うみーのお魚愚痴日記+case

都会のアパートお魚日記 + 日本の水辺の生き物

2007年秋遠征・その6 雨の中

2009-01-26 23:38:39 | 東海地方遠征
焼津の駅前の健康センターで眼を覚ました俺。
きつねさんと二人で、温泉に入って一泊したのだ。

どうにも頭がふらふらするが、疲労か寝不足か何かが影響してるんだろう。と、思った。
何しろ遠征の時期は平日すらもほとんど寝ていない。

健康センターを出ると、小雨が降っている。
どうやら雨らしい。遂に雨らしい。
これは小雨のうちにガサをするだけして、さっさと帰るが吉。

きつねさんと二人で、いつものポイントへ移動。さあ、ガサの開始だ。




まずはいつもの通りにボサを攻める。
定番のヌマチチブからスタートするが、
珍しくギンブナが入ってきた。


この辺りでギンブナを採取するのは初めてだ。
流されてきたんだろうか。



次に入ってきたのは立派なオイカワ。
こんな大きいのが網に入るというのは嬉しい限り。
でも持ち帰るのは出来ないんだよね、残念だけど。


岸近くの泥を漁ると小さな小さなウナギが採れる。
この川は冬以外いついってもウナギが採れる
関東にいる俺には信じられない環境の河川だ。



更にシマヨシノボリなどにも逢いつつ進めていると
石の下に隠れていたハゼの中に意外なハゼが混じっていた。



ボウズハゼです。
かつてもっともっと上流で出会ったボウズハゼが
こんな河口から2kmも無いような場所で採取できた。
気まぐれな奴なのかと思ったが、他にも数匹網に入る。
時期によって移動するんだろうか。
それとも水温が下がったら河川全域に広まるのか?
不思議な成果が上がった。




更にヌマチチブ子供のようで、別の種類という
ヒナハゼが網に入った。
これはきつねさんが捕まえて俺に教えてくれたもので
最大でも3cm程度のハゼなんだという。
もちろん初採取だ。悪戯もしない可愛いハゼらしい。



他にも採れた魚が居る。
網の中に、少々平べったく長細い何かがうごめいていた。
パッと見、ヒルに見えて顔をしかめたりしたが、
ヒルともまたちょっと違う。



ミミズハゼか!
海水~汽水域に主に生息するというハゼだが
ここまであがってきたようだ。
にょろにょろと独特の愛らしさを見せてくれるが
やはり淡水では飼育しづらいのだろうか。

しかしこの独特の動きは眼を奪われる。
ウナギやヒルともまた違い、這うように動くのだが
時々魚のように跳ね上がったりもする。
形状から砂利や砂の中に潜んでじっとしているのだろう。

面白い魚だ。そう、こんな姿でも魚だ。



最後にカワアナゴも追加しておこう。
チビは可愛い。可愛い、可愛い。

他にはゴクラクハゼが入った。

どうやら今日はハゼ日和だったようだ。
多種多様のハゼと逢うことが出来、新魚種も加わった。
ここはハゼの楽園だな。

後は、いつもの黒はんぺんと生のりをゲットして
雨の中帰る俺であった。



●ここで出会えた主な生体(赤字はフィールド初遭遇)
ヒナハゼ
ミミズハゼ
ボウズハゼ
ゴクラクハゼ
ヌマチチブ
シマヨシノボリ
カワアナゴ
オイカワ
シマドジョウ
ウナギ
ギンブナ

2007年秋遠征・その5 自重しろ俺ら

2009-01-22 23:13:35 | 滋賀県遠征
にょろ三人うろうろしてみるが、いまいち面白い場所がない。
水路はあるものの、道路から5メートルは下だったり
大量のススキなどに囲まれて立ち入りづらい。

そんな中を、ryuさんは掻き分けて、
何メートルもコンクリートの壁を下り、
水路までたどり着いていた。

……俺はあまりに危ないので待機してたよ。
下手に落ちたら、死ぬし。


結局成果はなかったそうですけど……(==;




さらにうろうろしていると、長々と生えたセキショウモが
底を埋め尽くす細い水路を発見した。
ただ、入るには深そうだ……。

そう思っていたのだが、水があまりに綺麗なため、ryuさんがその水に触れてみる。
どうやら相当に冷たいらしい。
冷たくて綺麗な水が大量に流れる水路。
上流はどうなっているのか? 移動してみることにした。


入り組んだ細い道を走るとやがて一本の大きな川にでる。
護岸されている川ではあるものの、
水量豊富、水綺麗、冷たい、底には山のような水草が!

水草も種類が豊富で、エビモクロモセキショウモネジレモと
国産のものも勢ぞろい(上に挙げたものしか名前わからなかった)
オオカナダモが無いのが素敵。


早速ウェダーに着替えて入ってみる。
水が冷たい。心地いい。


早速壁際を攻めてみるとヤツメウナギが!!
これは面白い、期待できそうだ!!


