俳句の箱庭
「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次)
◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。
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◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次
●五感俳句037・質感=重06・林翔
○「言満つる封書の重み山ざくら」(『和紙』1970)(林翔01)
○季語(山ざくら・晩春)
【鑑賞】:言葉の重みで膨らんだ封書が届けられます。どのような言葉が綴られているのでしょうか。遠くの山に山桜がかすんで見えます。
○林翔(はやししょう)(1914~2009)
○好きな一句:「ものの芽をうるほしゐしが本降りに」(『和紙』1970)02
○季語(ものの芽・初春)
【Profile】:長野市生まれ。5歳のとき上京。終戦まで本郷区に住み、以後千葉県市川市に居住する。国学院大学卒。市川高等学校国語科教諭。1940年「馬酔木」入会、→水原秋櫻子に師事。1950年「馬酔木」同人。1965年「馬酔木」賞。1970年、→能村登四郎の「沖」創刊をたすけ、同誌編集主幹となる。能村登四郎とは大学の同期で、共に市川高校で教鞭をとった。1971年句集「和紙」で第10回俳人協会賞を受賞。2005年『光年』で第20回詩歌文学館賞受賞。
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林翔掲載句
03漆黒のピアノ据ゑたる大暑かも(大暑・晩夏)〈色彩236・漆黒〉2015/7/22
04日は乳色啓蟄を待つ卵たち(『和紙』1970)(啓蟄・仲春)〈色彩369・乳色〉2018/3/6
05影の陰その翳にをりパラソル屋(『和紙』1970)(パラソル・晩夏)〈特集391・かげの俳句〉2018/8/5
06雲刷きてさびしき神や迢空忌(『和紙』1970)(迢空忌・初秋)〈次元664・忌日27(時間)〉2024/9/3