ゆるゆる馬主日記

Record of my favorite horses

レッドバリオス 募集時情報

2006年01月04日 | レッドバリオス

○母&母系解説(Family Story)

名種牡馬アジュディケーティングも出た米の強力母系

 母アドヴァーシティは米で競走馬デビュー。ダート6F戦を3走しましたが、2、2、3着と惜しくも勝ち鞍をあげることはできませんでした。
 現役引退後米で繁殖牝馬となり、2005年に初仔ベータトロン(米で勝ち上がりを記録)を産んでいます。その後、米の名種牡馬ダイナフォーマーの種を宿して出展された、2006年キーランドノーヴェンバーセールで購買され、日本で産んだ牡駒が、このアドヴァーシティ07ということになります。
 アドヴァーシティ07のセールスポイントとなるのが、曾祖母リゾルヴァーから連なる素晴らしい母系。
 祖母ディスピュートは、ケンタッキーオークス、スピンスターS、ベルデイムSなど米G1戦を4勝した名牝中の名牝で、その兄弟であるアジュディケーティング(カウディンS、シャンペンS)、タイムフォーアチェインジ(フラミンゴS)も米G1を勝利、アジュディケーティングは日本で、タイムフォーアチェインジは米で、種牡馬として大成功を収めたのです。
 このほかにも、豪G1馬シークレットセイヴィングス、公営南関東の活躍馬アレアズマなどが出ているアドヴァーシティ07の母系は、パワフルなスピードと距離適性の幅広さが武器となっています。

○吉沢譲治の配合診断(Analyze)

父は熟年期に爆発するロベルト系種牡馬。パワーを秘めた大物誕生を予感

 海外で成功しているロベルトの後継種牡馬には、シルヴァーホーク、クリスエス、レッドランサム、ダイナフォーマーの4頭がいる。これらはみな競走成績が中下級であった点で共通し、種牡馬入り当初はさほど注目されず、産駒がデビューして予想外の走りを見せたことで、初めて質のいい配合牝馬が集まるようになった。このため尻上がりに種牡馬成績を上げているのが特徴で、中期から晩年にかなりの数の大物が出ている。それを可能にしている秘密は、ロベルト系の種牡馬寿命の長さにあるだろう。
 シルヴァーホークは23歳時の種付けでナショバズスキー(米G1・3勝)、ジェルマンス(仏G1)を出し、クリスエスも21歳時の種付けでシンボリクリスエス(年度代表馬)、22歳時の種付けでクリスキン(英ダービー)、23歳時の種付けでアクションディスデイ(BCジュヴナイル)を出している。ロベルトの晩年の仔ダイナフォーマーも同じ道を歩んでおり、17歳時の種付けで出したバーバロが2006年のケンタッキーダービーを、18歳時の種付けで出したルカーノが2007年の英セントレジャーを勝っている。
 本馬はダイナフォーマーが21歳時の種付けで出した産駒。並の種牡馬ならピークを過ぎた年齢だが、ロベルト系はこの年齢が熟年期だけにむしろ期待していいだろう。母のアドヴァーシティはダイナフォーマーの年齢を十分補える若さ。高齢の種牡馬には、若くて元気な繁殖牝馬を選ぶのが配合の基本である。母系も素晴らしく、祖母は名牝ディスピュート。しかもベースはアメリカを代表する名牝系で、これがアメリカならケンタッキーダービー、BCクラシック、ドバイワールドCを目指そうかという血統背景の持ち主だ。マイルから中距離向きで、芝もダートもこなすはずだが、パワータイプの配合だけにステイヤーやダートの大物に育つ可能性もある。

○馬体解説(Checkup)

 コンパクトにまとまっており、ダイナフォーマーの産駒にしてはやや小さいという印象です。 ただ、首のラインはいかにもアメリカの種牡馬の産駒らしいしっかりとした作りをしています。やや胴詰まりですが、背中のラインが伸びてくれば、バランスのとれた体付きになることは容易に予想されます。
 現時点で約370キロということですが、これから成長して筋肉がついてくれば、素晴らしい馬体になるんじゃないでしょうか。特に胴が伸びてくればクラシックも意識できると思います。穏やかな顔つきをしていますから、性格的に扱いづらいということもないでしょう。

○角居勝彦調教師のコメント(Trainer's Comment)

クラシックを意識してじっくり行く

―― 馬体を見て、どんな印象を持たれましたか?

