A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

2人がよければ、4人もよいかと思うのだが・・・・・?

2008-03-04 | MY FAVORITE ALBUM
Four Altos / Phil Woods , Gene Quill , Sahib Shihab , Hal Stein

フィルウッズとジーンクイルの“Two”アルトはソロといいコンビネーションといい絶妙のコンビ。そのプレーにはスリルも感じる。
同じ楽器の双頭バンドにはそのような魅力があるものが多い。有名どころではトロンボーンのJ&K、テナーのアル&ズート、Concordではソプラノサミットと称したボブウイルバーとケニーダバーンのコンビや、ケッセルとエリスのギターの組み合わせもあった。
それでは、3人、4人と数を増やすと、よりスリルが増してダイナミックになるかと思うと・・・?

丁度、先日紹介したウッズとクイルのコンビのアルバムが録音されたのが1957年3月であったが、その一ヶ月前に同じプレスティッジに4人組みのアルバムがある。
メンバーは同じフィルウッズとジーンクイルに、楽器も同じアルトでさらに2人、サヒブシハブとハルステインが加わっている。
サヒブシハブは、その後ウッズと一緒にクインシーのオーケストラに加わってバリトンを吹いている。以降はアルトよりもバリトンの方が有名になった。
リズムセクションは、メンバーはがらりと換わりマルウォルドロンのピアノ、トミーポッターのベース、それにルイスヘイズのドラムだ。

パーカーが亡くなったのが、1955年3月。2年の月日が経って若手のパーカー派が競って台頭してきた頃だ。ウッズもまだ25歳。若手のアルトのホープが集まっての演奏は、それだけでも何かが起こりそうな期待が持てる。
ジャケットの電線につかまって、まさに飛び立とうとしている4羽の小鳥。この録音に集まった4人の若手を象徴しているのだろう。
プレスティッジのこの頃のアルバムには、このようなバトル物の企画が多いがまさにハードバップが爆発する臨界点に達していた時。プレスティッジに限らずこの時期のレーベルには熱気があった。ホットなジャズの全盛期だ。

演奏はもちろん4人のアルトがフューチャーされてが、複雑なアレンジが施されたアンサンブルがあるわけではない。簡単なヘッドアレン的なユニゾンこそあれ、すぐにそれぞれのソロに引き渡される。どの曲でも4人の若手がソロを競い合う。伸び伸びと自分こそがパーカーの後継者と言わんばかりの熱っぽいプレーが続く。JATPのベテラン勢の和気藹々としたセッションとは一味違って、ある種の緊張感も感じられる。それも若手中心の登竜門のようなセッションだからだろう。その後の活動を見れば、結果としてアルト奏者としてはウッズが競争に勝ち残っていくことになる。飛び立った4羽の小鳥も生存競争を生き延び、成鳥になれたのは一羽しかいなかったということか。

Concordレーベルでおなじみ、ギター3人の"Great Guitars”というグループがあった。
3人のアンサンブルあり、ソロあり、そして2人のDuoがありと変化に富んだグループワークを聴かせてくれる。
どうしても人数が増えてくるとアンサンブルワークの楽しみにも興味が沸いてきてしまう。せっかく4人も集めたのだからという気になってしまうのは大編成好きだからであろう。
ウッズとクイル、そして他の2人のプレーも悪いわけではないのであるが。これは好みの問題だと思う。

1. Pedal Eyes             Waldron 7:34
2. Kokochee              Charles 6:25
3. No More Nights           Charles 4:58
4. Kinda Kanonic           Stein 5:59
5. Don't Blame Me           Fields, McHugh 4:57
6. Staggers              Waldron 8:23

Phil Woods (as)
Gene Quill (as)
Sahib Shihab (as)
Hal Stein (as)
Mal Waldron (p)
Tommy Potter (b)
Louis Hayes (ds)

Teddy Charles Supervisor
Rudy Van Gelder Engineer

Recoreded on February 9, 1957

Four Altos
Phil Woods,Gene Quill,Sahib Shihab,Hal Stein
Original Jazz Classics

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