紘一郎雑記帳

多くの講師の講演から面白い情報をお届け癒します。

吉田松陰とイソップ物語【一阪太郎氏】講演より・安田紘一郎雑記帳

2009-06-26 13:55:11 | Weblog
【吉田松陰・没150年記念講演】

”松蔭とイソップ物語”講師 作家一坂太郎氏

一坂太郎です。
この伝統ある会に講師としてお招き戴き大変恐縮しております。

今回は「吉田松陰とイソップ物語」という、
一見変わった演題でお話を致します。

今年は「松蔭」が安政の大獄で亡くなってから150年、
明治の初代総理大臣「伊藤博文」がハルピンで暗殺されてから
100年の年にあたります。

この2人は「松下村塾」の師弟関係にあり「松蔭没後」の50年後に弟子の
「伊藤博文」が亡くなり、又、その亡くなった日が「伊藤博文10月26日」で
「松蔭が10月27日」の一日違いで、運命的なものを感じております。

「松蔭」の死と「博文」死の間の50年の歳月は物凄い速さで時代が変わり
日本は近代化し世界の列強の仲間入りをしたわけですが、そのヒントに
なったのが「イソップ物語」なのです。

まず「吉田松陰」の話を少し致しますと、山口県の「萩市」に「毛利藩」の
藩校であった「明倫館」の跡地に「明倫小学校」があります。
この小学校では各年(1年・2年・3年・・・)の学期ごとに「吉田松陰」の
言葉を朗唱いたします。

学期ごとですので1年で3つの「松蔭の言葉」を覚え、6年間で18の言葉を
朗唱し覚えて卒業していきます。 毎朝行われます。

例えば、直前まで幼稚園の幼児であった子が1年生になると、
「松蔭」の言葉の中から
【今日よりぞ 幼心を打ち捨てて人となりにし 道を踏めかし】
を皆で朗唱し覚えるのです。

6年生になると大変難しくなります。6年3学期では
「天地には大徳あり、君父には至恩あり、徳に報ゆるに心をもってし
恩を復すに身をもってす、此の事終えざれば 此の身息まず・・」を
完全に覚え、卒業式でこれをやり皆で感動し涙して巣立って行きます。

このように、没後150年「吉田松陰」はいまだに長州に生き続けているのです。

その「松蔭」が処刑されたのは、当時の幕府の外交政策「砲艦外交」に
批判的であったからです。

1854年の「和親条約」には猛反対でした。

「松蔭」は【東洋の道徳と西洋の芸術・技術】が
これからの日本の進む道であると確信していたようです。

西洋の道徳は強いものを賞賛する道徳であり、日本人には合わないと思う、
日本は儒教の精神をもった道徳でいくべきであると考えていました。

そして優れたものを持っている「西洋の芸・技術」を理解し学ぶ為に
密航を企てて、つかまり「長州・萩」に送りかえされ「松下村塾」へと
進んでいきます。

なぜ「松蔭」は「西洋の道徳」が日本に合わない事を知っていたのか、
なにで知ったのか、それが「イソップ物語」を読み理解していたからです。

イソップ物語はご承知のように、紀元前600年ごろのギリシャ人の
イソップさんが創った寓話ですが、このイソップさんは生涯を奴隷として
生きた人ですね。 その寓話がヨーロッパで広まり、日本にも戦国時代の
1593年「関が原の戦い」の7年前に天草から入ってきました。

江戸時代には絵草紙として語り続けられたのです。

「松蔭」はイソップ物語の中で「馬鹿同遊」という物語から
「西洋の道徳」を理解します。

話は
【草原で馬が遊んでいると、鹿が割り込んできて、
馬の食べ物を食べてしまいます。
困った馬は人間に助けを求め鹿を追い払ってもらいました。 
馬が人に礼をいい立ち去ろうとしますと、
人間は馬を引きとめそのまま家畜としてしまいました】

「松蔭」はこの寓話の中から「日本が馬」に見えたのでしょう。
「鹿がアメリカやイギリス、ロシア、そしてフランス」と考えました

これが西洋の道徳で日本には向かないと強く感じたのです。
それ以後も、知人の山縣半蔵より「イソップ73話」を借り受け
熟読しなおさら西洋の道徳に不信感を持ちました。

