A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ベテラン達が、再出発の決意も新たに・・・・

2007-06-18 | CONCORD
Bud Shank’s Sunshine Express

Concordのアルバムも20作目に入り、少し制作方針の転換を図ろうとしたのか。
あるいは、枚数が急に増えたので、色々なトライアルを始めたのか・・・・?

前作のRay Brownのアルバムも、それまでのカラーとは少し違ってBrownの自己主張が強く感じられた。
それまでアルバムのプロデューサーは、創始者であるオーナーのCarl Jeffersonがすべてプロデュースしていた。すべてのアルバムが、彼の好みが色濃く出ていたものであった。

このアルバムのプロデュースは、Bud Shank自身。
自己のグループで、シャンクが思いっきり自分の自己主張をしたアルバムだ。
このアルバムと、次のShelly Manneのアルバムは少し毛色が違ったものになった。
その時の、オーナーの心の内がどうであったかは定かではない。

このアルバムは、Bud Shankの“Sunshine Express”という自己のグループ。
シャンクは、50年代、West Coast Jazzの全盛期にビッグバンドやハワードラムゼイのオールスターなどで活躍した第一人者。
早い時点からラテン音楽やフルートなどにも取り組み、ジャズプレヤーとして積極的な活動をしていた。
60年代に入るとスタジオワークが多くなっていたが、70年代に入り、L.A.4のメンバーとしても活動を始める。Concordでもそのグループのアルバムが出ている。

スタジオミュージシャン達も仲間内でレギュラーグループを組んでジャズのプレーを続けていると、次第に自分たちの曲を持ち寄るようになり、時にレコーディングのチャンスに恵まれることがあった。
このアルバムも、そのような経緯で生まれた一枚のようだ。

一曲目を聞き始めると、いきなりストレートJAZZの響きが飛び込んでくる。
コンコルドのモダンスイングというか中間派的なサウンドとは違った、いきなりメインストリームジャズそのまま。
Concordも変わったかなと思わせた一瞬である。

シャンクのプレーも、LA4でのプレーと同じ時期の演奏であるが。比較すると溌剌としている。MJQのミルトジャクションのような感じなのか。
Bandのカラーは、「Sunshine Express」どおり西海岸のカラッとしたサウンドをモダンにしたもの。ボビシューのトランペット、シャンクのアルトプレーも光る。
Bud Shankの10年近くブランクがあったアルバム作りも、このアルバムが復活の足がかりとなった。
このアルバムを作った後も、メインストリームでアルトのプレーを続けることとなる。
東のPhil Woodsに対して西のShankといった感じで2人が双璧となった。
そして、それは現在まで途切れることなく脈々と続いている。

曲も、Here's That Rainy Dayを除いて、ShankとWoffordのオリジナル。Shankの意気込みを感じる一枚。
Concordレーベルもリタイヤ組の同窓会の場から、ベテランの新たな門出や、新人たちの登竜門としての場に・・・・・徐々に変化し始めた。
そして、その後さらにステップアップしていくのであった。

1 . Sunshine Express                Shank 6:30
2 . Flim Flam                    Wofford 4:27
3 . Here's That Rainy Day       Burke, VanHeusen 4:16
4 . John C                     Wofford 6:21
5 . C'est What                   Shank 7:36
6 . Horizon                    Wofford 4:44
7 . No. 10 Shuffle                 Wofford 7:20

Bud Shank (as,fl)
Bobby Shew (to,flh)
Mike Wofford (p)
Fred Alwood (b)
Larry Bunker (ds)

Recorded In 1976 (CJ-20)


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