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保守記事.169-44 世界は広い。

2017-01-11 10:02:30 | 記事保守

世界のアダルトサイト業者が殺到 小国ニウエの失敗

アロフィ=郷富佐子

2017年1月6日22時49分

 日付変更線のすぐ東。南太平洋に、日本が2015年5月、「国」として承認した小さな島がある。

 ニウエ。人口わずか約1600で、面積は鹿児島県の徳之島くらい。「世界最大のサンゴ礁の島」とも言われ、岸壁沿いを野生化したニワトリや、巨大なはさみのヤシガニが歩いている。

 実はこの小国、20年近くにわたって「インターネット」という世界の巨大市場に翻弄(ほんろう)されてきた。

 原因は、ネット上の住所に当たる国別のトップレベルドメイン(TLD)「.nu(ドットエヌユー)」。日本なら「.jp」の部分だ。「nu」はフランス語でヌードを意味することなどから、世界中のアダルトサイトの運営者からドメイン登録の注文が殺到したのだ。

 首都アロフィ郊外で宿泊施設やバーを営むスタフォード・ゲストさん(71)は、当時を振り返る。ゲストさんは資金を出した米国人技術者らと1997年、「.nu」を管理し、登録料を得る財団を立ち上げた。利益で地元のネット環境を整えようと思ったのだ。本部は米国に置き、運営はニウエで行った。

 「この平べったい島で、小高い場所を必死に探して通信塔を建てた。猫のえさの空き缶を使って衛星受信用の皿を作ったこともあった。楽しかったよ」

 ニウエ政府は99年ごろ、「.nu」の管理を財団に委任した。数年後、米コンサルタント会社の報告書で、世界で300万近いアダルトサイトが「.nu」を使っていることが発覚した。

 ニウエには敬虔(けいけん)なキリスト教徒が多く、抗議の声が高まった。政府は「ドメインの知的所有権は政府にある」として管理権の引き渡しなどを要求。ところが、財団の米本部は拒否した。インターネットは大学など研究機関が育てた経緯から、基本的にドメイン管理に国家は介入できない。

 ゲストさんはいう。「道徳的ではなかったが、ポルノサイトへアクセスする人々を止めることなど、だれにもできないよ」。専門家によると、財団側に法的な問題はなく、「小国の政府を大国の企業がいじめた」という構図は当てはまらないという。

 澄み切った海に浮かぶ小国は、気づかないうちに、アダルトサイトの世界で有名な存在になった。

 一方、財団側には利益を島民に還元した、との思いもあるようだ。ドメイン登録料で得た収益の一部を、公衆無線LAN「WiFi(ワイファイ)」を島民に無料提供する資金にあてた。

 島国なのでネット接続には衛星回線が必要で、使用料は財団が全額負担。日本でも公共WiFiがほとんど普及していなかった03年、ニウエは世界で初めて「無料でネット接続し放題の国」になった。月約100万円かかったという費用を捻出できたのは、世界中のアダルトサイト運営者から「.nu」の登録料が支払われたからだ。

 財団側は、島に14ある地区の集会所に、無料WiFiにつながるホットスポットを次々と設置。30人程度だったユーザーも増え、集会所から無線を飛ばして自宅で無料接続を楽しむ住民もいたという。

 近年はTLDの種類が増えたことなどから「.nu」の価値が下がり、ドメイン登録数は約26万件に激減した。収益が減り、財団は管理を米国から、「nu」に「今」の意味があり顧客が多いスウェーデンへ移して昨年4月に無料サービスを終了。月約4千円の課金制に変えた。一方で、国営の通信会社テレコムニウエがデータ通信市場に参入し、財団によるネット産業の独占状態は終わった。

 首相以下4人の内閣で通信を担当するダルトン・タンゲランギ大臣は「ここで何百万ドルも稼げる商売はない。失敗から、我々はシンプルが一番と学んだ。昔は振り返らず、注意深く前へ進みたい」と話す。

 財務省のフランク・シオネホロ経済開発部長は言う。「苦い経験だったが、国民が無料でネットに接続できた恩恵は大きい」。ネット世代がニュージーランド(NZ)の職業学校との遠隔授業で技術を学べれば、人口の流出に歯止めがかかるとの期待もある。

 人口減は、ニウエの存続にかかわる問題だ。ニウエ商工会議所のアイーダ・タランギヘケシ副会長によると、約5千人いた住民は70年代、NZとの直行便が就航して急速に移住が進んだという。現在、NZには約2万4千人ものニウエ人が住む。「外界と結ばれて、島は衰退した。世界市場とどうつながるべきなのか、実に悩ましい」

 島には相互扶助と自給自足の伝統が強く残り、主食のタロイモと野菜などを物々交換する人々の姿が目立つ。世界の市場に輸出しようと、政府は甘い香りのバニラや、熱帯植物ノニの栽培促進に力を入れている。

 特にノニは、果実をしぼったジュースが健康飲料として日本や韓国、中東地域などで人気だ。ウェイン・ハリスさん(62)は、政府主導で整地したノニ農園で約2万5千本を有機栽培し、月1万8千リットルのノニジュースを作っている。「ここは楽園。汚れのない自然で育ったノニは、自立経済の突破口になり得る。死ぬほどまずいが、健康に良いのは間違いないよ」と太鼓判を押した。(アロフィ=郷富佐子)

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