角居 とにかくいい馬ですね。
    アメリカの血統の割には、ガチガチの馬体に出ないダイナフォーマーの仔は、
    元々すごく好きなんです。
    その中でもこの仔は、小さい頃から何度も見ていますが、
    ずっと好きな形のまま成長して来てますね。

―― 具体的に、どのあたりが特に好みですか?

角居 まず、全体のバランスがいいところですね。
    前も背中も柔らかそうだし、窮屈なところがまったくない。
    どのパーツを見ても伸びしろが感じられるんです。
    頭も小さくて、鼻も大きく、男前です。
    今からでも、セリに出したらすごい値段が付きそうですよ(笑)。
    それぐらい、見る人が見れば評価される馬です。

―― デビュー時期などは想定できますか?

角居 待てば待つほど成長しそうなタイプでしょう。
    仕上がれば使うこともあるかもしれませんが、
    もとより2000mで下ろすのが好きな角居厩舎ですから(笑)、
    そこまで待つぐらいの感じでじっくり行くことになると思います。
    勝たせるだけなら、デビュー戦はダートという戦略もあるかもしれませんよね、
    血統的にはOKですから。将来の成長を考えて、
    2歳重賞は使わないという選択もあり得ますね。
    とにかく、追い込んで馬を作ることはしない厩舎なので、
    馬の成長に合わせてローテーションを考えていくつもりです。

―― 当然クラシックをに見据えて、ということになると思いますが?

角居 クラシック三冠はどこでも狙えそうですし、
    古馬になっても一線級で走り続けられるんじゃないですかね。
    3歳を過ぎて、4歳になってもまだ成長しているような感じだと思いますよ。
    うちの厩舎で言うとポップロックみたいなタイプです。
    実際、ポップロックと馬の形は良く似ていますしね。
    それぐらいの好素質馬であることは間違いないと思います。

○育成牧場のコメント(Breeder's Comment)

息の長い活躍を期待

―― どのような調整で進められていますか?

長浜 順調に放牧を重ねていますね。

―― 成長度合いはいかがでしょう?

長浜 やや細身の馬体なんですが、放牧時間を長くするに従って、ずいぶん体高が出てきました。

―― 気性はどんな感じでしょうか?

長浜 まだちょっと幼い面が抜け切らないところがありますね。
    でも、人間の指示には、素直に従ってくれますよ。
    ただ、馬に対しては、強気な面があるので、そういう部分は、競走馬向きの気性だと思います。

―― 競馬場に送り出せるのは、いつぐらいになりそうな雰囲気ですか?

長浜 スマートな体形ですし、決して仕上がりに手間取ることはないと思うんですが、
    理想はじっくりいった方がいいタイプだと思いますね。
    2歳の夏というよりは、秋~冬にかけての中距離戦に照準を合わせていくのがベストだと思います。

―― どんな競走馬になりそうですか?

長浜 両親の血統からは、芝ももちろん走れますが、ダートの中距離もいけそうなイメージです。
    でも、この馬の動きを見ていると、すごく軽くてしなやかなんですよね。
    ですから、芝の中距離、それも時計勝負になるような速い競馬にも十分対応できると思うんですよ。

―― クラシックも狙えそうですね?

長浜 クラシックもそうですが、ダイナフォーマーの産駒は、
    高齢になっても一線で活躍する馬も多いですからね。
    本馬も、年を重ねても長く頑張ってくれるんじゃないかと期待しています。




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