在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Glimmer 2013 Castel Juval グリンメール 2013 カステル・ユヴァル

2016-03-31 14:45:15 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Glimmer 2013 Castel Juval
グリンメール 2013 カステル・ユヴァル



いつものワインバー。
行ったらちょうど、なんだかちょっと面倒くさい人がカウンターにいた。

最初勧めてくれたシャルドネはグラッソで(まろやかと言いたのだろう)良かったけど、その後食べたスプリ(ライス団子をフライにしたようなもの)には合わなくなって、その後の白がすっきり酸味があったからうまく油を流してくれて良かったけど、で、次は何がいい?
赤がいいのか白がいいのか。。。? 赤でもいいけど、タンニンがきついのは好みでないよ。。。

こういうリクエストに対応するマルコ。
みんながみんなこうではなくて、いつもの、とか、フラスカーティ、とか、フランチャコルタ、とか単純明解な人も多いから対応できるんだろうなぁ。

私とマルコで、白が続いたから赤にする?
でも、タンニンがきついのは好きじゃないって言ってる。
ちょっと古いの、どう? 2012年あたり。だいぶまろやかになってるんじゃない?(注:ここはすごく高級なワインが多いわけではないので、2012年くらいの赤で割とまろやかになっているものも多い)

ちょっと酸味ある白でもいいよ~ とは面倒くさい人。

白がいいみたいよ。
じゃあ、アルト・アディジェ?
でも(スプリは食べ終わったから)もう少しまろやかなのがいいかも。
2013年のとか。。。(注:ここは、なんとなく残っている少し古い白が結構ある)
フリウリがいいかも。

で、がさがさと、巨大なワインクーラーの中から適当なものを探すマルコ。
出してきたのがコレ。
フリウリ、テキトウなのない~と言って、アルト・アディジェになった。

美味しい! とは、面倒くさい人。
一件落着。



ここは、なんとなく出しているその日のワイン以外でも、好きなワインがあればグラスでも頼める。
金額はテキトウに換算。(一応基準はある)
そこで、せっかく開けたボトルを私も飲むことにする。

アルト・アディジェのワインのラベルはドイツ語が先。
ヴィンテージ記載はないが、ロットから2013年。

香りは強く、華やか。甘すぎず、これくらいがちょうどいい。よく熟したフルーツの香りとジネストラなど、黄色の花の花束。
味のインパクトもしっかりしていて、酸味はやや物足りないが、まろやかな感じ。ミネラルがあり、ボディもよく、やや塩辛い感じとほろ苦さがあるのだが、まろやかさに隠れる。余韻はそれほど長くはなく、シンプルだが、何度飲んでもあきがこないワイン。
そして、今頃飲むには、2013年くらいがちょうどいい。+++(+)

品種はFraueler, Müllerのブレンド。


サン・ミケーレ・アッピアーノ サンクト・ヴァレンティン アルト・アディジェ・シャルドネ 750ml
San Michele Appiano(サンミケーレアッピアーノ)
モンテ物産


バローロの規定 Barolo

2016-03-30 15:06:32 | イタリア・ワインABC
バローロの規定



バルバレスコに続いて。。。興味のある方に。共にピエモンテ州のページから抜粋。
バルバレスコとの比較がわかりやすいというか面白い。
できるだけ気をつけているけど、タイプミスがあったらごめんなさい。。。

DOC 1966年制定
DOCG 1980年制定
その後の改定 2007、2010、2011年に行われている

*DOCGにはバルバレスコと同じ年に制定されているが、熟成の年月が違うので、市場に出回ったのはバルバレスコが先

1.名称
ーバローロ Barolo(ヴィンテージもの annata)
ーバローロ・リゼルヴァ Barolo Riserva
ーバローロ、バローロ・リゼルヴァに地域名入りのもの menzioni geografica aggiuntiva(MGA)、畑名入りのもの vigna

MGAの数は 166(画像が読めるか。。。。)



2.品種
ネッビオーロ Nebbiolo100%

*当たり前だけどバルバレスコと同じ~

3.生産地域
ーバローロ Barolo
ーカスティリオーネ・ファレットCastiglione Falletto
ーセッラルンガ・ダルバ Serralunga d'Alba
ーモンフォルテ・ダルバ Monforte d’Alba の一部
ーノヴェッロ Novello の一部
ーラ・モッラの La Morra 一部
ーヴェルドゥーノ Verduno の一部
ーグリンツァーネ・カブール Grinzane Cavour の一部
ーディアーノ・ダルバ Diano d’Alba の一部
ーケラスコ Cherasco の一部
ーロッディ Roddi の一部

*バルバレスコより地域が広いし、コムーネの数が多い。。。

4.畑の条件
丘陵地帯で、谷間、日の当たらないところなどは除く
標高170m以下、540m以上は除く
新しい畑として北向きは除く(ー45度から+45度まで)
ヘクタールあたり 3500本以上
垣根式でグイヨー

*標高など、バルバレスコと微妙に違う。。。

=ヘクタールあたりの最大収穫量
バローロ、バローロ・リゼルヴァ、地域名入り 8t ぶどうのアルコール度 12、50 %(糖度をアルコール度に換算したもの)
それぞれに畑名まで入ると 7、2t 13、00 %
(収量が減り、糖度が上がる)

*アルコール度が0、5%高いよ~

=樹齢7年以下の畑の場合
3年目 4、3t 13、00%
4年目 5、0t 13、00%
5年目 5、8t 13、00%
6年目 6、5t 13、00%

5.醸造の条件
= ヘクタールあたりのワインの収量
バローロ、バローロ・リゼルヴァ共に 70% 56ヘクトリットル

畑名が入ると 68% 54、4ヘクトリットル
(当然下がる)

= 熟成
バローロ:38ヶ月(うち18ヶ月か木樽での熟成)
バローロ・リゼルヴァ 62ヶ月(うち18ヶ月が木樽での熟成)

*バルバレスコvsバローロ、26ヶ月vs38ヶ月、50ヶ月vs62ヶ月!

