大和を歩く

大和憧憬病者が、奈良・大和路をひたすら歩いた日々の追憶

022 三郷・・・風神が山に腰掛け吹き下ろす

2010-11-10 07:56:38 | 斑鳩
風が吹いている。山を背に、川に臨んで、龍田大社の境内を風が吹き抜けて行く。祀る神が風の神なのだから当然ではあるけれど、舞台のような吹き抜けの拝殿の、柱と柱の間に張られた白地の幕が、風を孕んでふっと膨らみ、ひと呼吸おいてすっと萎んで揺れる。風の姿がリズムとなって、微かなメロデーを奏でている。「からくれない」と愛でるには盛りを過ぎた、錆びた色の紅葉が重なり合って、大和路ははや、師走なのである。 龍 . . . 本文を読む