第1回
吉野の桜と歴史と古人
佐藤一彦氏講演録
紘一郎雑記帳
佐藤一彦氏「吉野・吉水神社宮司」
1941年山口県生まれ
長年大阪府警勤務後、55歳で神職の道へ
99年「吉野山吉水神社宮司」
佐藤宮司講演
吉野山吉水神社の宮司となって12年になる。
吉野の白山桜は本当に綺麗で
ここが日本の原点といえるのではないかと
私は思っている
私は大阪府警で特殊部隊の
訓練指導係りを担当し、
三菱銀行北畠支店で猟銃を持った男が
行員たちを人質にした事件や、
20年前に起きた西成暴動事件で指揮をとった。
それが神社にかかわるようになったのは、
1995年の阪神・淡路大震で神戸に
赴いたのがきっかけでした。
被災地で亡くなった方々の姿に接し、
この人たちが何の悪いことをしたのか、
なぜ死んでいくのかと思った時からでした。
そんなおりに湊川神社の瓦が落ちて
門柱が倒れていると聞き、
大阪府警にも声をかけて
後片付けの手伝いをしたのです。
すると、そこの宮司さんに
「あなたは警察官よりも神職がむいていますよ」
と言われ、何か呼ばれたような気がしたのです。
その方の推薦を受けて神職の通信教育を
受け始め神社の歴史や建築から
宗教法人法、英語まで勉強いたしました。
定年までの5年間は警察官との二足のわらじを
履こうかとも考えましたが器用なことは
出来ない質なので神職専念に決めました。
そうして吉水神社という大きな神社の
宮司になりましたが、
ここは湊川神社と同じく楠木正成が奉られており、
これも正成公のお導きで背後霊も
正成公と思っております。
吉野といえば桜ですが、
実は冬は雪が深く、
今年は70cmも積りました。
こうした厳しい自然の中で、
草木も桜もじっと耐えているのです。
そして4月になると一気に桜が花開き、
2週間ほどの僅かな期間ですが全国から
多くの人たちが吉野を訪れます。
吉野山に登ってきて桜を眺める時の
皆様の笑顔を見ると
「あぁ、いい顔だな」思うのです。
日本人は桜を見るとき本当にいい顔をします。
桜は日本人の心なのでしょう
なぜ、日本人はこんなに桜がすきなんでしょう?
続きは「第2部」にて投稿致します
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