=販売
バローロ 収穫4年目の1月1日から
バローロ・リゼルヴァ 収穫6年目の1月1日から

*バルバレスコvsバローロ、3年目vs4年目、5年目vs6年目!

6.特徴
バローロ、バローロ・リゼルヴァ、地域名入り、畑名入り共
最低アルコール度 13、00%
最低酸度 4、5g/l
最低エストラクト 22g/l

*アルコール度が0、5度上がるが、あとは同じ

7.バローロ・キナート
バローロをベースに造ったアロマティックワイン。

*バルバレスコにはない。バルバレスコは甘いワンはありません~


バローロのロマネ・コンティ ブルーノ・ジャコーザ ドルチェット・ダルバ Bruno Giacosa
ブルーノジャコーザ
ブルーノジャコーザ

キャンティ・クラシコの規定 Chianti Classico

2016-03-28 20:33:45 | イタリア・ワインABC
キャンティ・クラシコの規定


絵がカワイイ

バルバレスコの次のバローロを飛ばしてキャンティへ。
なんとな~く、これもまとめのメモにしてみました。
農林省の原文他からの抜粋。
キャンティ・クラシコの細かい規定は結構頻繁に変更あり。

DOC 1967年制定
DOCG 1984年制定
1996年、キャンティ・クラシコが独立
*それまでは、一つのDOCGの中にキャンティとキャンティ・クラシコが存在していた

2010年からはキャンティ・クラシコのテリトリー内でキャンティの生産禁止
*それまでは、テリトリー内で、キャンティ・クラシコと格下げしたキャンティが生産できた

2013年からキャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネが導入
*個人的に あちゃ~

1.名称
ーキャンティ・クラシコ Chianti Classico (ヴィンテージannata)
ーキャンティ・クラシコ・リゼルヴァ Chianti Classico Riserva
ーキャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ Chianti Classico Gran Selezione

2.品種
サンジョヴェーゼ Sangiovese 80%ー100%
その他の品種 赤ぶどう、トスカーナ州で認可されているもの、20%まで
*今は白ぶどうは混ぜられない。。。。昔は混ぜていたのに。。。残念



3.生産地域
フィレンツェ、シエナ県の9つのコムーネ(全地域か一部)で生産
*コムーネの名前は調べればすぐ出ているので省略~

4.栽培の条件
丘陵地隊、ぶどう栽培に適している向き、標高700mまで、谷間はダメ
*土質の構成で、泥地、つまり泥argillaの割合が多いところはダメという規定もある

新しい畑はヘクタールあたり4400本以上

栽培は屋根式はダメ
一般的にはグイヨー、「トスカーナのアーチarchetto toscano」、コルドーネ・スペロナート

ヘクタールあたりのぶどうの収量 最高7、5t
1本あたりの収量 最高2kg
最低 3年の木(ただし、3年目の畑からは、ヘクタールあたり最高3t)
ワインの収量 70%
ぶどうの最低アルコール度 11、5%(当然、アルコール度に換算。。。)

5.醸造に関して
熟成
キャンティ・クラシコ なし(収穫翌年の10月1日から発売可)
キャンティ・クラシコ・リゼルヴァ 最低24ヶ月(うち3ヶ月以上ボトル熟成)
キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ 最低30ヶ月(うち3ヶ月以上ボトル熟成)
*これは知らなかった人にとっては意外だと思う。つまり、木樽での熟成の規定がない~

6.ワイン
ワインの最低アルコール度 キャンティ12%、リゼルヴァ12、5%、グラン・セレツィオーネ13%
最低酸度 4、5g/l
最低エストラクト キャンティ24g/l、リゼルヴァ25g/l、グラン・セレツィオーネ26g/l

7.ラベルとボトル
畑名入りは認められている

ボトルは、リゼルヴァ、グラン・セレツィーネでなければ、未だにフィアスコは認められている。。。

*なお、キャンティ・クラシコにはキャンティ・クラシコ協会というのがあって、生産地域内のほとんどのワイナリーが加盟しているが、していないワイナリーもある。その代表はペルゴレトルテで有名なモンテヴェルティネ。

規定は、面倒、退屈だと思うが、以前の規定がどうだったかを見ると何が変わったか、つまり昨今の傾向が見えてきて面白い。
そして、キャンティ・クラシコのような場合はキャンティと比較するのも。
かなり複雑 になるので、その辺りはまた。。。。

キャンティ ラブコレクション 750ml
Felsina(フェルシナ)
成城石井

小復活祭 Pasquetta

2016-03-28 10:17:57 | もろもろ、つれづれ
小復活祭 Pasquetta

英語でイースターマンデーというが、復活祭が定着していない日本ではなんぞや?と思うだろう。
復活祭の次の日のことを指し、嬉しいことに連休になる。
ただし、どこの国にもあるのではなく、どちらかというとカトリック、宗教的な国に多いらしい。

イタリアでは、国民の祭日となる。
だが、実は宗教祭日ではない。(とは、イタリア人でも知らないかも。。。。なお、イタリアには宗教的祭日と非宗教的祭日がある。。)
休みになったのは戦後だそうで、単に連休にするためだったとのこと。
クリスマスの翌日12月26日も無理やりこじつけた祭日だが、それと同じらしい。