……と、三人でやるものの
魚が入らない、入らない、入らない。

そもそも魚影が無いんだ。
アユは言うに及ばず、泳いで逃げていく魚の影も形もない。
ドジョウ系くらい入ると思いきやさっぱりで
まるで水草の楽園のような場所であった。

捕まえることができたのは、
琵琶湖絡みではあまりみないウキゴリ。



ビワヒガイが採取できた。

浮き魚がこれだけしか採れなかったというのは珍しい。



また、ウツセミカジカも居たそうだ。
にょろヤツメとセットでカシャリ。


腰より上まで水がくる水路を歩いて歩いて探すものの
どうにも魚が見つからない。
ちょっと流れの緩やかなところがあれば
ハリヨだってみれるかもしれないと期待したのだが!!


最後にタカハヤがやってきて終わり。

結局、ここでは魚種数はあまり採取できなかった。
残念ではあるが、せっかくなので採取魚の水換えを行った。


日が傾いてきた、そろそろ終わりの時間だ。
車を留めた場所へ戻り、俺は駅まで乗せてもらって解散した。
ちなみに後でわかったことだが、この時点で俺は熱を出していたらしい、いまいち記憶がハッキリしない。
覚えているのは、一緒にいっていた泥鰌さんも熱を出していたということ。
二人して高熱を出した状態でのガサ。
なんつーか、調子悪いときは控えろ、と。自分を含め皆に言いたいそんな気分。


なお、ありがたいことに、今日は雨が降らなかった。



……で



今日は実は静岡は焼津まで戻る予定だった。
終電で焼津にたどり着き、きつねさんと呑んで
翌日一緒に遊ぼうと思っていたのだ。

事前に調べたところでは、ギリギリ終電で静岡行きに乗れるはずだった。
はずだったんだ。

順調に電車は進む。
滋賀から岐阜を抜け、愛知を走って豊橋まで。
ここから静岡県内まで入り、一度乗り換えれば到着だ。
更に順調に進み、焼津より数駅手前で終電となった。

ここで乗り換えれば……


乗り換えれば……


あれ、電車来ないよ?


手元の路線検索には乗り継ぎ3分で電車がある。
しかし5分経っても電車が発車する様子はない。

心配になって、時刻表を見てみる。
うんうん、俺が乗るはずだった電車の時刻は書いてあるな。
おや、なになに? なんか書いてあるぞ、なんだ? 運転日注意??


運転日注意…………木・金のみ運転



!?



手元の印刷したデータをみてみる。
日付を見てみる……

俺はなんで平日データで検索していたのか!!



というわけで降りたこともどんな街かも知らない駅で立ち往生。
きつねさんに連絡するも、きつねさんもお酒が入って既に夢心地……

結局……きつねさんの奥さんに車を出して頂くことに
俺は何をやってるんだ……orz

そしてよりいっそうきつねさん一家に頭が上がらなくなる俺であった。


●ここで出会えた主な生体(赤字はフィールド初遭遇)
スナヤツメ
ビワヒガイ
ウキゴリ
タカハヤ
ウツセミカジカ

2007年秋遠征・その4 3ニョロが斬る!

2009-01-21 02:53:41 | 滋賀県遠征
琵琶湖を行く長細い三人(龍・泥鰌・海蛇)は、次の水路にたどり着く。


ryuさんに案内されて到着した水路は、どうやら山から流れてくる護岸水路の水が
琵琶湖へ流れ込む場所らしい。
水が冷たく、綺麗。しかし水量はあまりない。
ウツセミカジカのポイントだ。

同じような水路、同じようなフィールドは幾つかあるものの
ウツセミがいるのはなぜかここだけ。不思議だ、何か特定の条件があるんだろうか。


とりあえずウツセミカジカは夏に採取したので、初採取となる泥鰌さんに出番を譲る。
俺は他の魚をノンビリと採ろうと思って……まあアユばっかりなんだけど……網を振るう。


そうしていると、泥鰌さんは無事ウツセミカジカを採取。
どうやらお気に入りらしい。
などとやっていると、一人泥を掬っていたryuさんが俺を呼ぶ。
網の中を見る。



「ヤツメ採れたよー」


な ん で す とー!!


確かにヤツメだ。夏にココには居なかったのに
秋になったから移動してきたのか。(川から下ったのか昇ってきたのかは不明だが)
俺も泥を掬ってみると、労せず何匹かのヤツメがあっさりと網に入ってくる。

これは驚きだ。
夏にも結構苦労して捕まえたヤツメがこんな容易く捕まえられるなんて……


面白がってヤツメを捕まえていると
その中に大きくふてぶてしい顔の魚が。




ウツセミカジカ……しかも全体的に小型の空蝉の中でもビックサイズ。
これはでかい。他の空蝉を丸呑みしてしまえるサイズだ。
普通のカジカ(それでも大きなもの)と見まごう程のサイズ。
うツセみーカジカとでも言うべきか。


他にはウキゴリが採取できたが割愛。




写真撮影のあと、大きなウツセミカジカを逃がす俺。
ケースから離してやると、すぐに近くの水底へ泳いで行き、じっと動きを止める。
石化けというやつだろうか。
上から見ると、元々分かっている俺たちには丸分かりだが
知らなければきづかなくてもおかしくない色合いに変化している。
なかなか面白いものだ。


