vol.215 政治とカネの問題は検察審査会の案件として不適切な問題でしょう

2010年08月26日 | Weblog
今民主党は分裂の危機に直面しています。管政権総辞職は時間の問題です。
その原因は本欄VOL208(6月23日)で述べた反小沢人事を貫いた事にありま
す。
管政権が国民受けを狙い、メディアを見方にクリーンな政治に固執したい為です。

原点にさかのぼれば検察が小沢、鳩山両氏の秘書を逮捕・起訴した事に始まります。
その後、野党もメディアも政治とカネの問題を今日まで追及し続けました。しかし、
鳩山代表、小沢幹事長の下で先の衆議院選挙を闘い勝利して国民の信任を得ました。

この時点で政治とカネの問題は一応決着がついたと私は考えていました。
鳩山政権が短命に終わったのは普天間問題の決着の仕方の拙さだと思います。
管政権の閣僚からは小沢さん排除の発言が今も続いています。

小沢さんの問題は西松建設からの企業献金問題です。
政権を担っていた多くの自民党議員も同所から献金を受けていました。
鳩山さんの問題も元法務大臣であった弟の邦夫氏も同じ立場にありました。

選挙管理内閣的使命を持った麻生政権はいかにして勝つかを考えて、
検察出身者を副官房長官に選んだと私は感じていました。そして彼はテレビの前で
「検察の捜査は自民党には及ばない」と明言していました。

以上はごく一部の例ですが、検察は正義の味方、絶対公平であるとは言えません。
ましてや政治とカネの問題は単純な案件ではなく、狙い撃ちの感もあります。
従ってこれを検察審査会の案件にするのは不適切だと考えます。

メディアの劣化もひどいものです。管政権の続投をどう思うかと問えば、
始まったばかりですから続けるべきだと国民は答えるでしょう。
小沢さんは総理に相応しいかと問えば、同様に相応しくないと答えるでしょう。

私たちが民主党に求めたものは何だったのか。
それは官僚に操られた無駄使いの多い自民党政治、即ち官僚主導の中央集権体制か
ら、
国民が主人公となる地方主権の社会へと、国の形を変えて欲しいと期待しての事で
しょう。

社会保険庁に代表される官僚の堕落は今日の日本社会の劣化を象徴しています。
検察が現在の官僚制度を維持しようとしているなら、私たちは物申さねばなりませ
ん。
今は革命を起こす時なのに検察に縛られて政治は動きを止められています。

管政権も元社保庁長官をスエーデン大使に任用しました。
クリーン以外は自民党政治に戻りつつあると感じていたのでとても驚きました。
財務大臣を経験すると皆官僚に取り込まれ、政治家の力不足が露呈します。

メディアも先の戦争に加担したように、人の失脚、事件の拡大を面白がっているよう
です。
自民党の浜田幸一氏をテレビに登場させ、小沢さんの悪口を言い続けさせたのも一例
です。
今は小沢さんをいじめることに夢中で、私には日本劣化の一段面に見えます。

渡部恒三議員の「逮捕・起訴を免れるために総理になる」発言も許されません。
佐藤栄作の事例を持ち出し、総理になって造船疑獄事件での逮捕を免れたと言いまし
た。
テレビ司会者の田勢さんが驚いて、小沢批判のその発言を繰り返して顔をゆがめまし
た。

私は人のやらない事ばかりやってきましたので、小沢さんの気持ちが分るような気が
します。
この2年近く、小沢さん批判で明け暮れている日本社会を嘆き敢えて一文を加えまし
た。
革命はしばしば多くの人に理解されず、大勢は批判的です。


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