(童話)万華響の日々

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三浦綾子作品-9 「井戸」 その印象

2015-07-16 16:51:01 | 読書三浦綾子作品

井戸  「病めるときも」から 三浦綾子 朝日文庫 昭和53年発行

結婚を間近に控えた眞樹子は一四年間もギブスベットに拘束された

入院生活を終えてやっと普通の生活に戻った、ある日眞樹子は友人

を訪ねて汽車に乗っていたときにかつての教師仲間であった加代と

偶然あった、

この加代という女の独特な性格と暮らしぶりがテーマである、教師

でありながら嘘を平気でつく、陰気な外見どうり辛気臭い性格、彼女

は肺を患っていたのに痰を井戸に向かって吐いたのだ、ところで

彼女の家族は娘二人と夫の四人家族、極めて明るく文句ない、だが

加代は平気で愛人をつくり三人もいるというのだ、そのうちの一人は

なんと隣家の中学生だ、結婚に関して倫理感まるでなし、結婚に関わ

る夫婦の愛などどうでもいいのだ、ただバレずに世間体が保たれれば

いいのである、このような加代の実態を知るにつけ真樹子は呆れる以

上に哀れに思う、最後は加代がそれなりの罰を受けるというものだ

 詰まるところ著者 三浦綾子の結婚観を夫婦愛というものを間逆な

人格を作って主張したものである、他人への暖かい配慮を全く欠い

た人格が誰もが水を汲むであろう井戸へ平気で痰を吐く姿に表され

ている


「山下清とその仲間たちの作品展」を観る

2015-07-15 17:04:27 | 展覧会

市川市の社会福祉法人 春濤会 八幡学園と「八幡学園」山下清展事業委員会が「山下清とその仲間たち

の作品展」を開催しています、解説によれば山下清(1922-1971)は東京浅草に生まれ、1934年(12歳)

千葉県市川市にある知的発達障害児入園施設「八幡学園」に入園し、そこで貼絵に出会い、園児にやさし

い環境のなかで制作に熱中、6年半後(1940年)八幡学園を出奔、以後15年半に及ぶ放浪を続け、

1956年(34歳)放浪生活に終止符をうち、学園生活の思い出や、放浪の思い出を描いた作品の展覧会を

東京で開催したとあります、1971年 脳溢血が原因で49歳の生涯を終えたということです、

彼が入園した12歳のときの初めて描いた貼り絵が展示されていて年を追うごとにめきめきと貼り絵

のうでが上がってゆくのがよく分かります、彼の貼り絵だけでなく鉛筆のスケッチ、書道、油絵など

も展示されていて興味深かったです、よく驚きの賛辞があるように細かく緻密で根気ある貼り絵には

驚嘆しました、また通常、山下清さんの貼り絵は風景が多いようですが、今回の展示では花の貼り絵

があり、例えばカボチャの花やツツジの花があり、花弁のシワ、雄しべや雌しべやカボチャの茎のとげ

とげなども実に丁寧に描かれていて貼り絵の極致かと思われました、これはお薦め必見です

また山下清さんと同時期に入園していた八幡学園での仲間にはクレパス画の異才 石川謙二さん

1926-1952(享年26)、原始芸術の風格 沼祐一さん 1925-1943(享年18)、幼くして絵画的

天分の持ち主 野田重博さん 1925-1945(享年20)が紹介されていて知恵遅れなどの障害にも

かかわらず画才の天分を発揮した人たちを知りました、いずれも夭折の天才でした

八幡学園の標語である「踏むな  育てよ  水そそげ」に込められた人間教育の温かさや奥深さ

には頭が下がる思いです、いまのどの学校教育にも通ずる実践すべき理念だと思います


映画   アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン アメリカ 2015年

2015-07-10 21:20:16 | 映画の印象

自己成長するAI、すなわちウルトロンが自分で考えた結論は人類の滅亡という皮肉なもの、

ウルトロンは自分の体を作ってアベンジャーズに闘争を仕掛ける

全文を別ブログに掲載しています、下記をご覧下さい
⇒「映画の真相とその隠された深層」

 

 