パスクエッタは、別名、天使の月曜 lunedì dell'angelo とも呼ぶ。
これはキリストの墓にお参りに来た3人の女性たちの前に天使が姿を現したことから来ている。(ただし、本当は土曜日に起こったことらしいので、こじつけっぽい。。。)
でもみんなパスクエッタと呼び、復活祭の月曜日 lunedì del Pasquaとも呼ぶので、イースターマンデーの訳はそこからだね。

なお、パスクエッタはピクニックの日として知られ、城門の外、つまり郊外に、親戚や友人と集まってピクニックをする習わしがある。
復活祭が来たら春が来たの雰囲気だが、春だね~ 桜の下で花見、酒盛りではないけど、花見の気分。
今日は、ちょっと曇り、肌寒くなったけど。。。

復活祭 Pasqua

2016-03-27 01:07:50 | もろもろ、つれづれ
復活祭 Pasqua



今日は復活祭。イタリア語でパスクア、英語ではイースター。
宗教祭日で、国民の休日。
そして、明日も祭日なので連休になる。明日、月曜日はパスクエッタという名前の小復活祭。
2日の連休にかけて前後数日、たいていの学校がお休みになるので、短いのだが、日本の春休み気分。

復活祭は必ず日曜日にあたる。そして移動祭日だからややこしい。
今はネットで、多分3000年の復活祭でも調べれば出てくるだろうが、ネットが普及する前は、翌年の復活祭がいつか調べるのは大変だった。
学期が始まって(9月)お休みカレンダーを配られたら(もちろん配られたらの話。。。ここはイタリア)見て知るとか、年末にカレンダーを手にしてわかる、という感じだった。

本当にややこしい。
4月の第1日曜とか、第2日曜とか、固定して欲しいものだと思ったり。

しかし、ちゃんと宗教的意味があるのでそうはいかない。
計算方法は、とにかく、

  春分の日の後の最初の満月の次の日曜日

と決まっている。
キリスト教の教会暦で、春分の日は3月21日に決めている。

だから、その後の、最初の満月(そういえばこの前、月が綺麗だなぁと思った)の最初の日曜日が今日、ということになる。

なーんだ、簡単じゃない、と思うかもしれないが、結構複雑で、時差の関係などで、国によって違ってきたり(東方教会は別)するのを合わせているということらしい。

たいてい4月の前半だが、たまに、今年のように結構早くて3月だったり、4月後半にずれ込むこともある。
(一番早くて3月22日、一番遅くて4月25日らしい)

必ず日曜日というのは、キリストの受難(金曜日)後、3日して復活したのを祝うから。

日本では、クリスマスは、祭日ではないとはいえすっかり定着したが、復活祭はどうも定着しそうにはない。
そんなに大切な行事なんですか?と聞かれることがあるが、キリスト教会ではクリスマスに次いで大切。

へー、でも、あまり関係ないか、と思うかもしれないが、復活祭の移動に伴って、実はカーニバルの日付も移動する。
そこで、ベニスのカーニバルに一度行ってみたい!などと思っている人には、関係が出てくる話である。。。

Buona Pasqua (復活祭 おめでとう~)


バルバレスコの規定 Barbaresco

2016-03-26 12:39:24 | イタリア・ワインABC
バルバレスコの規定

興味のある方に。。。。たまにはまとめもいいかも。



Barbaresco バルバレスコ

DOC 1966年制定
DOCG 1980年制定
その後の改定 2007、2010、2011年に行われている



1.名称
ーバルバレスコ Barbaresco(ヴィンテージ入りannata)
ーバルバレスコ・リゼルヴァ Barbaresco Riserva
ーバルバレスコ、バルバレスコ・リゼルヴァに地域名入りのもの menzioni geografica aggiuntiva(MGA)、畑名入りのもの vigna

MGAの数は66(数えてません~画像が小さくて見えなかったらごめんなさい)


2.品種
ネッビオーロ Nebbiolo100%

3.生産地域
ーバルバレスコ Barbaresco
ーネイヴェ Neive
ートレイゾ Treiso
ーサン・ロッコ・セーノデルヴィオ San Rocco Senodelvio の一部

4.畑の条件
丘陵地帯で、谷間、日の当たらないところなどは除く
標高550m以上は除く
北向きは除く(ー22、5度から+22、5度まで)
ヘクタールあたり 3500本以上
垣根式でグイヨー

=ヘクタールあたりの最大収穫量
バルバレスコ、バルバレスコ・リゼルヴァ、地域名入り 8t ぶどうのアルコール度 12、00 %(糖度をアルコール度に換算したもの)
それぞれに畑名まで入ると 7、2t 12、50 %
(収量が減り、糖度が上がる)

=樹齢7年以下の畑の場合
3年目 4、3t 12、50%
4年目 5、0t 12、50%
5年目 5、8t 12、50%
6年目 6、5t 12、50%

5.醸造の条件
= ヘクタールあたりのワインの収量
バルバレスコ、バルバレスコ・リゼルヴァ共に 70% 56ヘクトリットル

畑名が入ると 68% 54、4ヘクトリットル
(下がる)

= 熟成
バルバレスコ :26ヶ月(うち9ヶ月か木樽での熟成)
バルバレスコ・リゼルヴァ 50ヶ月(うち9ヶ月が木樽での熟成)

=販売
バルバレスコ 収穫3年目の1月1日から
バルバレスコ・リゼルヴァ 収穫5年目の1月1日から

6.特徴
バルバレスコ、バルバレスコ・リゼルヴァ、地域名入り、畑名入り共
最低アルコール度 12、50 % 地域名入りと畑名入り 12、5%
最低酸度 4、5g/l
最低エストラクト 22g/l

ってことでサルーテ(乾杯)!



