http://www.yomiuri.co.jp/zoom/20130530-OYT9I00658.htm
読売新聞の図を見ると、この凍土壁の考え方を推進した場合、コップ型のように「凍土壁」を形成出来るのか?、と言う事が成功か否かの分かれ道になる。
簡単に考えてみましょう。
湯を入れた風呂に「底の無い筒状のモノ」を垂直に半分くらい、入れた場合、筒の中の水面は周りの水面と同じで下がらない。
この状態では原子炉や建屋などからの汚染水が外部に染み出てくる、もしくは氷土壁を設置した後だと,原子炉建屋内に「今まで以上に水が集まってくる可能性」もあり得る。
当たり前な事だが、底のある筒(コップ型)を通常の状態(筒の下に底が付いている状態)で、水面に押し込めば、底があるので筒の中には水が入ってこない。
三次元的に考えた場合、原子炉が設置している地下の部分、その層を「凍った土のシールド」に出来れば、筒の状態からコップの状態に変化させる事が可能だ。
原子炉の位置が、そのような「凍った土のシールド」の上にある状態、更には「原子炉建屋とタービン建屋」を氷でモールド(包む)出来れば、原子炉や建屋内には外部からの水の侵入を無くす事が出来ると言える。
凍土壁で対応する際の重要なポイントは、原子炉建屋とタービン建屋の下に「氷の底」を形成出来るのか?どうか、「原子炉建屋とタービン建屋」を氷土層で包み込めるのか?どうか、更には、これを年間を通して維持出来るのかどうか、可能であるならば、海への汚染水の流出は完全ではないものの、現状よりは遥かに少なくする事が可能と言える。
凍土の遮水壁で汚染水抑制…政府委が設置方針
福島原発
東京電力福島第一原子力発電所で増え続ける汚染水の抜本的な抑制策として、政府の汚染水処理対策委員会(委員長・大西有三京都大名誉教授)は、建屋周辺の土壌を凍らせて地下水の流入を防ぐ「凍土の遮水壁」の設置を打ち出す方針を固めた。
30日の会合で最終判断し、東電に実施を求める。
同原発の建屋には、地下水が1日平均400トンずつ流れ込み、汚染水増加の最大の要因となっている。
凍土の遮水壁は、大手ゼネコンが提案した。
地中に管を並べて打ち込み、管内に氷点下数十度の冷却材を循環させ、周辺の土壌を一定の深さまで凍らせる。
これが、建屋内と外側との水の動きを遮断する壁となる。
地下に構造物があっても大きな障害とならず、1~2年程度で設置できる。
コンクリート製の遮水壁を造るのと違い、凍土法は管をすべて埋設した後、一気に土壌を凍らせ、短期間で壁が完成する。
このため、施工中に壁の内側で地下水が減るなどして、建屋内から放射性物質を含む汚染水が外へ漏れ出る危険は少ない。
(2013年5月30日13時25分 読売新聞)
福島原発 特集
自殺は原発事故が原因、遺族が賠償求め提訴 (5月30日 21:13)
凍土の遮水壁で汚染水抑制…政府委が設置方針 (5月30日 13:25)
時効後も原発賠償の提訴可能に…特例法成立 (5月29日 12:17)
被曝と「無関係」…福島の甲状腺がん患者数 (5月28日 09:26)
いわき市で人口急増・地価上昇…看護師不足も (5月27日 09:28)
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地下貯水槽、近くの井戸水から微量の放射性物質 (5月22日 22:08)
東京電力に原発事故賠償資金1549億円を交付 (5月21日 19:23)
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http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130530-OYT1T00661.htm
ニュース詳細
汚染水対策 地下水流入抑制で遮水壁設置へ
5月30日 19時22分
東京電力福島第一原子力発電所で汚染水増加の原因となっている地下水の流入を減らすため、国の専門家委員会は、建屋周囲の地盤を凍らせて水の流入を遮る壁を設置する新たな対策をまとめました。
ただ、設備の維持コストが高く技術的な課題もあるとして、国に研究開発などでの積極的な関与を求めています。
福島第一原発では1日400トンのペースで地下水が建屋に流れ込み、汚染水増加の原因となっていて、先月、地下の貯水槽から汚染水が漏れたのをきっかけに、国が専門家委員会を設置して抜本的な対策を検討していました。
その結果、30日に開いた3回目の会合で、地下水の流入を減らすため、1号機から4号機の建屋全体を囲むように水の流入を遮る壁を設置する新たな対策をまとめました。