特に他の寓話の中でも「アリとキリギリス」に不信感をもったようですね。

イソップ物語を読めば読むほど西洋人の価値感や道徳感がよくわかり
東洋とは違うのです。

今、幕府が行っている「外交」は大失敗で、このまま行けば日本は
インドや中国など他の東洋の国のように西洋の食い物にされてしまうとの
危機感があり、その後の「松蔭」の行動となったのでしょう。

このように「イソップ物語」がもたらした教訓は
「松蔭」やその後日本の有様に大きく影響を与えました。

一坂先生講演会より


紘一郎感想

久坂玄随・高杉晋作・伊藤博文など門下生から始まり
「塾生」でない「坂本龍馬」まで」多くの偉人たちに
語り続けられた「松蔭先生の教え」は「松下村塾」なくても
「松蔭先生の志」は健在で「吉田松陰はまだ生きている!」

安田紘一郎雑記帳【青芝フック師・テレビの罪】講演会より

2009-06-20 07:31:47 | Weblog
青芝フック師講演会 【テレビの罪】より

僕は芸人として50年以上芸能界で働いてきた中で
多くの舞台にたち、テレビなどのメディアにも出ました。

その中で感じていることはテレビの発展の速さです。
以前は劇場に行かなければ観られなかった
”落語”や”漫才”などが、身近なものになり
ニュースや旅行記など寝転んだままで世界中の情報を知る事が
出来、テレビの凄さを感じますが、問題点もあります。

”芸”は”嘘”なのです。上手に嘘をつける人が芸達者なのです。

舞台では年齢の高い人でも芸達者の人は若い娘役も
こなせましたが、逆にそうでない人は通行人など
芸の必要の無い役をやらされました。

名女優の”杉村春子さん”が【女の一生】という舞台で
16歳の娘役を演じるシーンがありました。

この舞台がテレビ放映されたので観ていましたら、
カメラが近づきアップにした”娘役の杉村さん”をみて
どう見ても年相応の役にはみえないのです。

劇場では16歳娘役の”杉村さん”に観客がうっとりし
何の違和感のなく芝居に入り込んでいるのです。

”杉村さん”は天性の芸でお客を魅了し最高の”嘘”で
最高の芸達者なのですね。

テレビの創成期には芸達者の人がどんな役でも演じていましたが
今は芸達者はあまり必要でなく「画面うつり」を
最優先に作成するので”嘘”のつけない
下手な人でも仕事になるのです。

