在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

サンジョヴェーゼ、ヴィットリオ・フィオレによると 2 Il Carbonaione ed altri

2018-01-27 10:44:56 | Toscana トスカーナ
Il Sangiovese secondo Vittorio Fiore 2
イル・カルボナイオーネ 2014 2009 2005 他

Triacca-Fattoria Madonnina (Greve in Chianti)
Vino Nobile di Montepulciano Poderuccio 2014
Chianti Classico Riserva 2013

Podere Poggio Scalette (Greve in Chianti)
Il Carbonaione 2014
Il Carbonaione 2009
Il Carbonaione 2005

La Gerla (Montepulciano)
Birba 2012
Brunello di Montalcino 2012
Brunello di Montalcino Riserva gli Angeli 2010




先日出席した、醸造家兼ポッジョ・スカレッテのオーナーのヴィットリオ・フィオレ氏出席の試飲会。
イル・カルボナイオーネのミニ縦のみがあったので行った、というもの。


以下、試飲順。

Triacca-Fattoria Madonnina (Greve in Chianti) が2種

Vino Nobile di Montepulciano Poderuccio 2014
同じワイナリーのものなのに、キャンティとヴィーノ・ノービレの試飲の順番が違うのではないか、と一瞬思う人もいるだろうが、キャンティがかなり強いタイプなので、これで正解。

品種はサンジョヴェーゼ100%だそう。
ノービレで、細い、エレガントなタイプ。
色薄め、フルーツ、チェリー(マラスカ)、花の香り、線香風の香り、わずかカフェが、全体に細くでている。
香りと味わいが全然違うワインが意外と多いのだが、これは同じ。
アタックが綺麗に入り、ボディはほどほど、酸が綺麗に出て、タンニンは細く、比較的長く続く。余韻にフルーツが残り、重すぎず、悪くない。
かしこまらず、ふらっと飲めるノービレ。個人的には好き。+++(+)

Chianti Classico Riserva 2013
がらっと変わって、こちらは甘い。もちろん香りの甘さである。
コンフィなど、ひたすら甘い感じに、甘いスパイス、カカオがややほろ苦くバランスをとっている。
アタックはややきつく重たい感じ。すぐに樽香が出てきて、酸がややそれを覆う。
持続性は悪くないが、余韻にフルーツ、全体に単純。
サラッソ(血抜き)をしているということだが、色も濃く、個人的に好きなキャンティのタイプではない。もちろん、こういうタイプが好きなら問題ない。+++

Podere Poggio Scalette (Greve in Chianti) が縦のみで3ヴィンテージ。

Il Carbonaione 2014
品種はサンジョヴェーゼ100%。当然のごとく。
というのも、白ぶどうを混ぜたくなくて、サンジョヴェーゼで良いワインを造りたかった、というのが趣旨なので当然。

2014年とはいえ、さすが、香りが強く、複雑。
ただし、樽香が強い。そこで、今ではこういうタイプは好きではない、という人もいると思う。
しかし、これだけの広がりが綺麗に出ているのは、やはりさすが。
色は濃く、甘さが心地よく、奥行きがあり、しかし、強さだけでなく、繊細な面も見せる。
アタックが素晴らしく、すぐに広がるが、エレガントな広がり。酸がバランス良く、タンニンはビロードのよう、余韻が長く、とても心地よい。+++++

Il Carbonaione 2009
素晴らしくバランスが良い。若干の熟成香、樽香、チョコ、カカオなどが混じり、それらが、ゆっくりと、また堂々と出てきて、風格を感じる。
アタックはこれまた素晴らしく、全体のバランスが見事。
まだまだもっと持つとはいえ、今の状態ですでにパーフェクト。++++++

Il Carbonaione 2005
これは、残念ながらあまりコンディションの良くないボトルだった。
リコリース、カラメルなどが、しばらくしてやっと出てくる感じ。
微妙にコルクがあるか、ないか。。。。。という感じもした。

La Gerla (Montepulciano) が3種。
なお、La Gerla からは生産者が出席。

Birba 2012
ロッソ・ディ・モンタルチーノではなく、また、格下げということではなく造ったワインだそう。
香りにも酸味が出ている、モンタルチーノのワインにしては軽やかなタイプ。
モンテルチーノの地域で、ロッソとは違う、酸味のある、軽やかで飲みやすいタイプを造りたかったそうで、味わいにも酸味が強調され、やや全体のバランスが悪いような気もする。+++

Brunello di Montalcino 2012
フルーツ、スパイス、革など、クラシックなブルネッロの香りが広がる。深さがあり、香りのバランスがとても良く、全体に綺麗。
ボディは申し分なく、タンニンは繊細、酸が全体を支え、バランスをとり、余韻は長く、フルーツがフィニッシュに綺麗に残る。+++++

Brunello di Montalcino Riserva gli Angeli 2010
一瞬、ソーヴィニオンを思わせる、米ぬか風の香りを感じる。もちろん赤なので不自然ではあるが、ユーカリのようなすっとする香りをふっと感じるところあたりからきていると思う。鉄分の香りもある。
タンニンが程よくまろやかで、太さがあり、堂々としたブルネッロ。++++(+)


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