具体的には、複数ある壁を造る工法の中から、遮水効果の高さや工事期間の短さから、地盤を凍らせる方式を採用し、平成27年度前半までの運用を目指すべきだとしています。
そのうえで長期的な対策案も示し、遮水壁に加えて、建屋の山側の井戸から地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」などの方法を組み合わせて、段階的に地下水の流入を減らし、最終的に8年後の平成33年までに地下水の流入を止めるとしています。
東京電力などによりますと、遮水壁は地下水の流入を強制的に遮ることから、最悪の場合、建屋周辺の地下水の水位が下がりすぎて、汚染水が建屋から地下水側に逆流するおそれがあるということです。
このため、遮水壁の設置に当たっては、地下水の水位が下がり過ぎた場合に、井戸に水を入れて水位を回復する対策なども検討すべきだとしています。
ただ、地盤を凍らせるて造る遮水壁は設備の維持にかかるコストが高く、水位の管理という技術的な課題もあり、専門家委員会は、国に研究開発や制度面での支援など積極的な関与を求めるとともに、早急に実現可能性を検討すべきだとしています。
地下水の現状と課題
福島第一原発には、敷地の山側にある高台から海に向かって大量の地下水が流れて汚染水増加の原因となっていて、いかに地下水の建屋への流入を減らすかが課題となっています。
その対策としてこれまでに検討されてきたのが、サブドレンと呼ばれる建屋の周囲にある井戸から地下水をくみ上げて地下水の水位レベルを低く保つことや、地下水の流入経路となっている建屋の隙間などを埋めること、それに、山側に新たに井戸を堀って建屋に流れ込む前にきれいな地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」という方法などです。
しかし、サブドレンは、事故で放出された放射性物質で汚染されて復旧のめどがたっていないほか、建屋の隙間を埋める作業も高い放射線量がネックとなって進んでおらず、900近くあるとされる建屋の隙間のうち、埋めることができたのは3か所にとどまっています。
このため、最も現実的な対策として検討が進んでいたのが「地下水バイパス」でした。
東京電力は、建屋の山側12か所に新たに井戸を掘り、水質検査で放射性物質の濃度が法令の基準以下であることを確認したうえで海に放出する計画でこの対策によって地下水の流入量を最大で1日100トンほど減らせると見込んでいました。
当初はことし4月中にも実施したい考えでしたが、地元の漁業者側から「地下水と汚染水の違いについて区別がついていない」などの反発があり、海への放出に同意が得られず、結論は持ち越されました。
抜本的な解決策が見いだされないなか、汚染水は1日400トンのペースで増え続けています。
これらの汚染水は、一部の放射性物質を取り除く処理を行ったあと、溶け落ちた核燃料の冷却に使われ、現状では、原発の敷地内のタンクで保管するしかありません。
こうしたなかで地下の貯水槽からの汚染水漏れが発生し、政府は、東京電力任せの対策を抜本的に見直そうと急きょ専門家などよる委員会を設置して、検討を進めていました。
凍土式の地下遮水壁とは
福島第一原発の汚染水対策で採用されることになった地盤を凍らして地中に壁を造る工法は、水の流入を防ぎたい地下鉄のトンネル工事などで実績があります。
「地盤凍結工法」とも呼ばれるこの工法は、ゼネコンの鹿島が提案し、案では、1号機から4号機までの建屋全体を囲むように1メートルほどの間隔でパイプを埋め、その中にマイナス40度の液体を流して循環させ地盤を凍らせて固めることで、水の流入を防ぐとされます。
基本的に地中にパイプを埋めるだけでよく、工事期間が1年から2年ほどとほかの方法に比べて短く作業員の被ばくを抑えられる一方、パイプに冷却用の液体を流し続ける必要があり維持コストがかかるほか、今回のような大規模なものでは10年以上の長期にわたって運用された実績はほとんどありません。
鹿島などによりますと、地盤を凍らせて造った壁は水を通さないということで、凍った地盤が溶けないかぎりは機能が維持されるほか、地震などでひびが入ってもすぐに再び凍らせることができるということです。
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地下水放出 漁業者から困難の声相次ぐ (5月30日 19時22分)
汚染水対策で遮水壁設置を求める方針 (5月30日 4時17分)
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*凍土壁対策と同時に汚染水タンクも平常通り増設して行く必要がある。