Perfetti sconosciuti di Paolo Veronese イタリア映画 完璧な他人

2016-03-25 15:27:41 | 何故か突然イタリア映画
Perfetti sconosciuti 完璧な他人
監督 パオロ・ヴェロネーゼ

身の潔白な人はいいが、そうでなければ、決してカップルで見に行ってはいけない映画



監督(1人)と台本(5人)と役者(7人)がうまく一致するとこうなる。

上映前からかなり話題に上った作品である。
突然、ローマの幾つかの地下鉄駅の乗り場前に意味深な落書きが登場した。

「ストップ。すれ違う人にいったい幾つの顔(生活)があると思う?」



道路に書かれ、公共の場でこんなことをしてもいいのか?との批判もあったが、水溶性、雨に濡れれば流れてしまうペンキを使ってます、との回答。
メディアでかなり話題になった。

映画の宣伝文句は「それぞれ3つの顔(生活)を持っている。パブリックの顔、プライヴェートの顔、秘密の顔」。

監督はイタリア映画界10本指に入るパオロ・ヴェロネーゼ。
役者7人は、相当なメンバーが揃っている。男優4人に女優3人。
(先週の映画にうち2人が登場。。)

映画の最初、役柄の紹介と最後の場面を除いて、他は全てアパートの部屋での撮影。
だから「劇場的」かと思うとちょっと違う。いたって自然な会話と雰囲気で、役者がみんな有能であることもあるだろう、セリフを読んでいる感じ、劇を見ている感じはない。
これは、役者が実際に食事をしている(3週間、同じメニュー(笑))こともあるかもしれない。臨場感がある。
(アドリブが多いのかと思ったら全く反対で、すべての細かい部分まで台本に書かれ、忠実に再現しているとのこと)

エヴァとロッコのカップル(17歳の娘がいる)が親しい友人を夕食に招待した。
カルロッタとレレのカップルは二人の小さい子供がいて、ビアンカとコジモはまだアツアツ。
ペッペだけは、新しい婚約者が風邪をひいたということで一人で登場。
男4人に女3人が揃った。

エヴァが突然「今では、携帯はプライヴェートの詰まったブラックボックス。ゲームをしない?食事中、かかってきた電話、メッセージをみんなオープンにするのよ」と言い出す。
しぶしぶ組も含めて、テーブルに7つの携帯が並ぶ。

一番ヤバそうに思えたのがレレ。愛人がいて、夜10時になるとちょっと怪しい写真が送られてくるということで、同じ携帯を持っているペッペにすり替えてもらうようお願いする。
写真が届き、笑い者になるペッペ。しかし、今度はペッペにゲイの友達からメッセージと電話が入り、電話をすり替えていたレレがゲイということになってしまう。
自分の夫が実はゲイだったことがわかり(間違いなのだが)激怒するカルロッタ。
エヴァは豊胸手術をしようとしていること、娘が母親の悪口を言っていることもバレ、最後に、新婚のコジモの愛人が「妊娠したの~!」と電話してくる。今度は妻のビアンカが蒼白。
まあいろいろなことが起こるのだが、しかし、最後はなんとなくみんな元の鞘に収まってしまう。
つまり、多かれ少なかれ、みんなヤバいことをやっている。目をつぶろうというか、まるで何事もなかったように一応収まる。

この最後は、これがイタリア的なのか?
ドイツ人の記者は、ドイツはここまで携帯に依存しないからこうはならない。当然離婚だよね!とはデンマークの記者の弁。
日本人は、まずここまでハチェメチャなことはしないだろうし、携帯がこれだけバンバンなることはないだろうし、話題が、嫁、姑に偏りそうな気がして面白くないと思うのと、最後は絶対に離婚になると思う。

監督曰く、実はある島で、あるカップルのコメディ映画の撮影をしていたところ、スタッフの一人がバイク事故を起こし入院。荷物と、当然携帯が妻に渡されたことのこと。。。二人は離婚したとのことだが、ここでひらめいたストーリーだそう。

台本は5人(かなり多い)で書いていて、それぞれの経験を基に、まあよくストーリーを練ったと思う。(台本制作にはかなりの時間をかけたとのこと)
もちろんちょっと行き過ぎの感はあるが、これは映画。爆笑場面多々あり、とてもよくできている。
収益はかなりに上り、配給のリクエストとリメイクの版権のリクエストが多々来ているそう。

現在だから、そしてラテンの国だから生まれたコメディ。20年前は存在しなかったよね(笑)
ただ、カップルでは見に行かない方がいいかもしれない。
映画館を出た後、

  。。で、それで?あなたは?まさか携帯を私に見せられないってことはないわよね

と言われたらヤバい人が結構多いのではないかと思ったり。。

今日見たちょっとびっくり コロッセオ

2016-03-25 00:06:24 | もろもろ、つれづれ
今日見たちょっとびっくり コロッセオ、すごい列

これはサギだ~という気がしなくもない。

オンラインで、予約料を含め事前に入場チケットを買うということは、長い列を避けたいからである。
ところが、チケットをすでに持っている人の列が、ずっとずっとずーーーーーと向こうまで続いていた。

最初は、何かが変わって、当日券売り場の列に変更になったのかと思った。
チケットを持っている人が手前に並び、持っていない人は平行している列の奥に並ぶはずなのに。
そう、その通りで、変更はなし。手前の列には、ちゃんとSkip the lineと書いてある。
しかし、行けども最後尾が見つからず、ずっとあちら、回ったところにありびっくり!

