今更言うまでもないが私は松田聖子さんの無類のファンである。
デビュー時からのファンだ。
殆どのCDを持っている。
コンサートにも何度も行った。
その
松田聖子さんのデビュー25周年記念の
CD・BOXが出る。
7月19日発売。
100、000円である。
新星堂で予約受付中(←詳細はここ)
デビュー以来CBS/SONY、Sony Recordsから発売されたアルバムはLP・CD合わせて53タイトル。これらを、LP時代の22タイトルはジャケットをLPサイズのままリニューアルしたうえでリマスタリングしたCDを収録。CDで発売された31タイトルはCDジャケットをLPサイズにリサイズにしたうえでリマスタリングします。ニューアルバム『bless you』もCDとは異なるデザインのLPサイズジャケット仕様で収録、とのこと。
【完全生産限定盤】
私は思う。
この企画、誰のためのものだろうか・・・と。
私は、いやもちろんみなさんだって、内容に納得すれば10万円だって別に惜しくはないと思いますよね。それが大好きなアーティストなら、たとえ何かを犠牲にしても何とか都合をつけて買うと思います。
でもこのBOXは10万円の価値が私にはとても見いだせない。少なくとも、聖子Musicのファンとしては、以前のあの「SEIKO SUITE」の方が、よく練った企画で、ファンの気持ちを汲み取った、圧倒的に素晴らしい内容だと思う。(廃盤の今、高額で取引されていることから、それがうかがえます・・・)だが今回の企画にはヒネリというか、聖子Musicへの造詣の深さも愛情も感じないし、ファンへの配慮も感じない。まるでコレクター向けにフィギアを売るような感じ・・・。そう「音楽」というソフトをメインに据えているでのはなく、「音楽CD」という物(質)をきれいに揃えて並べただけの印象だ。だから「聖子ファン用の記念グッズ」としての意味は多少はあるかもしれないが、少なくとも私のような「聖子Musicファン」にとっては疑問だらけの企画だと思う。
今やファン垂涎の幻の名盤
「SEIKO SUITE」7枚組 16,000円 2000年
もちろん、今回レコード時代のオリジナル・アルバムがあの「CD選書」以来、初めてきちんとマスタリングされて再発されることはファンにとっては涙が出るほど嬉しい・・・。でもそれ以外のCD時代のアルバムをLPサイズジャケットにして、(まぁ一応リマスタリングするとしても)無理矢理BOXに収録する事に、いっしょくたにまとめて10万円の一部にする事にどれほどの意義があるのだろうか・・・?
納得できないまま10万円出さないと、愛おしいアルバム達に出会うこともままならないとは・・・。LP時代のアルバムのリマスタリングを10年以上待ち焦がれ続けたファンに対して、SonyMusicはよくこんな非情な仕打ちができるものだ。
BOXではなく、きちんと分売してファンに「選択肢」を与えるべきではないか?それが(利益の源泉である)ファンに対する音楽ソフト会社の姿勢であるべきではないのか?それとも音楽ソフトは「所詮一企業の私有物」としか考えていないと言うことか?(ついでに・・・消費者も企業も共に一緒に幸せになれない企業に明るい未来はあるのか?)
