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世界の覚書

道州制、易姓革命、外国人参政権には反対です。伝王仁墓に百済門を作るのは場違いであり、反対です。

預言者の表現問題の起源と波紋

2006年02月19日 | 原理主義・カルト・宗教
- パキスタン東部ラホールで14日、2名死亡。群衆にガードマンが発砲したようだ。

- パキスタンでは15日にさらに3人が死亡、40人以上が負傷した。北西部のペシャワルで、電柱が倒れた際に感電した男性と、銃で撃たれた少年が死亡。ラホールでは、パンジャブ大学で学生らと警察の間で銃撃戦となり、学生1人が死亡。

- 17日、リビア北東部ベンガジでイタリア領事館が襲われ、警官隊との衝突で少なくとも10人が死亡。これはイタリアの閣僚(既に辞任)が着て見せたTシャツのせい。

- ナイジェリア北部で18日、11カ所のキリスト教会が放火されるなどして、16人が死亡。

#これで死者31人になった。

毎日のインタビュー記事
きっかけを作った児童文学作家が毎日新聞の取材に応じ、「たとえ損害を受けても表現の自由を守り、圧力と戦うべきだ」と訴えた。
 作家はカーレ・ブルートゲン氏(46)。昨夏、ムハンマドの生涯を描く本の挿絵の描き手を探したが、過激派の襲撃を恐れた漫画家が依頼を断ったり、匿名を条件に持ち出した。これを知ったデンマーク紙ユランズ・ポステンがムハンマドの漫画を集めて掲載することを決めた。
 同氏は「表現の自由を『自己検閲』している現状を議論するのに良いアイデアだ」と漫画掲載を擁護。デンマーク大使館への放火など中東やアジアで抗議行動が過激化した点を「悲しい」と評した上で、「それでも掲載は正しかった。圧力とは戦わなければならない」と述べた。
「『表現の自由』を掲げようとも侮辱は許されない」との批判に対して、同氏は「社会に活力を与えるためには、たとえ侮辱といえども風刺は必要だ。侮辱を避ければ何も表現できなくなる」と反論、「芸術は常に挑発的だ。時間がたてば受け入れられる」と説明した。
 イスラム圏での抗議行動の広がりを同氏は「イスラム諸国に『表現の自由』がないことに対する不満が原因だ。漫画はいけにえにされただけだ」と主張。「文化的な衝突に政府が介入しないのは正しい」とデンマーク政府の対応を支持し、漫画掲載を発案したユランズ・ポステン紙文化部門の編集長が無期限休職とされた措置を「間違っている」と批判した。
 同氏は今年初め、ムハンマドの挿絵が付いた児童書「ムハンマドの生涯」を出版、既に4000部を売り上げた。
イスラムといっても、親米的で安定している国では、それほど過激化しない。パキスタンは政権は親米的だが、国柄としては原理主義の巣窟だ。イスラムが、原理主義に引きずられる構図なのだが、それはなぜなんだろう。

カーレ・ブルートゲン氏の言い分は分からないでもない。極言すれば、表現の自由至上主義だが、ムハンマド伝記を挿絵付で出版していけない理由を、非イスラムに理解せよと言われても無理がある。やばいから、止めとけでは、暴力団に屈するのと、変わらないのだ。でも、そこで挑発に出たユランズ・ポステンの企画は、また話は別なのだが、理解できないわけでもない。風刺が許されないのは、許されないという理屈も否定しがたい。

ただ興味深いことに、デンマークは欧米では珍しく移民に厳しい政策をとっている。そういう国柄が、今回の事件の背景になっている。

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