他に泥の中に逃げ込んでいた魚たちがいた。


これはギンブナだろうか。ゲンゴロウブナの写真が撮りたいのだが(ヘラではなく)
俺にはギンブナに見えるんだぜ。
小さなフナであるため、条例によりリリースとなる。
ニゴロブナとかゲンゴロウブナの小さいの欲しいんだよなぁ
料理店とか養殖魚屋とかスーパーで売ってないだろうか。


他にはシマドジョウがいた。太いシマドジョウだ。


定番のヨシノボリはトウヨシノボリ。
こっちみんな。



ドンコも見つかった。
小型のほうはryuさんが泥鰌さんにお薦めしていた。


そして俺はメダカを薦められているのだった、


更に場所を移動する。
この辺りは水路が連続しているので一気に移動する。

次の水路は底が浅く何かがいそうだったが
完全にコンクリートで護岸されていた為に
魚が一匹も居なかった。
アユすらあがらない川であったため、確かに魚が居なくてもおかしくない。



その次の水路も護岸されてはいるのだが
底は泥底のまま。
水質はあまり良くなく、歩いていくと匂いが鼻に付く。

泥底から水上まで生えた草が多いが、魚影は見えない。
アユなんかも見当たらないようだが……
そんな中、ナマズが俺の網に入った。

20cmほどの素敵なナマズ。
我が家のナマズより小さいが、食後なのかお腹はたっぷりと膨れていた。



水路を進むが、しかし魚は入らない。
そんな中、不意に何かが大きな水音を立てた。

ryuさんや泥鰌さんはその「何か」を僅かながら見たようだが
俺はちょうど背を向けていた為に見えなかった。
そしてryuさんがその「何か」を探して音がした周辺を探していると……


その網の中にはナマズ!!

フルサイズとはいわないが、50cm前後のかなり大きなナマズが網に入っている。
これはなかなかデカい。網の中で大暴れしている。
一口で俺が捕まえたナマズをも食ってしまいそうだ。

だが残念ながらビワコオオナマズではなさそうだし、
身体の模様は僅かに似ているがイワトコナマズでもないようだ。


しかしでかいナマズだ……
食べるものに事欠かないとこんなに大きくなるのか
うちのもこんなになるんだろうか(汗



そして、連続する水路のうち最後の水路へと向かう。
そこは水路から出た先が浅い砂地になっていて
ネジレモが一面に生えていた。足の踏み場も無いくらい。


そのネジレモや、周りにある葦を攻めるとオイカワの稚魚が何匹か入ってきた。
しかし大きな魚はいそうにない。あくまで稚魚の隠れ家でしかなさそうだ。


魚は諦めて水路へ行く。
両岸は湖岸されているのだが、水質はそんなに悪くない。
水温にいたってはかなり冷たい。ここも山から流れる水が流れ込む場所のようだ。

ここは水草が多く、水路内にいくつもの水草が生えている。
俺は水草の種類はほとんどわからないが
国産中心の場所のよう。アナカリスがほとんど無いのが嬉しい。

そんな中で、ryuさんが面白いものを見つける。
冷性リシアの塊だ。
静岡で、山口で、それぞれ見てきたリシアと同じもの。
薄緑色の美しいリシアが手のひらの上におかれていた。


リシアがあるということはかなり良い環境ということだろう。
しかし魚が見当たらない。
半ば諦めていたときに、俺の網に魚が入った。

――バス。

湖北に大量にいるオオクチバスの子供が網に入った。
やっと入ったのがバス。何ということか。
思わず

「Hey! BlackBass!!」

とかアメリカっぽく言ってしまった。
残念ながらこの子は写真を撮ってリリース。
バスは北海道では様々な手を使って根絶を目指していて
その目的はほぼ達成されたと聞く。
滋賀でも何とかならないだろうか……相当難しいのはわかるんだけども……


最後に、国産の魚も入ってきた
ウツセミカジカだ。
ただ、極小サイズ。今まで見た中で一番小さい。
こんな良くない環境に居るのは不思議。
琵琶湖経由でやってきたのか、河川の上からやってきたのかわからないが
唯一の国産にほっとする。


さて、琵琶湖流入の水路はこれで終わり。
これより進んでも深い水路しか見当たらないのが残念だ。


近くの浅い浅い素掘りの水路をあさったが
水深数センチしかないような水路にオイカワとタモロコが隠れていた。 


成果としては以上だ。


まだ時間はある、新しいポイントを探しに行くことに。
さて、何か面白い場所に出会えるかな。


おまけ
太鼓打ちと水蟷螂



●ここで出会えた主な生体(赤字はフィールド初遭遇)
スナヤツメ
ドンコ
ウツセミカジカ
ギンブナ
メダカ(滋賀県)
コアユ
ウキゴリ
シマドジョウ
トウヨシノボリ
ナマズ
オイカワ
タモロコ