私が一番不愉快で納得出来ないのは「Bible」シリーズのような、ベスト盤が相当含まれている事。ざっと見ての1/4前後はベスト系ではないだろか?(ちと大げさか??(^^;)。いくらなんでも曲がかぶり過ぎ。いくらなんでも尋常ではない。一部のベスト盤には希少なトラックを含むものもあるが、これは別にレアトラック集を編集すれば済む。ファンにとってはそれで十分だと思う。だからこれはいくらなんでもファンをバカにしていると思う。
それにあの大名曲「Musical Life」(映画:アニメ「ペンギン物語」のサントラに収録)が漏れていたりして。他にもファンの視点からはいくつか「収録されるべき曲」が結構漏れている。このSONY MUSICの見識の低さ、、この素人レベルの企画力には悲しさで涙が出そうです・・。今これらをこういう節目に複刻しないで、いったいいつするつもりなんだろうか・・・?これ一つと取っても、本当に聖子さんにとってもファンに対しても「愛のない企画」だと率直に感じました。いやこれは「企画」ではなく単なる「作業」と呼ぶべきかもしれません・・・。だって人智を働かせた形跡がこのラインナップからは全く読みとれませんから・・・。このBOXに必要だったのは、結果から見ればエンジニアさんとデザイナーさんだけ、と言えるわけですから。
これってきっと先に、価格「10万円ありき」の安易な企画なんだと思う。もっと言えば、制作サイドには、聖子Musicファンへの真摯な眼差しは感じられない。そこにあるのは、話題造りと商魂だと思う。山口百恵さんのBOXで大きな収益を得た成功モデルを、聖子さんで、その「記録的な価格」という話題性で再現したいだけなのだと思う。目標は1万セットとのことなので10億円。それはともかく、きっとこれが今のSONY MUSICの制作サイドの、ファンの想いを汲み取って具現化できない企画力の低次元さであり、現実のSONY MUSICのレベルなんだ・・・。
更に、ちょっと穿った見方をすれば、サンミュージックと聖子さんサイドの折り合いがあまりうまくいってないのかもと感じた。聖子さんの大ヒット連発期は、正直デビュー以降のサンミュージック時代(独立前まで)である。だから原盤権などは当然サンミュージックが保有しており、聖子さんへの歌唱印税もサンミュージック経由での配分だと推測する。すると、往年の大ヒット時代だけを複刻しても、その歌唱印税の率があまり優遇されていない場合には、聖子さんには実質的なメリット(利益)は殆ど還元されない可能性がある。ご存じの通り聖子さんはサンミュージックを飛び出した格好であるので、この2者の緊張関係はあながち有り得ない話でもないと思う。そう考えると、これまでサンミュージック時代の作品複刻にあまり積極的に関わってきていないような印象の背景も、何となく推測できたりする・・・。もしかしたら聖子さんにとってサンミュージック時代の音源の複刻は、自作曲の著作印税以外はメリットが殆どないのかもしれない・・・?英語詞での再録盤がつくのもそんな裏事情のせいかもしれない・・・(完全推測)。もっとも私はサンミュージック/相沢氏を信用・信頼しているので、そんな関係は実際には想定していません(したくありません)が・・・
※補足:「歌唱印税」は契約の期限があったりするので、古い音源の場合は、いくら売れようが、最悪全然支払いがなされない事も(聖子さんのケースはわかりませんが)他の方では結構あるようです・・・。古い音源が割と安価でリイシューされるのもこれが一因だったりします(これも一般論です)。ちなみに山口百恵さんのケースは(ホリプロは上場会社ということもあってか?)それなりの支払いが百恵さんに継続されているらしいです・・・(某週刊誌より)。
なのでこのBOXに対して聖子さん側から、自身に一番メリット(利益)がある独立~セルフ・プロデュース~自作時代のアルバムもセットにして欲しいと条件を申し出た可能性もないとは言えない・・・(?)。(※もちろんこれらは完全に推測の域を出ませんが・・・)
ただ何れにしても、過去のアルバムを、ベスト盤が多くて曲がどんなにかぶっていようが(曲によっては2桁行くかも?)ぜぇ~んぶいっしょくたにして「オリジナルの複刻ですから、リマスタリングしてますから、ハイ!じゅーまんえんですっ!」ってあまりに安易すぎない?
ファンをバカにしていないですかい?
他のファンの方々はどういう心境なんでしょうか・・・?徐々に怒りに似た感情がふつふつと湧いてきたので一気に書いてしまいましたが・・・(^^;
あぁ、創業~90年代初迄の
Sony Musicの気品や企画力は
どこへ行ったんだぁ・・
おれはマジで悲しい
PS.オリジナル・アルバムは通常盤でちゃんと分売すべきです。
それがファンを大事にする音楽ソフト会社のあるべき姿だと思います。
ファンの足許を見るような企画は、その会社の姿勢を問われます
(既に私はずっと問いっぱなし・・でもSonyMusicのこの現状・・・(^^;)
ちなみに、最近のこの会社は「使い捨て型」のヒット曲ばかり・・・
(90年半ば以降で、その20年後にBOX発売できる程の
パワーがあるアーティストって何人いるか胸張って言える?>SONYさん(^^;)
---------------------------------------------- もしこの記事を読んで頂けましたら、下記のロゴをクリックして下さいませ 皆様の応援だけが私/このブログのモチベーションです(^^)
|