旅ごころ

「旅」をキーワードとして、イエローな脳細胞を駆使して生活を愉しむ。

文楽に始まりたこ焼きに終わる🐙

2018-05-02 16:08:44 | 大阪
4月中頃神戸有馬温泉に宿泊し、翌日大阪日本橋の「国立文楽劇場」に向かった。阪急バスで1時間ほどで到着後、JR大阪駅中央口に向かう。
先ずは電車旅なのでコインロッカーに観劇に余分な夫婦ふたりの小型スーツケース預ける。その支払いに中京地区の交通系カードマナカが利用できたことで少しだけ感激。
そして地下鉄御堂筋線梅田から乗車し、難波で乗り換え日本橋で下車する。
国立文楽劇場窓口で予約しておいたチケットと交換する。1等の前列4列目の席。演劇、ミュージカル同様にとても体で何かを感じ楽しめるいい位置である。
舞台の幕が上がって先ず最初に思い出したのは大昔の学生の頃、テレビ放送で見たNHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」。あの人形たちがなんと生き生きしてたことか!それが私の心に蘇った。「文楽」先ずは三味線に合わせての義太夫の語り。特に場面の見せ場ではそれはもう迫力ある大声。それに合わせ三人の人間遣いが複雑で素晴らしい動きをするのでしっかり惹きつけられる。これがホントにホントに良かった。
さらには悲劇と喜劇が私の心で交差し弾ける。人形に演じていただくと「安心して」人の悲劇の場面に接することが出来る。今回もむしろドロドロした情愛深いシーンなのに喜劇のようなオカシミを感じた。私は映画の心中シーンは絶対観たくないが、今回の作品にはなかったがこの人形で是非また観たい。

少々辛いのは時間の長さである。昼の部を鑑賞したのだが数度の休憩。昼食タイムありで弁当も売られており1個だけ試しに分けて食べました。昼休憩などを挟んで全て観たので4時間半。これに匹敵するのは欧米で妻と鑑賞したオペラである。正直言うとテンションを持続するのは困難でオペラ同様ついついウトウトしてしまう。まあ、これでもいいかな。義太夫の声が高まってくるから大事なシーンは必ず目覚めるからね!?
終わったのが午後3時半。やっぱり弁当半分では空腹だ。ひと月前大阪に来た時同様日本橋近くの人気の黒門市場に向かう。大阪名物の串物食べたかったので市場往復したが見当たらず。結局手っ取り早いたこ焼きでお腹を満たすことに。
中国人に混じり熱いうちに美味しく食べました。帰りのJR東海道線車中でも食べれないかと牛すじお好み焼きはおみやげにしてもらう。食後難波駅までぶらぶら歩いたが、家内が疲れたと言うので近くのタクシー乗り場で乗車し大阪駅に向かう。
青春18切符の悲しいところ。連れ合いの疲れがピークだが新幹線に切り替えは上手くできない。トイレ休憩の後仕方なく乗車した5時半初の米原行きに乗車でき運良く座れた。ただノンビリ出来るが臭いがきついお好み焼きを通勤車内で食べるわけには行かず、結局午後9時に自宅帰着まで我慢した。
今回ケチケチ&スロー旅行であったものの収穫は十分あった。特に神戸有馬温泉に加え大阪では文楽という大阪弁のような言葉ではなく仕草で語るという文化を再発見できました。お腹を満足させるのは上品な観劇弁当でなく、やっぱり大阪のソウルフードのたこ焼きだとも実感しました。いい旅でした。「来月も国内でいいから旅したいね。」と同伴者に言うと、その返事は「でも今後は鉄道それも鈍行旅は絶対止めてね。」トホホ…。

