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世界の覚書

道州制、易姓革命、外国人参政権には反対です。伝王仁墓に百済門を作るのは場違いであり、反対です。

女系天皇以前に、女性天皇に無理がある

2005年11月21日 | 天皇制
旧宮家の竹田家の人から女系天皇問題への発言(テレビインタビュー)と皇室の歴史を扱った本の出版が公表された。ここまで言わせてしまう状況になっているという事だ。事態は切迫している。

平沼氏の意見は知られているが、どこかぬるい。一般に女性天皇は容認され、女系天皇は容認されないというが、姓の維持、つまり氏の維持が本質であるから、女性天皇は結婚できない。結婚すれば、夫の家の氏になるからだ。だから、それは強く忌避されてきた。

話の筋として、女性天皇は結婚を許されないというのが、正しい。だが、それこそ今時ありえない人権侵害になってしまう。つまり、「女性天皇」は基本的に容認される選択肢になりえないのだ。女系天皇以前の問題である。

唯一の解が、皇統を継ぐ男子が婿になる事だが、誰と結婚するかという人生の選択は、基本的人権であり、政策にはなりえない。誰とでも結婚する自由があるのは、やはり皇統を継ぐ男子しかないのだ。それが、易姓革命を起こさない、最も現実的な解なのだ。

皇位皇統問題の基本は、天皇の氏族(中世には王家ないし王氏と呼ばれた)の長者を誰にするか、の問題なのだ。ことは、氏の長者、氏の本宗の問題であり、「家」じゃないのだ。

天皇の氏が(たとえ女性天皇であろうとも)変わってしまえば、それは天皇と共にあった「日本」の終焉を意味する。東洋では、易姓は王朝交代を意味し、国号変更を意味する。

それにしても、(日本には基本的にない習俗である)双系性を打ち出す有識者会議は、どうかしている。

追記:確かに現在の宮家は、男子がいない以上、全て断絶する。それは致し方ない。旧宮家の男系男子を復活させるのが筋だ(責任を受け入れていただける方だけになるには違いないが、今復活させればよい…数十年後にならないと皇位の問題は生じない)。旧宮家復活が不自然か、双系化による不規則易姓(革命)が自然か、どちらかの選択になる。

姓の変わる(氏の違う)「天皇」は、天皇ではない。それは、資格を持たない存在になる。権威の源泉(根拠)を欠いた存在は、伝統の完全なる断絶であり、無意味だ。有体に申せば、偽朝になる。これは、見なすかどうかの問題ではなく、事実がそうなるという事だ。マスコミも多くの知識人も、日本人の殆ども、気づいていない。

#追記:いや、おそらく見ないフリをしているのだ。

これほどの重大事が、いくら鈍ら(なまくら)日本でも、看過されるとは思えない。

TB先
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追記:「女系天皇」と言うが、実際は別の「男系」と見なされるだけの話なのだ。事は、別の男系(氏族)にするか、今の男系(王氏)を維持するかの問題なのだ。女系論は、「別の男系」になってしまうという実態を隠蔽する効果があるかもしれない。
#女系だと主張しても(あるいは双系であっても)、男系を詮索されるのは、避けられないからだ。男系解釈を否認するだけの強さは、新たな双系論は持ち得ない。

再追:諮問会議は、そもそも男系維持の根幹が氏族の維持である事、仮に双系性を導入したら、氏族制の最後の伝統の廃絶を意味すること、東洋の伝統では男系を維持しなければ易姓になり、王朝交代になる事、娘が家を継ぐ事は武家の伝統であること、双系性は日本社会の慣習としては非常に弱いこと、皇室だけ双系性にするならば、日本の皇室は東洋の伝統を否定し、西洋的な王制とし、偽朝とはならないと強弁する事などを示し、国民に選択を示さなければならない。

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