野草研究室の日々

天然野草エキスのお店 “つみな” スタッフによる摘み草づくしの日常・・・。

ハコベの花

2013-04-05 14:25:01 | お散歩
ご近所をお散歩中、ハコベの花を見つけました。
気を付けて足元を見ていると、冬からずっと生えていて、この時期にかわいい花を咲かせます。小指の先ほどの本当に小さな花です。ハコベにはいろいろな種類があるので、時期をずらしてほぼ一年中見ることができます。






良く見ると何かに似ています・・・。 桜?
本当は10枚の花びらなのですが、ちょうど2枚ずつくっついて桜のように見えています。


★玄関に飾ってみました。

ところで、ハコベは食べられます。普通、野草はアクが強いので生食には適していませんが、ハコベは生で食べられる数少ない野草のひとつです(ユキノシタも生で食べられます。) また胃腸が弱っている時にはハコベの青汁が良いそうです。さらにこの青汁は盲腸にも効くそうです。昭和初期、時の総理大臣、若槻礼次郎が海外での重要な会議の出席直前に盲腸になり、手術をする時間がなかったため、ハコベの青汁を茶碗一杯絞らせて飲み、出発に間に合わせた、という有名な話があります。

ハコベは食べられると初めて聞いた時に、では試しにと、家の近所に生えていたハコベを持ち帰ってよく洗って恐る恐る口にしてみたのですが、これはなんとも青臭くてエグみもあり食べられませんでした。やはり所詮は雑草かと・・・。ところがその後、里山で摘んだものはまったくクセがなくて歯触りも良く、とてもさわやかな味。これなら全然イケると、サラダにしたり、さっと湯がいて付け合せにしたりして美味しくいただきました。やはり都会のものは土も汚染されているでしょうし、おすすめはできません。と、いうまでもなく都会のハコベを食べる人はいませんね。

ハコベの民間薬的な利用法としては「ハコベ塩」が有名です。歯茎の腫れや歯周病に効果絶大。作り方はいろいろありますが、最も簡単なのは、葉を乾燥させてミルで粉末にしたものを塩と混ぜれば出来上がり。前にこれを作った時に、ちょうど友人が歯茎が腫れて困っていると言うので少しわけてあげたら、翌日になって「なにあれ?一発で効いたよ」と。少し大げさに報告してくれたのかもしれませんが、血が出て困ると悩んでいた歯茎の悩みは解消されたそうです。


by研究員

最新の画像もっと見る

コメントを投稿