青春18にて三都物語の街へ(大阪編)🚃

2018-03-13 19:04:44 | 大阪
先ずはタイトルから説明しよう。「青春18」とは、現在も春夏冬の年3回限定期間に発売使用されている J R青春18切符のこと。35年以上前から販売が始まった。この切符さえあれば全国のJ R電車の快速あるいは各駅停車にて5回(1人であれば5日)超お値打ちな料金(11,500円)で乗ることが出来ます。ネーミングから若い人対象と思われがちであるがそうではない。青春18とは旅心持つ大人ならOKという意味です(私の思い込みかな?)。皆さんもこの切符でノンビリ旅の良さを満喫できます。
もう一つの「三都物語」も同じようにJ Rによって25年以上前に広められた。三都とは京都、大阪と神戸を指す。特に「いい日旅立ち」のように「三都物語」は谷村新司さんの旅心をくすぐる綺麗なイメージソングです。
さて本題に戻ろう。3月の上旬のとある曇りの金曜日。10年ぶりに青春18切符を持って日の出の頃地元バスでJ R鵜沼駅に向かう。先ずは高山線で岐阜駅へ。乗車すると時間帯から当然ながら通勤通学者が乗っている。10分強の乗継時間岐阜駅ホームの自販機でパンとコーヒー缶購入し待合室でやっとインスタント朝食。岐阜駅で高山線から東海道本線の米原行きに乗り換える。通勤客で混んでいるものの、中高年の旅行グループも目立つように(青春18かな?慣れない老雌鳥の囀りに耳を塞ぎたくなったが…)。関ヶ原駅過ぎると雪解けの伊吹山を傍に、濃尾平野に別れを告げ岐阜県から滋賀県に入る。
米原到着。大阪方面への乗り継ぎ時間は1分。走らないようにとのアナウンス聴きながら走ってしまう私。幸い乗り継ぐ車両は反対側のホームに停車中。始発なのでゆったりと座れる。ずっとトイレ休憩してないが何とか降車予定の大阪まで持ちそうだ(水分控えめなのでトイレ車まで行くこともないぞ)。それに米原からは快速なので停車駅も少なく早い。信長で有名な安土山あたりを通過する。車窓からだけど安土城は復元されないまま。兵どものが夢の跡かな。

野州駅過ぎるとさすがに車内は混んでくるので関西圏を実感する。上洛出来なかった武田信玄ゆかりの瀬田で琵琶湖を横切ると石山駅だ。紫式部が源氏物語を書いた寺があり、昔やっぱり青春18で下車したことも思い出す。トンネル抜けてしばらくすると山科駅そして京都駅へ。どうもやっぱ大昔出来た京都タワーは好きになれないが、とにかく巨大な塊京都駅にはいい意味で圧倒される。反対側ホームには須磨行きのおそらく普通列車。神戸市須磨は光源氏が都を避け海岸で物想いに耽った場所として有名。特に旅行中見聞きする地名は拙い私の知識を刺激し妄想が始まる。雅の都なのに3分間の停車で我慢しよう。名古屋から近い京都は好きで若い頃から10回以上は行っている。三都物語であるが今回この切符で行くのはドラファンだけど阪神としたい。
その後高槻駅で超高層マンション群に圧倒される。すごいなぁコリャ大阪圏だ!新大阪駅過ぎると5分で大阪駅に到着。ここ10年ぐらいでドンドン新しくなっている。さてさてとうとう最初の駅乗車から177キロ3時間10分で目的地に到着。ここまでとても順調に来た。大阪を身近に感じる1日が始まる。
学生時代の友人と30年ぶりの再会を大阪市中心街の日本橋(東京にもあるが大阪にも同地名があるのはなんだか不思議な?)でと予定しているこの日。再会まで1時間まだある。でもこの順調さがかえってあるトラブルを招いた。山手線でないが環状線に乗り換え天王寺駅に向かう。乗車した車両は多言語(韓国語)でデジタル画像の駅名表示もある新車両。

天王寺駅で下車して改札口を通過した時、1回目使用中なのに2回目使用のスタンプを押されてしまった。高山線で乗車した時、検札の車掌が間違って前日の日付を筆記したためだ。ここで15分以上説明と対応に要したため日本一の高さのあべのハルカスの全景を見ることができなくなってしまった。やれやれなかなか上手く行かないなあ。ホームを変えてJR難波に向かう。ホームの屋根でハルカスが遥かに…。
この後日本橋で友人と会い、私の希望で国立文楽劇場の展示室を見学(4月公演観劇予定)。
道路挟んで向かい側の黒門市場散歩でeat-in型中国人旅行客の食パワー見せつけられ圧倒される。
現在松原市に住む友とは喧騒を離れなんばウォーク地下街専門店でたこ焼きならぬ大阪風串焼きと引き続き喫茶店での長話を愉しむ。
大阪滞在4時間程の後、行きと同じルートで帰る。日の入りの頃バスがないため駅から自宅に歩くも満足感に浸りつつ夕陽を眺めた。今回のブログは列車オタク的なレポートとなってしまったが次回はこの切符使って宿泊型の神戸観光となるので期待して欲しい。