Live at Village West / Ron Carter & Jim Hall
原油価格の下落が止まらない。一年前は100ドルを超えていたのが先週末はついに先物価格は40ドルを割った、一体どこまで下がるのやら。一時のピークと較べると1/3近い価格だ。産油国にとっては実入りがそのまま1/3になっている訳なのでこの急落は深刻なはずだ。
この下落の原因はロシアの経済制裁の一環という話もあるが、長引けばアメリカにとってはシェールガスビジネスの存亡にも影響する。最近の下落の原因は中国経済の行き詰まりが原因との話もあるが、昨今の相場の上下には、需給関係だけでなく政治を含め色々な思惑や要素が絡んでいる。今後どう推移するのかは素人には分からない。
我々消費者にとっては、単純にガソリン価格が安くなる恩恵が嬉しいが。
自分は、昨年車をディーゼル車に替えた。ゴルフに行く回数が多いので、走行距離は年間で2万キロ近く、ガソリン代もバカにならない。以前はガソリンを「がぶ飲み」する大型SUVのアメ車に乗っていたので、最近の車の省燃費技術は感動的だ。ハイブリットでなくとも、平均燃費は15km/ℓ以上、前の車の倍は走る。
特にディーゼルだと軽油の価格の安さも一段と魅力だ。この前100円/リットルを切ったと思ったら、先日は93円まで下がっていた。この軽油の価格だが、店によってレギュラーガソリンとの価格差に大きく幅があり、自分が入れる店では30円近くある。この価格差も不思議だが、ガソリン価格自体、店による価格差が昔より大きくなったように思う。利用者の店の選別に価格以外の要素が加わっているのかも?
経済成長、そしてモータリゼーションの発展と共にこれまで成長を遂げた石油業界だが、いつの間に斜陽産業の生き残り戦略を競う業界になってしまったようだ。車そのものも昔は排気量の大きさが車のグレードを表す代名詞のような位置付けであった。最近はハイブリット車全盛になったせいか、エンジンの大きさはどうでも良くなってしまった。
世の中の価値観の変化は知らず知らずの内に確実に進んでいるということだろう。
さて、ジャズの魅力はいくつもあるが、コラボレーションもその一つ。マイルスとギルエバンスのようなプレーヤーとアレンジャーのコラボもあるが、本命は2人のプレーヤーの真剣勝負だろう。
アル&ズートのようなレギュラーグループもあれば、前回紹介したコルトレーンとハートマンのような意外な組み合わせもある。どのような組み合わせでも、コラボレーションによる魅力はそれぞれ単独の演奏では味わえない。
そしてジャズのエッセンスもいくつかあるが、スイング時代からバップ時代引き継がれた物にジャズ独特のノリがある。いわゆる4ビートの心地良さだ。聴き手にとってもそのスイング感がたまらない。
そのジャズのスイング感も8ビートやラテンのリズムとのハイブリットにより多様化していった。
ジムホールというギタリストがいる。スタジオワークも多かったので色々なプレーをこなすが、彼のプレーはいわゆるバップオリエンテッドなスインギーなギターとは違ったスタイルだ。
若い頃レギュラーメンバーとして参加したジミージュフリーやチコハミルトンのグループも同様にメインストリームとは少し毛色の変わった路線を歩んでいた。ジムホールの演奏がピッタリだったのかもしれない。そしてジムホールとビルエバンスとのデュオアルバムは、お互いが目指すジャズを共有できた作品だったと思う。
その後も、ソニーロリンズのグループに加わり、アートファーマーのグル―プなどにも加わった。どこでやっても、誰とやっても派手さは無いが常に存在感があり、単なる伴奏ではなくコラボレーションを楽しんでいるようなプレーが魅力である。
デュオでの演奏も多い。そして、聴く前からこの2人であればいい結果を生むだろうと想像できるのがロンカーターとのデュオだ。
ギターとベースというと、いつもは脇役であることが多い楽器の組み合わせだ。お互いに派手さが無いだけに、余程自己主張が無いと退屈な演奏になることもある。事実、ライブでそのような演奏に遭遇したこともある。
ところが、この2人の演奏は奥が深い。ソロをとっている時もバックに廻っている時もそのプレーぶりは変幻自在、次々と繰り出されるフレーズやリズム感は実にスリリングだ。
このアルバムは、ジャズウェストというクラブでのライブ録音。演奏も会場もライブの割にはおとなしく感じるが、やはりスタジオとは違う会場の熱気が伝わってくるから不思議なものだ。
自分は元来スインギーな演奏が好み。だが何故かジムホールのアルバムは特にファンという訳ではないのに何枚も持っている。どこかに自分にも気づかない、そして語れない魅力があるのだろう。
ジャケットの2人の写真の後ろ姿が印象的だ。普段見慣れない所に魅力があるのだということをアピールしているようで。2人の演奏も普段気付かないところに魅力があるのだろう。
たまには、このようなジャズもいいものだ。
1. Bag's Groove Milt Jackson 4:11
2. All the Things You Are Oscar Hammerstein II / Jerome Kern 5:38
3. Blue Monk Thelonious Monk 5:07
4. New Waltz Ron Carter 6:02
7. St. Thomas Sonny Rollins 4:27
8. Embraceable You George Gershwin / Ira Gershwin 6]37
9. Laverne Walk Oscar Pettiford 5:13
10. Baubles, Bangles and Beads George Forrest / Robert Wright 5:02
Ron Carter (b)
Jim Hall (g)
Produced by Retrac Productions and Jim Hall
Recorded live at Village West, New York City, November 1982
Recording engineer : Jim Anderson
Originally released on Concord CJ-245
原油価格の下落が止まらない。一年前は100ドルを超えていたのが先週末はついに先物価格は40ドルを割った、一体どこまで下がるのやら。一時のピークと較べると1/3近い価格だ。産油国にとっては実入りがそのまま1/3になっている訳なのでこの急落は深刻なはずだ。
この下落の原因はロシアの経済制裁の一環という話もあるが、長引けばアメリカにとってはシェールガスビジネスの存亡にも影響する。最近の下落の原因は中国経済の行き詰まりが原因との話もあるが、昨今の相場の上下には、需給関係だけでなく政治を含め色々な思惑や要素が絡んでいる。今後どう推移するのかは素人には分からない。
我々消費者にとっては、単純にガソリン価格が安くなる恩恵が嬉しいが。
自分は、昨年車をディーゼル車に替えた。ゴルフに行く回数が多いので、走行距離は年間で2万キロ近く、ガソリン代もバカにならない。以前はガソリンを「がぶ飲み」する大型SUVのアメ車に乗っていたので、最近の車の省燃費技術は感動的だ。ハイブリットでなくとも、平均燃費は15km/ℓ以上、前の車の倍は走る。
特にディーゼルだと軽油の価格の安さも一段と魅力だ。この前100円/リットルを切ったと思ったら、先日は93円まで下がっていた。この軽油の価格だが、店によってレギュラーガソリンとの価格差に大きく幅があり、自分が入れる店では30円近くある。この価格差も不思議だが、ガソリン価格自体、店による価格差が昔より大きくなったように思う。利用者の店の選別に価格以外の要素が加わっているのかも?