復活祭の休暇で観光客が多いのはわかる。
チケットは、先にフォロに入場した人というのも含まれ、オンライン予約の人だけではない。
昨今の事情で、形骸化し取り払われた手荷物検査も復活した。
団体ではないので、いつでも使えるチケットを事前購入し、日時を予約しているわけではない。
だから仕方ないのかもしれない。

でも、当日券の列が途中で終わっているのに、チケットを持っている人の列はまだまだ先まで続く。
これじゃあ、全然、スッキプにならないし、何のために事前に予約したのかわからない。

たまたまいた係員に聞いてみた。
チケットは持っているんです、と説明して。
持っていても、入場に平均1時間くらいはかかっています、との回答。
少なくとも復活祭の休暇が終わるまでは、入場にかなり時間がかかりそう。
または、朝イチで行くか。。。

もうすぐ夏時間

2016-03-24 17:13:57 | もろもろ、つれづれ
もうすぐ冬時間から夏時間になる。
今回はちょうど復活祭と重なった。
復活祭は春の訪れを感じさせてくれるが、夏時間は冬が終わった~という感じだろうか。
それが今年は一度に来た感じ。

ずっと昔、夏時間と冬時間の変更は、3月の最終日曜日、9月の最終日曜日で行っていた。
が、今は、3月の最終日曜日と10月の最終日曜日で行っている。

冬時間は「太陽時間」で、夏時間は「法定時間」。
冬時間の方が標準的なはずだが、よく計算してみると、冬時間5ヶ月(単純に言って11月~3月)、夏時間7ヶ月(4月~10月)と「修正された時間」の方が2ヶ月も長い。(昔は半年、半年だった)

変わる時間は、イタリアでは2時と3時。
(ずーーーーっと昔、12時で変更していた、という時代があるが、これを知っている人は少ないかも)

冬時間から夏時間に切り替わる3月終わりは、時計を2時から3時に切り替え
夏時間から冬時間に切り替わる10月終わりは、3時から2時に切り替える

のである。

つまり、
2時何分、という時間はないのかとか、
2時何分が2回あるのかとか、
あまり深く考えない方が、頭が痛くならないような気がする。
ただ、ちょうどこの時間に生まれる赤ちゃんにとっては重大なような気もするが。。。

ちょうどこの時期にヨーロッパに来ると、翌日から時間が変わるので、慣れていない日本人にはややこしいかも。
幸い今は携帯があり、何もしないで時間が自動的に変わってくれるので本当に助かるが、昔はこれで電車やバスに乗り遅れた人も多い。
時計を切り替えずに寝てしまい、翌朝気がつかず、駅に行ったら電車がとっくに出ていた、ということが結構あった。

時計を遅らす、進める、あー面倒くさい、と思うだろうが、これを簡単に覚える方法がある。

夏になると嬉しいが、喜びの中に悲しみが、つまり1時間損する、つまり時計を早める
冬になると悲しいが、悲しみの中にご褒美が、つまり1時間多く眠れる、つまり時計を遅める

Mastrojanni Brunello di Montalcino ed altri マストロヤンニ ブルネッロ 他 計4種

2016-03-23 12:09:24 | Toscana トスカーナ
Mastrojanni
Rosso di Montalcino 2014
Brunello di Montalcino 2011
Brunello di Montalcino Vigna Loreto 2011
Brunello di Montalcino Vigna Schiena d’Asino 2007



アップが遅れてしまったが、この前の試飲会で、マッソリーノと一緒に出されたワイナリー。試飲会にはいろいろあるが、ちゃんとした着席式で、2つのワイナリーのものが出るのは珍しいほう。それも、バローロとブルネッロ、そして、どちらもかなりのワイナリー。こういう企画はもっと頻繁にやってほしい。

マッソリーノのバローロで書いたが、最初はバローロは全て一つ、ブルネッロも全て一つというイメージでどうしても飲んでしまうのだが、絶対に地域を意識して飲んだほうがいい。

モンタルチーノに関してもまだ別に詳しく書きたいとは思うのだが(過去にも書いているような気がするがかなり昔)まず地図を見てほしい。
この地図は、ブルネッロ協会が毎年発行しているものなので掲載に問題がないと思うのだが。。。ワイナリーの数は年々増えているとうか、まるでタケノコのよう。

さて、ブルネッロの生産地域は真四角に近い形になっている。
これを、もっと細かく分けてもいいのだが、2つに分けると、右上の地域と左下の地域に分けられる。(ちなみに、今は5つに分ける人もいる)



ところで、モンタルチーノの近くに、ヴィーノ・ノービレを生産するモンテプルチャーノがあるが、これもバローロとバルバレスコのように「似ていて非なるもの」であり、比較すると面白い。

さて、山(アペンニーノ山脈)は東(右)にあり、海(ティレニア海)は西(左)にある。つまり、右上の方が標高が高く山の影響が大きく、左下の方が標高が低くなだらかで、海の影響がわずかながらある、ということになる。

つまり単純に言って、
右上の方は酸味の多い、硬く、超熟タイプのワイン
左下の方はよりボディのある、柔らかめ、早くから飲めるタイプのワイン
となる。

マストロヤンニは、1975年創設、弁護士によって創設されたワイナリーで、トスカーナに多い、セカンドビジネスワイナリーの走りと言えると思う。今はコーヒーで有名なイリーの所有となっている。
ちょうど真ん中くらいにあたり、最も高い標高が400メートルを超え、南東向きの畑、かなり良い生産地域内にある。


Rosso di Montalcino 2014
細身の印象、小さな森の木の実にタバコ、カフェなどが早めに出そうな予感。酸味がきれいでタンニンは繊細、余韻は細く、塩辛さが残る。+++

