在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Lancillotto 2015? Barbolini

2017-01-03 17:14:50 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
Lancillotto 2015? Barbolini

ランブルスコ




ずっと昔、まだワインを勉強していないころは、それなりにランブルスコを飲んでいた。
当時は、バローロを知らなくても、ブルネッロを知らなくても、それなりにランブルスコの名は知られていた時代であった。

日本人だけではなくアメリカ人も好きで飲んでいた時代で、某有名レストランのオーナーが、「ランブルスコ、あれはイタリアのコカコーラ」と豪語していたように、レストランでも結構頼む人がいた。

今とは違って、少なくともローマで出会えるランブルスコはホロ甘いタイプだったので、当時、ローマで超有名レストランだったオーナーとしては、自慢のボンゴレのスパゲティを甘いランブルスコと一緒には食べて欲しくなかったよね。。。と今では思う。

その後、ランブルスコは全く飲まなくなった。
一時期、これがランブルスコ??という評判の某ランブルスコが出た時代は、再び少しは飲んだが、それ以外はバッタリ。

それが、友人、パオロの勧めで飲み始めたラディーチェRadice以来、興味を持つようになってきた。

ラディーチェは、このワインを開けた後、改めて飲んだのだが、かなりの名品だと思う。

さて、どうしても劣ってしまうのが残念だが、こちらは、よく行くエノテカのオーナー、マルコの推薦。
どこかの試飲会で気に入ったかた仕入れた、とのことで、購入し、年末に飲んでみた。

ラベルには「辛口」と表示がある。

注ぐと、ちょっと濃いめ、いかにもランブルスコらしい明るいルビー色。
ラディーチェと比べてはいけないが、色がかなり薄いラディーチェに比べると、ちょっと普通すぎ。
香りはまずまずの強さ。ランブルスコらしい明るい色のフルーツ、森の木の実などのフレッシュ感を帯びた甘さがふわっと出る以外、割とニュートラル。
シュワっとフレッシュ感、程よい酸味、わずか感じる甘さ(糖分ではない)というか柔らかさ、そして、優しいタンニンのバランスが良く取れている。

アルコール度11%。
ヴィンテージ表示はないが、2015年のはず。

ラディーチェのようなちょっと変わった、ランブルスコらしくないランブルスコを求めると、ちょっと違う、となるが、ランブルスコらしいものを求めた場合には、悪くない。++(+)