月下美人の開花を見て感激

2015-07-07 22:22:04 | 花の万華鏡

友人から二年ぐらい前にいただいた「月下美人」、この頃になって葉から花芽が出現し見る見る

うちに成長しいよいよいつ咲いてもおかしくないぐらいになってきました、四日ぐらい前から

観察を密にしてツボミを見るようにしてきました、なにしろ夜咲く花であり、しかも一日花です

からチャンスを逃したらしぼんだ花を見てガックリということになります、それに夜咲くといっ

ても零時前なのか、零時過ぎの真夜中なのか、明け方か分かりません、また最近はツユ時で毎日

雨が降っており月下美人のツボミがここへきて大きくならないような気がしていました、

ところが一昨日からいつ咲いてもおかしくない大きさに、昨日の夜は八時過ぎから今まさに咲こ

うとする雰囲気、幸いにも雨がやんで絶好の観察状況、八時半過ぎにほんのりと花が開きました

そして次第次第に花が大きく開き十時半ごろはついに満開、加えるに何とも言えない芳香が

漂ってきます

実に神秘的かつ純白のこの世のものとは思えないような素晴らしい月下美人の花を直に観る

ことができました、まさに皆既月食の真逆のことが起こったかのように時々刻々とツボミが

開き、満開となり、そして次第に花を閉じていったのです、しかし、夜半を過ぎた以降は

もう満足しきって寝ました、翌朝、つまり今日の朝になって花を見ました、すっかり花弁を閉

じていました、

咲いてくれたのがまだ就床前であったこともラッキーでした、本当にこんな見事な夜の女王が

いるとは!!!感激でした


成年後見人の裏切り行為について

2015-07-02 20:58:49 | 看取りと介護道

今日の夕刊にあった記事です、九〇歳代の女性の成年後見人をしていた元弁護士の男が婦人の口座から

4千万円を私的に流用しキャバクラなどで遊ぶ金に使って逮捕されたというものです、実にたちの悪い

犯罪だというべきです、詐欺といえば"オレオレサギ"が横行し多数の高齢者が引っかかってトラの子の

大事な金をだまし取られています、オレオレサギは騙されたという被害者の悔しさがあります、

ところが後見人の預貯金流用は信頼して財布等を任せていた者の裏切りであり背信行為であり、赦すこと

ができません、成年後見人制度は依頼人が身体や頭脳がまだ正常であり自立できているときにいわば契約

によって、依頼人が認知症など重症化したときに依頼人に代わって財産管理を始め生活全般にわたって

金銭の出入りを任されるものです、従って依頼人に代わって銀行口座を自由に扱うことが許されてい

るのです、この事件の元弁護士の行為は裏切り行為であり時代が時代であれば即刻処刑されても文句

は言えません、現代では裁判制度によってそれなりの求刑がなされ罪を償うことになるでしょう、

彼の犯罪行為はその他大勢の善良で汗を流して依頼人のために働く後見人の人たちの信頼をも疑いの

目で見さ人間不信に陥らせることになり、ひいては後見人制度をも危うくしてしまう、行政側はこう

いった不届きな犯罪を防止する策を立てるべきだし、刑法上も重罪としないといけないと思います


三浦綾子作品ー8 「愛すること 信ずること」 その印象

2015-07-01 15:19:59 | 読書三浦綾子作品

  「愛すること 信ずること」三浦綾子 その印象  講談社現代新書 1972年発行

作者50歳のときの著書、夫三浦光世さんへの愛を中心として人を愛すること、信ずることに

関する随筆、普段着の綾子さんの姿が彷彿とする内容だ、北海道旭川でその一生の殆どを過ご

した、光世さんとの結婚の成り染は考えれないような始まりであった、二十代中ごろ綾子さん

は肺結核と脊髄カリエスでギブスで固定されたベットでの入院闘病をしていたが、それまで

恋人であった人は死に、その写真が枕元にある病室を見舞った光世さんは一生を夫として捧げ

る決心をした、それから数年を経て彼女は病気を克服し結婚した、綾子さんは小説家を目指し

夫はサラリーマンを辞め彼女の筆となった、

このありえないような結婚生活は四十年続き七十七歳で彼女が死ぬまで続いた、二歳年下

であった光世さんもその後十三年を生き九十歳で世を去って彼女の元へ行った


随筆の最後の章は「いつの日か最後となる」であり、そのときはいつ来るのか分からない

のだからいつで悔いを残さないように夫婦も友人も笑顔でいることを勧めて締めくくった

実に奇跡的存在のような三浦夫妻、お互いのために自分を捧げてなんのためらいもない、

あやかりたい次第である