東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

中防灰溶融炉 排ガスから高濃度の水銀 運転再開のめど立たず

2007年09月25日 20時46分34秒 | 東京23区のごみ
都政新報9月25日付から転載
中防灰溶融炉 排ガスから高濃度の水銀 運転再開のめど立たず
 中央防波堤の灰溶融炉で焼却灰を溶かした時に発生する排ガスから最大で自己規制値の9倍の水銀が計測されたとして、東京二十三区清掃一部事務組合は灰溶融炉2基の運転を停止した。現在も原因究明に追われており、運転の目処は立っていない。中防溶融炉で溶融するはずだった焼却灰は、埋立処分されている。
 今年5月、中防灰溶融炉で2,4号炉で、焼却灰を高温で溶かして建築資材などの原料になるスラグから基準値を上回る鉛が検出された。その後、念のため1,3号炉も運転停止。鉛の基準値を超えた原因は、灰溶融炉への灰投入量が変動したことと特定し、投入量を均一にする改良工事を1,4号炉で始め、今月5日に試運転した。
 ところが、7日の午後2時から1,4号炉で焼却灰を灰溶融炉に投入し、両炉の排ガスから自主規制値を超える水銀濃度を計測したところ、1号炉では平均値が177μg/m3Nを記録。清掃一組が定めた自主規制値は50μg/m3Nの3倍以上に達した。水銀濃度は次第に低下したが、8日の午前9時には64μg/m3Nと再び規制値を超過。工場は灰の供給を停止した後、電気を流して灰溶融炉の高温を維持したが、この状態では排ガスがでており、9日午後1時には水銀濃度が規制値の9倍の450μg/m3Nを記録し、1時間後には58μg/m3Nと乱高下した。原因調査し対策を打っても改善されず、10日に運転を中止した。
 一方、4号炉では8日に焼却灰の供給を停止し、翌9日には規制値を超えなかったが、10日午後5時に突然、386μg/m3Nを計測したため、運転を中止した。―――以上経緯の部分を転載

東京二十三区清掃一部事務組合の発表は(PDFファイル)
http://tokyo23.seisou.or.jp/topics/chubo.pdf

職員の懲戒処分について
詳細は http://tokyo23.seisou.or.jp/topics/syobun070913.pdf

●都政新報に「関係規定」に関して記載があった~
2時間以上水銀濃度が自主規制を超え、原因を特定できなかった場合、運転を停止することが定められている。現場は「正常運転に入れると判断した」ため、運転停止が遅れた。ということで上記のような職員の懲戒処分が行われたという。

●その規定に照らすと、どんな数値でも確実に2時間は大気に放出されるということなのだろうか?極端に数値が高ければ機器のトラブルだろうと逆に危機感もなくなるかもしれないし~ それにしても結果的に4日間も放出し続けたということになる。新聞によると、シミュレーションを専門業者に委託した結果、水銀濃度は0.000002μg/m2N程度になると試算。都内の一般大気の水銀濃度0.003μg/m2Nより低いという。―――そういう問題ではなく、総量でどれだけ水銀を大気にだしたかのシミュレーションをおこなってほしい。大気に拡散されたダイオキシン類や水銀はやがて私たちの体や自然界に蓄積される。ばらまいて薄まったとしても消えてなくなるわけではない~


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