A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

サドメルを去ったサドジョーンズは、ヨーロッパで。

2007-05-12 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
CARMEN McRAE and JOE WILLAMS IN CONCERT

MIDEMという国際見本市がある。
こんなものが行われているとは知らなかったが「国際音楽著作権見本市」。フランスのカンヌで開かれる年に一度の“音楽”の見本市だ。

グラミー賞のように、その年のNo.1を決めるのではなく、基本的には業界の人向けの商談会。メジャーなものからマイナーなものまでがやりとりされていることと思う。
その会場でコンサートが開かれている。
耳の肥えた人たちを相手にしたコンサート。普通の一般のファンを対象にしたコンサートとは少し聴衆が違う。
ジャンルは何であっても、きっとプロ中のプロのプレーが求められるのだろう。
新人であれば、世界に認めてもらうための登竜門になるはずだし。

1978年サド・メルのオーケストラを、永年連れ添ったMelに断りも無く退団したサドジョーンズはヨーロッパに渡っていた。

その翌年のMIDEMのコンサート。このステージの主役は、カーメンマクレーとジョーウイリアムス。
両ベテランがそれぞれ貫禄のステージを努めたが、そのバックのオーケストラを指揮したのがサドジョーンズ。地元のClaude Bollingのオーケストラを率いて、何曲かはアレンジも提供してる。

ジョー・ウィリアムスとサドは、50年代にはベイシーのバンド仲間。長い付き合いだろう。
サド・メルのオーケストラが誕生した時に、ジョーを招いたアルバムがある。
そこでは、ベイシーとは一味違ったサド・メル節を効かせたバックを提供している。
このコンサートで歌った、“It Don’t Mean a Thing If It Ain’t Got That Swing”は、その時と同じアレンジ
しかし、バックは、やはりサドメルの方が一枚上手。比べてみると凄さが分かる。

一方の、マクレーもライブは大得意。
訴えかけるようなマクレー節が、このコンサートでも聴衆を魅了する。
周りの要望で自らピアノを弾いた、Beautiful Friendshipは大サービス。
彼女の弾き語りは人一倍素晴らしい。
続くBye Bye Blackbirdはオーケストラのフルサウンドをバックにフィーバー。
オーケストラのアレンジは、これもサド・メルのオーケストラがR&Bの女王Ruth Brownを招いた時のアレンジと同じ。
これがまた絶妙にいい。

さらに、最後にはジョーとの競演で、Them there eyesを、ラグタイム風のピアノトリオをバックに。

アルバム全編、コンサートならではのバラエティーに富んだ展開になっていて素晴らしいコンサートだ。

Body And Soul
'Tis Autumn
Bye Bye Blackbird
 Carmen McRae
acc. by Thad Jones & Claude Bolling's Orch.
A Beautiful Friendship
  acc. by her own piano
Them There Eyes
vocal duet with Joe Williams, by Claude Bolling Trio

Work Song
Blues in My Heart
Just the Way You Are
It Don’t Mean a Thing If It Ain’t Got That Swing
Joe Williams
acc. by Thad Jones & Claude Bolling's Orch.

Recorded at "Theatre du Casino" Cannes, January 22, 1979


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