在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Chianti Classico Castelnuovo Berardenga 10 viniキャンティ・クラシコ10種カステルヌオーヴォ

2014-11-02 10:19:40 | Toscana トスカーナ
Fattoria di Corsignano Chianti Classico 2012 ファットリア・ディ・コルシニャーノ
Fattoria di Valiano Chianti Classico 2010 ファットリア・ディ・ヴァリアーノ
Villa a Sesta Chianti Classico Slrleone Riserva 2010 ヴィッラ・ア・セスタ
Felsina Chianti Classico Riserva 2010 フェルシナ
La Lodola Chianti Classico Fornacino Riserva 2009 ラ・ロドラ
Castello di Selvole Chianti Classico Riserva 2009 カステッロ・ディ・セルヴォレ
Borgo Scopeto Chianti Classico Vigna Misciano Riserva 2009 ボルゴ・スコペート
Villa di Geggiano Chianti Classico Riserva 2007 ヴィッラ・ディ・ジェッジャーノ
Catell’in Villa Chianti Classico 2006 カステルイン・ヴィッラ
Podere Le Boncie Le Trame 2011 ポデレ・レ・ボンチェ




アルマンドのキャンティ・クラシコのクラスが始まった。アルマンドは今、ローマでは、というよりイタリアでは一番乗っている講師だと思う。
AISのデグステーション・グループで知り合ったのはまだ無名の頃。すぐに才覚を表し、只者ではないと思っていたが、本当にすごい。
旧AIS(現FIS)で行われていた彼のクラスはいつも満員で、しかしそれだけではなく、顔ぶれが違った。つまり、普通の試飲会には絶対に顔を出さない顔ぶれが揃い、1か月に1度、挨拶を交わせるのが楽しみだった。

今は現AISのトップ講師。真面目、しかし、かなりユニークでもあり、また、系統だって組み立てられた内容、彼独自の研究に基づく内容も含め、とにかく勉強になる。
教えることが非常にうまい。テイスターとしてだけなら、彼同様に素晴らしい人は他にもいるが、さらに教えることができるかとなると、これは違う。かなり自身でも研究をしていて、ただの受け売りではないのがわかる。
また、試飲の仕方もくどくなく、歯切れが良く、非常に良い。

試飲に関しては、一つのワインに一体どれだけの香りが含まれているか、ひたすらグラスと向き合っていた時期もあるし、そういうやり方をする講師もいるが、今は、試飲はせいぜい長くて10分程度、必要によってはあとで戻ればいいわけで、アルマンドのように歯切れよく、素早く特徴をつかむ方が良いと思っている。

8回に分けられたキャンティのクラス、その第1回はCastelnuovo Berardenga。確かに、面白いテリトリーの形だと思ったが、Gaioleが深く組み込み、「バットマンのメガネ」のよう。(セクシーに考えればヌーブラの形???)
毎回のワインは6種以上となっているが、「以上」であり、今回は10種だった。

+++がかなり良い!と思うワイン。あとはプラスマイナス。独断と偏見あり。
キャンティは当然フルーティーなわけで、そのあたりは特に特徴がない限り省略。

Fattoria di Corsignano Chianti Classico 2012
香りやや弱く、塩味が強い。これだけで飲むと、自然な感じで好印象だが、戻ると残念ながら負けてしまう。++
Fattoria di Valiano Chianti Classico 2010
キャンティにある「血」の香りあり、落ち着いた印象。全体に強さは抑えられている。++(+)
Villa a Sesta Chianti Classico Slrleone Riserva 2010
バラの香りが強く、香りが強い。パイプ煙草の甘さが香りに出ていて、印象が強い。タンニンもはっきり、しかし、酸味があり、余韻が長い+++(+)
Felsina Chianti Classico Riserva 2010
さすが大御所。複雑性が出ていて、バランスがとても良い。ベルガモットなどの柑橘の香りあり。余韻が非常に長い。現時点ですでに大変素晴らしい。++++
La Lodola Chianti Classico Fornacino Riserva 2009
熟したフルーツがかなり強い。そこで、ふくよかタイプかと思いきや、思ったより酸味があり、きれい。++(+)
Castello di Selvole Chianti Classico Riserva 2009
酸味がまあまあり、良いが、印象が若干薄い。++(+)
Borgo Scopeto Chianti Classico Vigna Misciano Riserva 2009
花の香りが強く、柑橘、緑も少し入り、スパイスもきれい。甲乙つけがたい仕上がりになっているが、余韻が最後消えてしまうのが残念。+++
Villa di Geggiano Chianti Classico Riserva 2007
アニマル臭がやや出ている感じで、ふくよかな印象。余韻も長い。+++
Catell’in Villa Chianti Classico 2006
Castel’in Villaらしく堅い。これを好きかどうかは好みによるだろうが、個人的にはかなり好み。ミネラルが強く、塩味がピリッときく感じで、非常にエレガント、余韻がとても長い。Felsinaは今素晴らしく、おそらくあと5年は素晴らしいだろうが、10年後にはCastel'inVillaが抜くと思う。20年くらいたったものを普通に(かしこまらないシチュエーションで)飲めたら嬉しいワイナリー。
Podere Le Boncie Le Trame 2011
Chianti Classicoではありえない、というワイン。ジョバンナ女史のワイン。臭みあり、するにビオだとわかる。これが好きか嫌いかはやはり好みの分かれるところ。(個人的にはかなり好き。)味にもやや臭みが残り、賛否両論だろうが、とても良い。余韻の長さは素晴らしく、昨今偽ビオが多い中、本物のビオ。++++

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