ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

簡単明朗な新フォーメーションを紹介(アタッカーが1人しかいないチームの戦術)

2012年02月08日 07時48分50秒 | 戦術

はじめに
九州大会で両サイドオープンを打っていたバスケットボール選手のが全国大会に出場できなくなりました。
そこで、やり投げ選手のをライトオープンにもって行くこととしたのですが、このスパイクがまだ安定しません。
無理もない話です。バレーボールを始めて2か月の選手です。レフトからの速いクイックを打っていた素人がライト側のオープントスを打つというのは、難しいことに違いありません。


しかし、そのF君ができ上がる前に新たな問題が生じました。レフトオープンのが右肩負傷で戦列を離れることとなったのです。

事実上、アタッカーはが一人だけという話になってしまいました。
足首捻挫のもまだ十分に動けません。

全国大会を前に選手がレシーブや攻撃について不安を訴え始めました。

簡単明朗、究極のフォーメーションを提示した
アタッカーが自分ひとりになってしまうと言って不安を訴えるM君に全国大会でのフォーメーションと戦い方を示しました。
そのフォーメーションは下図のとおりです。



「エ~~ッ?F先輩がセッターですか。で、自分がオープン・・・・S先輩はクイックですか・・・」
M君が絶句しました。

Fは例のやり投げ選手。サーブレシーブは無理なので、セッターのポジションに置きます。
Sというのは、今度ブロック要員としてレギュラーに加えた柔道の選手です。

パスとブロックとフェイントができます。バレーボールをするのは初めてですが、子供さんがバレーボールをしていて試合は見に行っていたということで、バレーボールのゲームについてはある程度理解している選手でした。
「クイックなんか使わんよ。レフトオープン1本で勝負する。Fはクイックのトスまで上げられない。オープントスも正確ではないはず。そこはMが追いかけてなんとかスパイクするのだよ。Sも、サーブカットされたボールがネット際に来た時、そのボールをFと分担してトスアップできるように配置しているだけだ。スパイクは打たせない。セッターより左に上がったトスは、全てMが追いかけて打つのだ。どうだ、分かりやすいだろ。」


M君がうなりました・・・。
「う~ん・・・オープンからだと、ますますブロックは厳しくなりますね。自分にできますかね。」
「できる、できる。チームで一番打点が高く、スパイク力もあるのはMだからな。」
このフォーメーションは、次のようなことを考えてのものでした。

何よりサーブレシーブからの攻撃というより、サーブを落とさないことを優先する
サーブレシーブを上げないと何も始まらないのです。だから、サーブをまず落とさないということを最優先してフォーメーションを組みました。
その観点から、私とKがコート中央でサーブレシーブします。
サーブレシーブは、セッターに返さなくても良しとします。
コートの中に上げ、そこから私(磯)かKが二段トスをレフトオープンに持っていくというものです。
Fには、これからオープントスの練習だけさせますし、ネットを超えそうなサーブレシーブのボールに対しても身長を生かしてなんとかこれに触ってコースを変えさせる練習をさせたいと考えています。

スパイクの意識は大幅に変える
Mは元々センタープレーヤーで、ネット際のプレーはなかなか勝負強い一面を持っています。
そこで、Mに対して、スパイクに対する考え方を完全に変えるように指導したのです。それは次のようなものです。

一人で打つのは不利だという考えを改めさせる
M君が言うには、一人でスパイクするのはどうしても無理がありつかまってしまう恐れが大きいということです。
しかし、これも物は考えようなのです。
こちらのアタッカーは一人だが、相手のブロッカーだって特定のブロッカーがずっとジャンプすることになる。また、こういう場合主導権を握って攻める側のほうが有利であること。また、M君のスパイクを完全にブロックするということになると、相手チームのブロッカーもかなりの高さやテクニックを必要とするはず、っとなれば、3人のブロックが来たとしても、その中に一人くらいは勝負しても負けないブロッカーがいるはずだと思うのです。そこは、所詮職場対抗の試合であり、実業団やクラブのトップチームとは違うわけですから、必ずそういう選手がいます。そのブロッカーと勝負して行けばよいのです。
あるいは、当方のアタッカーは1名しかいないわけですし、元々がセンタープレーヤーでトリッキーな動きを入れてのスパイクは得意とするわけですから、そこは他のアタッカーに気を使わず、自由にポジションを移動しながら弱いブロックのところから攻撃を仕掛けることも可能となります。
こっちもアタッカーは一人だけど、相手ブロッカーも一人とだけ勝負して行こうという魂胆なのです。

コートに突き刺さるようなスパイクを止める
これは、ブロックを交わしてコースを狙い角度のあるスパイクを打つのが得意で、また、これに楽しみを抱いているM君にちょっと辛い話かもしれないのですが、コートに打つのではなく、ブロックに当てて外に出すスパイクを打つというものです。

また、高さで勝負するのであれば、打点を高いままにしてスパイクボールはブロックの上を越し、レシーブのまずい選手のところに行くように打つことを心がけるというものです。

さらに、ブロックの付き具合を見ながらトスをアンテナ近くにしたり、短めに上げてインナーを抜けるようにするので、M君には、ボールを追いかけ、コースだけ考えて思い切りスパイクするというスパイクを心がけてもらうことにしました。

本日ここまでです。明日は、この意識を持ってM君が新たな練習に取り組んでくれたので、その動画をアップします。

 

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2 コメント

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色々勉強になります。 (しんひろ)
2012-02-08 22:44:47
なるほど。
うちは控えの選手が入ったりしたイレギュラーな時にも、いつも通りのポジショニングで、ただそこの人が変わっただけとういう意識でやってるので、フォーメーションが変わると頭の上に???が出ちゃうんですよね。

ちなみに今日練習だったんですが、試合まであと1か月であることと、監督が今週と来週来られないということで、とりあえず来月の試合は前のままでいくことになりました。

ただ試合が終わったら、また新しいので練習し始めるということなので、やはりお助けいただきたいです。

この間から毎日こちらで勉強させていただいてまして、私自身も今日の練習で改めてブロックの振り方となどを実戦でやってみて、かなり収穫がありました。

これからも色々裏ワザ等、身に付けていきたいと思います。
しんひろさんへ (磯野)
2012-02-09 00:27:59
コメントありがとうございます。
今日は私のところも練習でした。
寒かったですね・・・。練習前に2kmのランニングをしたのですが、全然温まらず、ボールも手に馴染まず、なんか、変な感じの練習でした。

サーブレシーブに関する記事は11日からアップします。
問題点を整理して、解決策は13日くらいからのアップになります。
明日から出張で留守いたしますが、予約投稿で記事はアップしていきますので、どうぞよろしくお願いします。

是非頑張られて、問題を克服してください。
それではよろしくお願いします。

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