お笑いの話をしましょう、
笑いの本質は「緊張と緩和」だといわれていますが
緊張がはじけた瞬間に笑いが起きるのです。

そしてもう一つは「陽」と「陰」ですね。
この「陽と陰」のバランスで人は面白く感じるのです。
「陽」は”心”であり”情”で「陰」は”知”です。

僕のいた”漫画トリオ”では上岡龍太郎が”陰”の代表です。
彼の最高のツッコミのおかげで、「横山ノックさん」が
うまくそのツッコミを料理していたのです。

ノックさんが陽の存在として輝き続けたのは
彼の(上岡龍太郎)の”陰役”としての存在が
大きかったのです。

彼(上岡龍太郎)は知識が豊富ですので
”陰・知”がツッコミということが
お分かりいただけるとおもいます。

そうです!知識の無い人には”ツッコミ役”は無理なのです。

最近のテレビを見て感じることは
【ツッコミ”攻撃”】することでしか
【笑い】を生み出せない芸人が多く、大変危険です。

大流行のクイズ番組も無縁ではありません
出題者(司会)は”陰”で、解答者は”陽”になります。

答えられない、又はちんぷな答えをする解答者を
出題者(司会)はツッコミ、バカにして笑いをとるのです。

同じようにテレビの前の視聴者の皆さんも
「こんな事も知らないのか」と解答者にツッコミを入れているのです。

この様に「優れた者」が「そうでない者」をツッコミ笑う事が
知らず知らずのうちに当たり前になって来ているのです。

【弱者いじめ】してはいけない事を我々は平気でします。
これで子供たちの【いじめ問題】を語れますかね

このように”ダメ”なことでも視聴率さえ稼げれば何でも放送する
テレビの姿勢を「テレビの罪」といえると思うのです。

かって、日本中を圧倒した芸人は人を攻撃しなくとも
自らの持つ「面白さ」で笑いを取ることが出来ました。

今のテレビ界はクイズの司会者に代表される様に”陰”の
芸人ばかりで世の中を暗くしているように思います。
この時代には”陽”の存在の芸人の登場に期待したいです。

青芝フック師講演会より【テレビの罪】


紘一郎感想

この講演を聴いて、自分自身も大きな過ちをしていることに気付きました。
少し、テレビの見る姿勢を考えて見ましょう。

先日、ある懇親会で「福団治師匠」の落語ではなく
「簡単な挨拶」を聞きましたが、演台に立たれただけでも
”フッ”と「笑えてくる」独特の雰囲気を感じ、
これが”芸”なのかと思ったものです。

立つだけでも、ベテランの落語会の大御所、味がありますね!



巡礼とは何か!公認先達講演会より 安田紘一郎雑記帳

2009-06-14 09:34:31 | Weblog
安田紘一郎雑記帳【霊場めぐりとは何か!中島公認先達・講演会より】

今年は「中興の祖・花山法皇没後1000年」にあたり、
多く「ご開帳」が行われ霊場めぐりが賑わって入る
そこで「先達の達人」より寺めぐりについてお話戴いた中より投稿しました

【人はなぜ“お寺参り”をするのか】
「家内安全」や「病気治癒」などの「祈願し」「お願いしたり」
する為に「仏様」に手をあわせ、それぞれが「成就」
するようにとお参りをするのでしょう。

観光で行くと割合と自由な気持ちで行けるのですが
「巡礼」は「経本」を持って【勤行】をしなければなりません

【勤行】とは先祖様に感謝の意を表し「仏道」に専念して
【読経(般若心経を読む)】することをいいます。
お坊さんは一日「朝昼晩」と勤行をします。

家で「勤行」するには「般若心経」の「一巻」を読めば
「一巻分」の「功徳」があります。

ツアーなどで多くの方々と一緒に皆で異口同音に「勤行」すると
一人ひとりが皆の回数(30人であれば30回)あげたことになります。

その場合、多人数なのでバラバラの「勤行」ではいけないので
「お坊さん」や「先達」がいて「頭だし」をします。


【写経】とは「般若心経」を写すことです。
最初は一時間ぐらいかかります。

「般若心経」という「梵字」を写すことは「仏師」が「仏様」を
刻み込むのと同じで字の「上手い下手は」関係なく
一字一字を仏様と思って心静かに写すことが大切です。

「写経」は指先や頭も使いますので「痴ほう防止」に良いといわれています。


【お参りに行くには準備が大切です】

「おさい銭」は「さい銭箱」に「さい銭をいれる」意味とは
自分の願いを聞いてもらう為でもいいのです。
「仏壇」には「仏飯」や「お花」をお供えしますが
「お寺」には「生物」は不衛生で持ち込めませんので
変わりに「おさい銭」は「お金」の供え物なのです。

「おさい銭」は前日までに用意します。
お金は色々の人々の「念」が入っていますので、
軽く洗剤で洗って塩をふって清めます

お寺にお参りに行くには、まず「般若心経」を書き
その左側に「祈願文」を書き込みます。

お寺に持っていく「納め札」には「天下泰平」と
「家内安全」の二つが書かれています。

仏道では自分の為は少し置いておいて、
もう少し「大きな事」を願いましょう。
「天下泰平」が巡って、自分の「家内安全」にもつながるのです。

私は祈願文に「世界平和」と書くことにしています。
私一人がそんな事を願っていても・・と思われましょうが、
「エコ」と同じで一人ひとりが思う事が大切と考えるからです。

【お参りの順番】
まず「山門」をくぐり「手水舎」で清め「鐘楼」から「本堂」に行き
「合掌礼拝」し「大師堂」でも同様に「勤行」します。

そして「納経所」に行き「ご宝印」を戴きます。
「ご宝印」は「よくお参りされましたね」という証しです。

最近良く見かることで、最初に「納経所」に行ってから
お参りされる人がありますがそれは「本末転倒」です。
「スタンプラリー」ではないのです。

納経印は「お軸が500円」「納経帳が300円」と
少々お参りにはお金もかかりますが「功徳」がありますので
是非慣習に従って戴ければと思います。

紘一郎感想

「西国33ケ寺・四国88ケ寺」などお参りされる方を
よくお見受けいたしますが、皆様、大変「健康的」で
次々と先の「目標」を持って行動されていることに「感銘」しています。

