「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

 京都・奈良を中心に古刹・名刹や「花の詩」等の紹介。花や風景写真、オリジナルの詩、カラオケ歌唱など掲載しています。

「花の詩」 コスモス

2013年10月28日 10時34分17秒 | 古都逍遥「奈良篇」
「花言葉」調和、善行

【夕 風】(高田敏子作)
「夕風に コスモスの花がゆれ
垣根のそとを 口笛が流れてゆく
すばやく過ぎていった夏よ 
私の胸のどこかに 
熱いまなざしをやきつけまま
素足に 風の冷たい秋」

 秋香を漂わせる爽やかな風が、夏の疲れた身体をいたわるように沁み込んでくる。
 コスモス、私はこの花が好きだ。初めて子供が授かった秋田市(新屋寿町)に住んでいた頃、雄物川の河口に近く、その先に日本海、秋田飛行場もそのころはそこにあった。家の前は砂浜へと続き、周りにコスモスが群生して咲き乱れていた。そして月見草も。

 福岡県田川郡方城町に住んでいた幼い頃、我が家に同じようにコスモスが咲き乱れていたそうだ。赤ん坊の時の写真に小さな手にコスモスを握ったものが見られる。多分、母が写真写りをよくするために握らせたのだろう。
 だから、コスモスを見ると「兎おいし かのやま こ鮒つりし かの川…」
 つい気がつくと口ずさんでいる。どこか郷愁を感じさせる花、優しい風のメロディー
を運んでくれる、そんな花。
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「花の詩」 つゆ草

2013年10月07日 09時13分47秒 | 花の詩

[花言葉]尊敬、なつかしい関係

『百(もも)に千(ち)に 人は言ふとも 月草の 移ろふ心 吾持ためやも』                                  万葉集・作者不詳
「さまざまに他人は言い立てても、私はツユクサ染めのような移り気は持ちません」。

 つゆくさほど呼び名の多い草は外にないかも知れない。
例えば、蛍が好んで止まることから「ホタル草」。また、染物屋が自前の着衣を美しく染めて着飾ることから「コウヤノオカタ」。無論、コウヤは紺屋のことで、オカタは主婦のことを言う。だから紺屋の妻が好んで染めたということになろう。他に、ソメグサ、エノグバナ、アイクサ、ウツシグサなどと呼ぶ方言も見られる。これらはすべて、ツユクサが染料として用いられていたことを示している。
 万葉集のツユクサは、ツユクサの美しい花びらを布に摺りつけると色が着く故の名である。
 万葉集には9種のツユクサの歌が見られる。その内の3種は衣に染める性質が歌われ、他の歌はツユクサの染めのすぐに消える性質が詠まれてある。

 『つゆくさに 衣ぞ染むる 君がため まだらの衣 すらむと面ひて』
 (ツユクサで着物を染めます。あなたのために色のついた着物を摺ろうと思います)。 愛する人のために衣を美しく染めましょうという思いが込められている。

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