Brunello di Montalcino 2011
うれしいことにヴィンテージの同じ2つのブルネッロを比較。ブルネッロはリゼルヴァがあり造っているワイナリーは多いのだが、マストロヤンニは1998年を最後に止めたとのこと。
ブルネッロらしい華やかさ、太さがある。熟したフルーツの甘い印象がとても良い。インパクトは甘い(まろやかな)雰囲気を漂わせ、そこにボディがしっかり加わり、持続性も良く、まっすぐなイメージ。やはり塩味が残る。++++(+)

Brunello di Montalcino Vigna Loreto 2011
リゼルヴァはないが、こちらはクリュもので、生産数がぐっと少ない。ヴィンテージは同じ。そこでうれしい横飲み。
よりエレガント。スミレなど花の香り、フルーツはもちろん、キナ、バルサム臭、グラフィティなどが加わり、複雑で大変綺麗。タンニンがとても繊細で、ブルネッロらしいボディにエレガントな面が加わり、これも塩味があるのだが、隠れてしまう。余韻が長く、うっすらと広がる感じ。+++++

Brunello di Montalcino Vigna Schiena d’Asino 2007
これまたクリュもの。ワイナリーからのプレゼント的な、一応ブラインドで飲むワイン。
蓋を開けたら、別な畑(最も良い畑)のそれも2007年だった。
ただ、正直言って、マッソリーノの2005年がマグナムだったということもないわけではないが、マッソリーノの2005年の方がまだまだ若さを保っている。こちらは壮年期に入り始め、ヴィンテージがより古いように思えた。
マストロヤンニのワインはかなりもつ方なので、超熟バローロには、ブルネッロはどうしてもかなわない、と言っていいかと思う。(ブルネッロファンの方、ごめんなさい)
熟成香がとても綺麗に出ている。スパイス、腐葉土、アニマルなどの臭みがやや混じり、オレンジなども混じる。タンニンがとてもまろやかになっていて、余韻が長く綺麗。
++++(+)


Massolino Vigna Rionda 2005 ed altri 3vini マッソリーノ ヴィーニャ・リオンダ 2005 他計4種

2016-03-21 15:39:02 | Piemonte ピエモンテ
Massolino
Nebbiolo 2014
Barolo 2012
Barolo Parussi 2011
Barolo Vigna Rionda Riserva 2005



ピエモンテ、ランゲ地方、バローロの生産地域はまあまあ広い。
だから生産者も結構多い。
ワインを飲み始めた頃は、バローロをひとくくりにして飲んでいたが、飲み込んでいくと、だんだん、どこの(どこの村の)バローロなのかを意識するようになる。

転載禁止だったら困ってしまうのだが、とてもわかりやすい地図が出てきた。
(大変素晴らしいワインを造っているワイナリー、マスカレッロで使用していた)
全体を丸でも四角でもいいからとらえると、ばっと斜めに線を入れて、左がトルトニアーノ地域、右がエルヴェツィアーノ地域。
この違いや、村ごとの特徴に関してはまたゆっくり書きたいと思うのだが、単純に言って、

トルトニアーノは、複雑性、ボディにやや欠けるのだが、香り豊かで、あまり長くはもたない、つまり早飲みに適している
エルヴェツィアーノは、ボディのあるバローロ、風格のあるバローロで、非常に長い熟成に向いている、つまり早く飲んだらもったいない

となる。



マッソリーノは、エルヴェツィアーノの地域に入る、セッラルンガにあるので、超熟に向いたワインができるワイナリーである。

4種のワインを、ブルネッロの超有名ワイナリー、マストロヤンニと、比較するわけではないが一緒に試飲(合計8種類)という大変面白い試飲会があった。

マッソリーノは、1896年からワインを造っているというので、120年の歴史を持つ。
最初は家畜もしていて、サラミなども作っていたということだが、だんだんとワインに特化していき、今はワインのみを造っているとのこと。
非常にきれいで落ち着きのあるバローロを造っているので、個人的に大好きだが、ファンも非常に多い。
あまり飲む機会はないが、白のシャルドネも造っているし、ドルチェットやバルベーラもあり、クリュものも4種、そして、モスカートも造っているようで(これは知らなかった!飲んだことがないかもしれない。。)ラインアップは充実しているが、そのうち、ネッビオーロに特化しての試飲。大変嬉しい。

Nebbiolo 2014
細いというかとても繊細。2014年だから仕方ないかも。ローザカニーナ、ミント、ユーカリなどの香りが出ている。酸があり、繊細で、余韻が最後消えてしまう。+++

Barolo 2012
香りがとても良い。バローロらしく、森の木の実、バルサム臭、スパイス、薬草、ややブラッドオレンジなどが感じられる。ボディが程よく、酸とタンニンを含め全体のバランスがよく、余韻は長くフィニッシュがきれい。++++

Barolo Parussi 2011
クリュものだが、村が変わってカスティリオーネにある畑。
最初は閉じていて、ゆっくり香りが上がってくる。繊細で、フルーツがきれい。とても綺麗にまとまって余韻も長い。++++(+)

Barolo Vigna Rionda Riserva 2005
この試飲会は面白い趣向で、4本目はブラインドだった。つまり何かわからず、ヴィンテージもわからず。
素晴らしく綺麗だと思ったらやはりヴィーニャ・リオンダだった。それも、マグナムボトルで2005年。かなり得した気分。試飲会がいつもこういうわけではないのだが、マッソリーニからちゃんと人が来てワイナリーについて説明、そして、これだけのワインを持ってきてくれるというのは本当に嬉しい。
マッソリーニはもともとファンだし、ファンの多いワイナリーなのだが、こういう心意気でますますファンになる。