経済成長、そしてモータリゼーションの発展と共にこれまで成長を遂げた石油業界だが、いつの間に斜陽産業の生き残り戦略を競う業界になってしまったようだ。車そのものも昔は排気量の大きさが車のグレードを表す代名詞のような位置付けであった。最近はハイブリット車全盛になったせいか、エンジンの大きさはどうでも良くなってしまった。
世の中の価値観の変化は知らず知らずの内に確実に進んでいるということだろう。
さて、ジャズの魅力はいくつもあるが、コラボレーションもその一つ。マイルスとギルエバンスのようなプレーヤーとアレンジャーのコラボもあるが、本命は2人のプレーヤーの真剣勝負だろう。
アル&ズートのようなレギュラーグループもあれば、前回紹介したコルトレーンとハートマンのような意外な組み合わせもある。どのような組み合わせでも、コラボレーションによる魅力はそれぞれ単独の演奏では味わえない。
そしてジャズのエッセンスもいくつかあるが、スイング時代からバップ時代引き継がれた物にジャズ独特のノリがある。いわゆる4ビートの心地良さだ。聴き手にとってもそのスイング感がたまらない。
そのジャズのスイング感も8ビートやラテンのリズムとのハイブリットにより多様化していった。
ジムホールというギタリストがいる。スタジオワークも多かったので色々なプレーをこなすが、彼のプレーはいわゆるバップオリエンテッドなスインギーなギターとは違ったスタイルだ。
若い頃レギュラーメンバーとして参加したジミージュフリーやチコハミルトンのグループも同様にメインストリームとは少し毛色の変わった路線を歩んでいた。ジムホールの演奏がピッタリだったのかもしれない。そしてジムホールとビルエバンスとのデュオアルバムは、お互いが目指すジャズを共有できた作品だったと思う。
その後も、ソニーロリンズのグループに加わり、アートファーマーのグル―プなどにも加わった。どこでやっても、誰とやっても派手さは無いが常に存在感があり、単なる伴奏ではなくコラボレーションを楽しんでいるようなプレーが魅力である。
デュオでの演奏も多い。そして、聴く前からこの2人であればいい結果を生むだろうと想像できるのがロンカーターとのデュオだ。
ギターとベースというと、いつもは脇役であることが多い楽器の組み合わせだ。お互いに派手さが無いだけに、余程自己主張が無いと退屈な演奏になることもある。事実、ライブでそのような演奏に遭遇したこともある。
ところが、この2人の演奏は奥が深い。ソロをとっている時もバックに廻っている時もそのプレーぶりは変幻自在、次々と繰り出されるフレーズやリズム感は実にスリリングだ。
このアルバムは、ジャズウェストというクラブでのライブ録音。演奏も会場もライブの割にはおとなしく感じるが、やはりスタジオとは違う会場の熱気が伝わってくるから不思議なものだ。
自分は元来スインギーな演奏が好み。だが何故かジムホールのアルバムは特にファンという訳ではないのに何枚も持っている。どこかに自分にも気づかない、そして語れない魅力があるのだろう。
ジャケットの2人の写真の後ろ姿が印象的だ。普段見慣れない所に魅力があるのだということをアピールしているようで。2人の演奏も普段気付かないところに魅力があるのだろう。
たまには、このようなジャズもいいものだ。
1. Bag's Groove Milt Jackson 4:11
2. All the Things You Are Oscar Hammerstein II / Jerome Kern 5:38
3. Blue Monk Thelonious Monk 5:07
4. New Waltz Ron Carter 6:02
7. St. Thomas Sonny Rollins 4:27
8. Embraceable You George Gershwin / Ira Gershwin 6]37
9. Laverne Walk Oscar Pettiford 5:13
10. Baubles, Bangles and Beads George Forrest / Robert Wright 5:02
Ron Carter (b)
Jim Hall (g)
Produced by Retrac Productions and Jim Hall
Recorded live at Village West, New York City, November 1982
Recording engineer : Jim Anderson
Originally released on Concord CJ-245
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