくださり、笑顔でワインを飲まれていた。


わたしもワインを飲む。ここ最近すっかりと己が話を聞く立場にあったもので、それはそれは話ながらワインを飲む。このダメージが月曜にまで残るとは思いもせず


知識、文学、芸術の話が通じるというのは凄く楽しい。それはインテリということではなく、話の理解の早さ、そしてそもそものテーマへの共感が図れるのである。

某日後輩の尾崎君と4時間以上に渡って村上春樹について語ったものだ。ただしその日は一切の知識摂取はなく、むしろダダ漏れだったが


何よりも学べること自体がありがたい。この日も最近はまっている遠藤周作の話が出来た。「海と毒薬」を読んでいなかったら出来なかった話なので、日々学ぶことは大切なのである。

そして今回の一番の報告はわたしの教え子を同じ道に引きずり込んでやったことである。


先生と会う時、わりと緊張する。わたしの子達はわたしと会う時、緊張などしないんだろうなぁと思う。そうだよな、舐められてるもんなぁ



先生と別れた後、いつものわたしに戻り、後輩の悩みを聞く。そして何故かお土産一杯貰う。悩みを聞いたのかお土産を貰いに行ったのか良く分からなくなる。


ヘロヘロのわたしは火曜日、知識武装された15人分のレポートと闘う。皆それぞれ良い意見。26枚からなるレポートの子もいた。面談というリング。セコンドにソクラテス、プラトン、アリストテレスというギリシャチームががっちりと手を組み、ラウンドガールにはニーチェとフロイトという豪華さ。ヘロヘロな状態で闘う相手ではない。

しかし日曜の先生のように、わたしもあぁなりたい。知識のジャムセッションが出来れば最高ではないか。その一心。



終わった後ヘロヘロ。その後反省会。

緑とは

2013-05-17 00:45:26 | Weblog
5月ということもあり、最近緑づいてる。東久留米、13年前に行った場所にいこうと思い立つ。頼れるものは記憶のみ。その昔シダレザクラを見て感動したものだ。


時が経てば街も経つ。ひょっとしたらもう無いかもしれないと思ったのは駅についてから。



13年前、「クレーター」という激ウマのクリームパンが売っていたシャルダンもまだ健在。あきらめてはいけない。




記憶のみを頼り歩く。が、薄れゆく記憶。せめて大体のポイントだけは抑えたい。闇雲に歩き無駄に時間を使うわけにはいかない。手に持っているビールが冷えるからだ。



文明は進化する。googleMAPを使いおおよその場所の目星をつける。13年前には無かった技術。風情と効率の融合。


しかし、ネットで見るのと実際に歩いてみるのとではまるで違う。やはり最後は足なのだ。自身の体で体感し、思い出すしかない。結果無事にたどり着く。


その後、近くの公園のベンチに座る。デジャヴィに襲われる。来たことがあるはずである。



緑づいているのは自宅も。これも何故か思い立ちビニールハウスを買い植物を育てる。



これは韮のプランター。早くも芽が出る。早いぞ韮。一方のコリアンダーはさっぱり。遅いぞ、コリアンダー。






頂いたガジュマルも新芽を出す。



ペーパーを使い失敗していたアルファルファも、専用容器を買いトライ。



緑づいている、何故か、それは簡単だ。生きているって素晴らしいからだ。





恐らく相当心がすさんでいるのだろう。

多少婦人ワークショップとは

2013-05-13 00:26:35 | Weblog
土曜日にワークショップを行いました。団体として久しぶりのワークショップです。次回公演の客演募集もそうですが、それ以上に人と繋がろうという機会。18日もやっていますので是非。

ちなみに人数合わせで男子足りなさそうなら入ろうと思っていたのですが、蓋を開けると男子の方が多いという多少婦人では珍しい現象。結果アップのストレッチ・ヨガと撮影に勤しむ。


初めましての方同士、緊張されると思います。しかしそこは劇空間という非日常。その特殊性を楽しんでいただければと。

















こんな感じであります。ワークショップにも色々な種類がありますが、多少婦人では初めましての方にも優しい内容になっております。



また、新カメラを導入したので動画もアップしてみます。昔の画質と比べ物にならない程の良好画質。

http://youtu.be/izhANCglsOU


こちらからどうぞ。







宣材写真撮影とは

2013-05-04 15:56:32 | Weblog
依頼を受け、教え子の宣材写真を撮影する。拙い写真技術であるが、気心しれた相手の方が良い写真になるのは周知の事実。精一杯撮らせて頂く。

壁、川、土手、白バックと色々撮影する。それぞれにそれぞれの良さがあることが分かった。


ベストの瞬間を切り取ることは難しいが、それでも楽しい。わたし、つくづく作り手の立場であろうなと思うのである。





さて、その中でも一枚。遊びで撮ったがなんか良い出来であったので本人の許可を得てアップ。






こんな感じ。

多少婦人facebookページとは3

2013-05-03 23:15:10 | Weblog
さて、ここ最近の写真をHPでリンク付け出来ました。懐かしい写真の数々。

作業中にふと思う。酒井さんのアップ写真が多く、しかも良い顔が多い。


というわけでピックアップ。


















間違えた、これは石井千里だ





見てこの背中から漂う哀愁!




知的!



ワイルド!!!




ここまで酒井さんをピックアップしているわたしがなんだか怖い。そして気持ち悪い。


しかし、わたしはこれをアップする。



それは何故か。それはアンドレで誓った、あの決意。








そう、わたしは酒井雅史を裏切らない