ほんのりミント、オレンジの香り。超熟タイプだとわかる。ある程度年がいっているのはわかるのだが(そういう趣向の試飲だし)びっくりするほど若い。結構経ってます、と言われない限り2005年だとはわからない。こういうワインは深く考えずに飲むのが正解。++++++

ホテルは一応4つ星がいいかも、または点数を参照すべき

2016-03-20 05:48:38 | もろもろ、つれづれ
ホテルは一応4つ星がいいかも、または点数を参照すべき

昔は3つ星のホテルを利用する日本人は少なかった。
一般的に、最低限でも4つ星ホテルに泊まるというイメージがあったと思う。(もちろん、学生旅行は別)

ところが、最近は、3つ星でも一見悪くないホテルがかなりできていることもあり、新婚旅行や中年の方の利用も増えてきている。
全面改装し、たとえロビーは狭くても、部屋も狭くても、バストイレも含めて一応きれい。
(医療通訳をやるのでローマのホテルは頻繁に部屋の中まで入る)
もちろん予算は限られるし、悪くはないのだが、落とし穴があるかもしれないのは覚悟した方がいい。

3つ星ホテルは大抵照明が暗い。それもかなり。イタリアは電気代が異常に高いから仕方ない。
シャワーしかないのは当然と思った方がいい。バスタブがあればラッキー。
それから朝食はたいていシンプル。
コピー代をしっかり取るところもある。医療通訳だと枚数が多くなることもあるが、今時ケチ、と思う。
海外へファックスを送ることになった場合、料金をしっかり取ることもある。事情が事情なだけに料金を取らないところも多いのだが。。。
体調が理由で、チェックアウトを少しでも遅くして欲しいと思ってもできない。これは、我慢できればいいが、そうでないとかなり辛い。

そして、この前あったのは、電話が不通。
今は携帯があるから問題ないと思うかもしれないが、万が一の緊急時は困る。

先日の某3つ星ホテル。グループで3部屋を使っていた。
日本の某旅行会社を通しての予約だそう。
照明が暗くて狭いが、一応全面改装してある。

ところが、必要になって電話を使おうと思うと、一部屋は電話機が壊れている。いくらかけても通じない。
そこでフロントに交渉したが、海外だと、フロントからだといくらになったかわからないので困る、部屋からかけてくれ、と。
部屋の電話が使えないから聞いているのに。
そこで、もう一部屋でトライ。ここは、なぜか電話機の「7」のボタンだけが壊れていて、かからない。(番号に7がなければかかるのだろうが。。。)
やっと普通に使えたのは3つ目の部屋の電話機だけだった。

3つ星ホテルは、もちろん全てではないが、こういうインフラが正常に作動しないこともある。
これで4つ星~??というホテルも多いし、4つ星ならこういう問題が起こらない、ということはないのだが、3つ星を安易には選ばない方がいいかもしれない。
または、昨今いろいろあるホテルサイトの点数は絶対に見るとか。

このホテル、調べてみたら、10点満点中、7.1点だった。かなり低い。
最近は、旅行会社も多くの3つ星ホテルがリストに載っているのだろうが、事前にチェックをしてから決めた方がいいと思う。
安かろう、悪かろうに当たらないように。。。。。。

グループで海外旅行をするとき同じ海外旅行保険に入っていた方がいい理由

2016-03-19 16:36:59 | もろもろ、つれづれ
グループで海外旅行をするとき同じ海外旅行保険に入っていた方がいい理由

医療通訳をよくやる。
たまたま、嘔吐があるという方の通訳に出向いた。
それほどひどい症状ではない。

ところが、グループ6人で旅行していて、他二人に鼻水がかなり出、うち一人に発熱の症状が出てきた。
嘔吐の人より少し遅れての発熱。
そして、嘔吐の患者さんを見ているまさにその時に寒気がして、ぐったりしてきた。(といっても緊急事態ではない)

ちょうどここにドクターもいて通訳もいる。
しかし、多少の手伝いはできても、診察はできない。
(緊急時ならともかく)依頼された仕事以外の仕事はドクターも一応できないことになっている。

そこでいろいろ手伝うのだが、なにせ他社の仕事。限界はある。
一般観光客は、ここにかけてください、とパンフレットにある場所に電話をかけるだけでも慣れなくて一苦労。
それを手伝うのだが、まず日本に連絡して、そこからヨーロッパの委託先に連絡が入り、そこからまたイタリアの委託先に連絡、そしてドクターの手配、通訳の手配となる。
ここにドクターがいるのに。
通訳も他社となれば他の人が来るが、すぐに来れる訳ではない。
ここに通訳がいるのに。

これが同じ会社だと、直接ヨーロッパの委託先にこちらから連絡を取り、保険内容を確認、すぐ診察、となるのだが。
特に翌日日本へ出発のようなケースは、診察が早く、適切な薬の服用が早いに越したことはない。

ドクターに言わせると、同じ列車やバスに乗り合わせていただけでインフルエンザは移る、と。
同じ部屋に泊まっているならなおさら。
カード付帯の保険がそれぞれ違って、考えずにみんなバラバラに海外旅行保険に加入した、とのことだが、できるなら同じ保険会社の方が絶対に便利。

Marchesi di Villamaria 1992 Sella e Mosca マルケージ・ディ・ヴィッラマリーア 1992 セッラ・エ・モスカ

2016-03-19 00:05:06 | Sardegna サルデニア
Marchesi di Villamarina 1992 Sella e Mosca
マルケージ・ディ・ヴィッラマリーア 1992 セッラ・エ・モスカ