まだその心境に至りませんが、いつか「後追い」で
皆様についていく時が来ることでしょう。

そう思うと人間「健康」が第一なのですね

餃子王将講演録第2回 安田紘一郎雑記帳

2009-06-08 09:11:48 | Weblog
安田紘一郎雑記帳 餃子の王将 鈴木専務講演会より「第2回」

前回「5月24日投稿分」に続いての投稿です

鈴木和久氏「王将・専務取締役」



多くの権限を店長に一任している当社でありますが
食品材料については本部からの一括方式で対応しています。
マニュアルはありませんが経験があります。

ミンチ肉を肉屋さんから仕入れた時代
肉を買い自分でミンチした時代
メーカーさんから仕入れた時代
そして今は「最大手のメーカーさんから直仕入れ」と
多くの経験と実績を積んで参りました。

各店に送り込んだ商材の質と量で「売り上げ」や
「利益率」をみれば各店の内容がすぐわかります。

利益率が以上に高い場合は、例えば「野菜炒めに少し肉の量」が
少なくないかなどのように使うべき食材を的確に使っているか、
又逆の場合も有りえますが、いずれも本部で判断でき
すぐ手を打ち修正ができます。

次に先ほども少し触れましたが「王将」では
「無料券へのこだわり」が御座います。

極端な言い方をしますと「タダ券」が
「王将」を立ち上げたともいえます。

創業社長は、毎日先頭になって「券配り」をし、今となっては笑い話ですが、
入院した病院でも「券配り」したこともあったのです。

今や王将の券は「金券ショップ」でも売られているようですが・・・

そしてこの「タダ券」の特長は「サイドメニュー」ではなく、「看板メニュー」が
無料になる「クーポン券」であることに意味があると考えています。

今日もどこかで「一万枚」の券を配り、その額は
年間で15億円以上の「クーポン券」(割引)があります。

利益の還元(常時)と再来店の動機付けと無料券を軸にした
固定客確保のための販促なのです。

無料券>クーポン付チラシ>餃子倶楽部「会員制度」への展開が目標です。

そして最も重要なことは【社員にしか配らせない】ので
【軽く取り扱わないで】【タダ券】にも重みをつけることが一番の留意点です。


王将は個店の集合体と申し上げましたが、店舗の規模、レイアウト、
人員、メニューなどを個店ごとに答えをみつけます。

店舗への権限委譲により飛躍的な結果を生みます。

例えば、大阪空港近くにある「空港豊中店」は通常の理解で考えれば、
又、一般小売マニュアルでみても「月商2000万」の規模店ですが、
「権限委譲の」成果で地元密着の商いに徹し「月商5000万円」の
商いをし地元の皆様の多くの支持を戴いております。
権限委譲しお客様のお顔をみての商いの代表と思います」


さて【王将の今後のテーマとしては】
●ライバルは足許にあり
「強みを磨き」「スキを埋める」
●料理の質の向上
「研修(仕込み・餃子巻き・・」「中国人調理師の技術力活用」
「定番メニューのキャンペーン」
●接客サービス
「研修-自分への挑戦―部下に背中を見せる」
●料理も出きる経営者の育成
「王将をめざす若者の受け入れ」
●環境問題への対応
「リサイクル・Co2削減の具体化」
【どんな時代でも「地元」に「無くてはならない店」で
あり続けることのプライドと誇り持ちます】

以上が今後の課題です、何かご質問があれば


安田紘一郎「折角ですのでご質問を頂戴いたしますので、
挙手をお願い致します」

A氏【タダ券、クーポン券は全店で使用できるとのことですが
各店に収支はどのように精算されていますか】

鈴木和久氏【どの券も通常の価格で「売り上げ計上」し、
券は現金扱いとして精算する仕組みにしております】

ご静聴有難う御座いました、今後共王将を宜しくお願い致します。


紘一郎感想

「鈴木専務」は本日の講演会でも「参加者」全員に
「サービス券とクーポン券」を配って、来店を呼びかけていかれました。
専務みずから「率先垂範」の経営者として
社員に背中を見せておられるのでしょう。