藤井もの ▼ 旧Twitter & Instagram

  ウクライナ,中東に平和を
  市民への攻撃を止めよ
  軍事力に頼らない平和を

フィクション:マー長官評伝(5)

2009-09-30 | フィクション:大物の交渉人
 すでに午後の授業が始まっていた。小平は、セイに授業に行くように言った。セイはお辞儀をして老人の前から去っていた。セイがいなくなると、老人は支配人を呼んだ。支配人にセイとマーのことを頼むためだった。  小平の話を一通り聞いた支配人は呆れ顔でぼやいた。「老翁、物好きにもほどがありますよ、こんなやつら。…それに、私にまで、面倒を見ろだなんて」  「面倒をみろとまで言ってないだろう。気に . . . 本文を読む
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映画「火天の城」の感想

2009-09-23 | 映画の感想
◆№55 09月22日 「火天の城」(★★★☆☆) (感想) 費用やキャストは揃っていたのに、調理法を誤った感じ。傑作になるはずが普通の出来栄えになってしまった。▼その原因はいくつかあるが、監督はどこを一番描きたかったのか?夫婦の絆、家の絆、番匠の絆、信長と又右衛門のやり取り、安土城の建築そのもの、どれをとっても中途半端。▼演技も大竹しのぶは見事、安定感、存在感ともに十分。そのせいか西田敏行が . . . 本文を読む
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フィクション:マー長官評伝(4)

2009-09-23 | フィクション:大物の交渉人
 小平は「最近の学生は代筆をなんとも思わないのか」と独り言を言った、老人の抱いている若者への期待が一部はげ落ちた。代筆やカンニングは科挙の時代からあったことで、人間の歴史と共にある脇道であることを知っていても、老人は潔く思わなかった。  小平は目の前で小さな体をさらに小さくしているセイに当たった。「マーは君のおかげで食事ができているかもしれなが、君はマーを利用しているだけだよ」。とは言 . . . 本文を読む
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同じように、ヒョウ柄ですが

2009-09-23 | ベストショット(写真)
翅の色が黄色と黒の文様で、同じヒョウ柄ですが、 写真の左がヒョウモンチョウ(ミドリヒョウモン?)、右はキタテハチョウ(L型かC型) 一目で、翅の形が違います photo by 杜人 . . . 本文を読む
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秋のキタテハチョウ

2009-09-22 | ベストショット(写真)
秋になるとLタテハやCタテハなどが見られます この写真のキタテハチョウがどちらなのかは、これから確認します このチョウをみると、初秋から本格的な秋の到来です 伊豆沼にも雁がもう来たようです 私は、21日に空を舞う群れを見ました photo by 杜人 . . . 本文を読む
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フィクション:マー長官評伝(3)

2009-09-19 | フィクション:大物の交渉人
 小平はセイを待った。若者たちを眺めているのが好きな老人にとって、にぎやかな食堂で待つことは苦ではなかった。元気に食事をする若者たちは清々しく希望があふれている。いくら見ていても見あきることはなかった。この躍動感と活気の向こうに新たな中国が見えた。若者たちの足元には自分が築いてきた中国があり、その上に新たな中国が築かれていく。老人には過去と未来が一つに融合し見えていた。  青年と老人が . . . 本文を読む
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フィクション:マー長官評伝(2)

2009-09-19 | フィクション:大物の交渉人
 小平は食堂の支配人に話を聞くと、マーの向かいに自分の食事を支度するように頼むと窓際に向かった。椅子に腰を下ろすと、マーの観察を始めた。マーは相変わらず本を読み続けていた。やはり向かいに座る老人には気づいていなかった。小平は冷静だった。支配人の話からマーが私を無視しているのではないことが分かっていた。私はまだ彼の世界に入っていない。どうすれば彼の世界に入れるのか老人は探し続けた。   . . . 本文を読む
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フィクション:マー長官評伝(1)

2009-09-16 | フィクション:大物の交渉人
 経済局の二人が帰った後,マー長官は何かに憑かれたかのように机に向かっている。これは彼のスタイルというより、生き方そのものだった。マーは一度思案や調べものを始めると,辺りから隔絶された時間と空間を生きていた。電話も出ないし,来客に会うこともない。掃除や伝言や飲み物など運んで世話をするために部屋に来る者に話しかけることもない。要するにマーは変人である。この変人まーを見出してつれてきたのは小平 . . . 本文を読む
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映画「チョコレート・ファイター」の感想

2009-09-13 | 映画の感想
◆№52 09月12日 「チョコレート・ファイター」(★★★★★) (感想)これぞアクション映画。ストーリ、あればいい。前後の設定や理屈なんて、細かいこと言わない。アクションがあればいいんです。みごとな演技とスタント。出演者全員が真剣にアクションに取り組んでいるのが伝わってくる。だから、どのシーンにも切れがあり迫力がある。「グッド・バッド・ウィアード」のアクションも凄いと思ったけど、さらに凄 . . . 本文を読む
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映画「キャデラック・レコード ~音楽でアメリカを変えた人々の物語~」の感想

2009-09-13 | 映画の感想
◆№53 09月12日 「キャデラック・レコード ~音楽でアメリカを変えた人々の物語~」(★★★★★) (感想) 言わずと知れた、チェス・レコード物語。と言いたいところですが、私も、ピーターバラカンさんのNHK-FMウイークエンド・サンシャインを聞いていて、レコード・レーベルとかプロデューサー、アレンジャーのことを知っての耳学問です。▼ロックンロール前夜であり、人種差別の真っただ中。音楽で世に . . . 本文を読む
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