ある試飲会に行こうと思ったのだが仕事が入った。
それほど時間がかからないと思ったのだがいろいろあり、思いの外時間がかかり、試飲会に行くのは諦めた。
家に帰って、なんとなく試飲会に行けなかったのが残念。
そこでワインクーラーを見回す。
だいぶ減ってきたんので買い足さなきゃと思ったり。

もう完全にダメになっていると思ったワインが目に付いた。
1990年代のワインはまだ結構ある。
ところが。。。思いの外、良かったのである。

例えば、先日、まだ2007年という某ワインを飲んだ時、かなり持つと思ったのにだいぶ行っていた。
これは1992年だし、セッラ・エ・モスカだから(ごめんなさい)完全にダメになっているかも。。。。。。
ところが、素晴らしかったのである。

とても綺麗に熟成香が出ている。
落ち着いたスパイスの香り、和ミント風の香りがアクセントを与え、そして腐葉土。
アニマル系の臭みはない。
酸味が綺麗で、タンニンは当然のごとくかなりまろやか。
持続性も悪くなく、余韻が綺麗。

ダメになっていると思って開けたのにかなり満足。
金曜日の一人おうちワイン。

7 rossi; Pepe, Marchesi di Grey, Conterno ecc. 赤ワイン7種、エミディオ・ペペ、グレジ、コンテルノ他

2016-03-18 09:35:39 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
Montepulciano d’Abruzzo 2012 Emidio Pepe
Le Serre Nuove dell’Ornallaia 2013 Ornellaia
Taurasi Radici 2010 Mastroberardino
Barbaresco Martinenga 2009 Marchese di Gresy
Rosso del Conte 2007 Tasca d’Almerita
Aglianico del Vulture Serra del Prete 2012 Musto Carmelitano
Barbera d’Alba Francia 2012 Conterno



友人ルカの主宰する試飲会。
ブラインドではない場合とブラインドの場合があるが、今回のは完全なブラインドだった。
わかっているのは赤ワインであること、イタリアワイン、そして金額が24-32ユーロということだけだった。

ルカの試飲会は、彼がポケットマネーで買うワインというのがコンセプトなので、例外を除いて、ワイナリーから提供を受けたワインではない。
利益のためにやっているわけではないので、参加費も安いし、ワインも比較的エコノミカル、高級なワインは少なく、たまにブラインドですごく安いワインを混ぜたりして面白い。
つまり、10から15ユーロ程度のワインをベースに、少し高いワインと安いワインを混ぜるということが多いのだが、今回は、全てが24から32ユーロというかなりバジェットの高いものだった。

まず、基本となるワイン、つまり通常の値段のワイン(10ユーロ程度)を1本。
ルカが自家消費用に買っているドルチェット。(別ページ参照)
そして、7本の順番はくじ引きで決めるというこりよう。
ただし、ボトルには「印」が付けてあるので、ルカだけは順番がどうなってもワインが何かわかっている。



Montepulciano d’Abruzzo 2012 Emidio Pepe
最初、素晴らしく素敵だった。すぐにビオとわかる香り、しかし、臭みが強いわけではなく、エレガントで、デリテートで余韻が長く続き、タンニンも繊細。しかし、最初のワインだったこともあり、1時間後には残念ながら臭みだけが出てきて、良さがほとんど消えていた。最初++++(+)最後+++

Le Serre Nuove dell’Ornallaia 2013 Ornellaia
すぐにカベルネが入っているとわかる。偶然だがガラッと変わって、太さ、強さがあり、作られたワインだとわかる。タンニンはまろやか、持続性もよく、フィニッシュにも存在感が残る。30分後にはチョコ、カラメル、カカオなどで出てきていた。良いワインだとわかるが、個人的にはちょっと作られた感が強すぎ、が印象。+++(+)
ラベルをオープンにすると、なるほど。なお、これだけバジェット以上のワイン。


Taurasi Radici 2010 Mastroberardino
灰の香り、私はキノコ系、そして、しばらくしてクミンなど、意外な香りが続出。アニマル系、ビオ系の臭みとは違う。酸があり、持続性はまずまず。塩味がかなり印象に残る。+++(+)

Barbaresco Martinenga 2009 Marchese di Gresy
色がかなり薄く、外観ではピノ・ネーロかと思ったが、香りは違う。ネッビオーロ。花の香り、野いちごなどとてもきれいで、エレガント。タンニンが繊細で持続性も申し分ない。+++++

Rosso del Conte 2007 Tasca d’Almerita
これはアニマルの臭みがある。ふくよかさがあり、その中にミント風の香りも混じり、アルコールがやや上がってくる。味は野菜のブロード、ゆで卵の香り。。。(ごめんなさい)持続性は悪くないし、ふくよかさと、太さ、存在感はある。++++


Aglianico del Vulture Serra del Prete 2012 Musto Carmelitano
鉄、ミネラル、バルサミコ、革、オレンジ、酸もあるのだが、その直後まろやかさも出ていて、しかしタンニンもしっかりある。持続性も悪くなく、余韻に小豆を感じたり。複雑というわけではないのに、悪くない印象。++++
これは実はバジェット以下のワイン。

Barbera d’Alba Francia 2012 Conterno
花、フルーツ、ミネラル、血の香り、複雑でとても良い。酸がきれい、しかし強くはなく、タンニンが繊細、持続性がよく、かなり好み。+++++
と思ったらバルベーラだった。それもコンテルノ。好きなわけだ。

完全なブラインドで、全く何かわからない状態でワインを飲むと、いろいろな香りが出てくる。
つまり、わかっていると、この香りがあるはずという先入観が働くので、それをヒントに頭が動くが、「無」からは面白いものがたくさん出てくる。