私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

日・米・豪の太平洋戦略

2005年05月04日 | 極東情勢(日本とその周辺)
閣僚のG・Wってこんなに忙しかったっけ?と思う位皆さん精力的に動いてますねぇ。
共同の記事によりますと、訪米中の町村外務大臣がライス国務長官から、突然「日米の戦略対話を外務次官級から外相級に格上げしよう」と持ちかけられ、それに同意したそうです。
中国との「定期高官協議」の実施に伴い、同盟国の日本との戦略対話を格上げしたとのことですが、ライス国務長官は「事例によってはオーストラリアの外相を交えた三者対話も行うことを提案」したようです。
ところが何と、今日シドニーで大野防衛庁長官は豪州のヒル国防省と会談を行っています!豪州のサマワでの自衛隊支援への謝意を述べる形での訪問だったようですが、大野防衛庁長官が、日豪両国が国際的に協力できる分野として「災害救助とシーレーン(海上交通路)の安全確保」を挙げている点は、先の「2+2」をすっぱ抜いた「ワシントンポスト」の内容とモロに合致するだけに要注目です。

太平洋上の安全保障体制を見据えた動きは、共同の記事でも指摘されているように、これまた対中牽制であります。さらにインド、ASEAN諸国と話を詰めれば海洋域における「中国封じ込め」体制の完成です。ASEAN諸国では、蒋経國・リー・クワンユーの頃から中台のバランサー的な存在だったシンガポールが鍵でしょうか。何だか詰め将棋やっているようです。

「2+2」での共同合意文書発表の頃は、「ついに中国を仮想敵国と認定か?」と一瞬思いましたが、戦後のアメリカは、親中と反中がまぁ半々といったような塩梅で、脅威とはみなすものの、旧ソ連みたいな仮想敵認定、とまでは行かない気がします。

日米安保に関しては、今がもっとも蜜月期である、と言えるのではないでしょうか。ただ、前クリントン政権の頃のように反対の局面に触れる可能性も今後ないとは言えないだけに、日本が「普通の国」として動ける体制づくりが必要な気がします。

それにしても、町村外相と大野防衛庁長官の手際のよい動きには感心しました!

※写真・・・・台北松山機場

かつて南京から撤退した蒋介石総統もこの松山に降り立ちました。


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