凍土壁対策が、失敗する可能性もあると言う事だ。
*仮に爆発していない原子力発電の解体作業も多くの時間、それに伴う費用も莫大なものになり、非常に負担の大きい、困難なものになる。
増設する事自体、馬鹿げている、と言う事が言える。
日本であれば「地熱発電が最適」だ。
燃料代が「ゼロ」、いらないのである。
しかも放射能の危険が全く無く、廃炉にする時も、解体も容易と言える。
「安全」・「安心」、これに尽きると言う事だ。
原子力規制委員会ウェブサイト
http://www.nsr.go.jp/
環境省へようこそ!
http://www.env.go.jp/
経済産業省のWEBサイト
http://www.meti.go.jp/
資源エネルギー庁 トップページ
http://www.enecho.meti.go.jp/
東京電力ホームページ
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2013年04月06日 14時00分00秒 | 社会
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/ceb9952549f86b6abcfac205891e661c
原発汚染水処理設備「ALPS」突然、稼働停止に~運転員のボタンの押し間違えが原因。
2013年04月06日 08時31分45秒 | 社会
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/617d66b87a5377f271e66e76ff4643f3
放射性物質汚染水処理設備、ようやくテスト段階へ~あまりにも遅い状態だ。
2013年03月30日 21時11分11秒 | 社会
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/4e47cd25361f8abab282be06c704d043
福島原発周辺の海域の汚染は凄いようだ!~アイナメにセシウム基準7千倍超
2013年03月16日 06時44分50秒 | 食/医療
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/c68834f4a1a6e870473c500e35b03037
福島の子供、更に2人が甲状腺癌!~甲状腺癌発生率、福島では、自然発生する割合が「他よりも高い!」。
2013年02月14日 04時37分17秒 | 食/医療
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/1376a8d1a5931e513f9ca2e979ec145d
福島県知事、突然の大腸出血で入院!~休養の時期なのかもしれない。
2013年01月15日 01時52分07秒 | 社会
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/b472ced481fb264051fb800c2b7d08ea
放射能被曝(セシウム137)と心臓発作の関係~学校検診で心電図異常が増加!。
2013年01月03日 01時12分14秒 | 食/医療
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/e7095a68cfe3a70dae31a4e9e1f41c63
その他、多数。
上記の凍土の遮水壁対策が出来ても、汚染水の中のトリチウム除去が出来なければ、海への放出は「認められない」と言う事が言える。
汚染水の濾過水を「人間が飲める状態」、「混入している放射性物質がゼロの状態」までに濾過出来れば、そこで初めて海への放出が許されるのである。
その事が、原子炉推進企業が行う事の重要な一つの項目だ。
それは責務でもあり、「これが完成しない状態での原子炉販売は、あまりにも無責任」と言う事が言える。
原子炉が爆発しなくとも、配管からの一次冷却水が噴き出した場合、一帯は放射能汚染してしまうのである。
燃料棒を直接冷却している物質が噴き出してくるのだ。
この場合の除染なども未だに完全な除染は出来ないのである。
このような生物にとって危険な原子力方式の発電は早くやめるべきだ。
原発の事故、過去を振り返れば、10年に1回、世界の何処かで発生しているのである。
このまま廃炉にしない場合、2020年前後頃、世界の何処かで、チェルノブイリや福島のような事が発生する確率が高いと言える。
結局は「溶接していない手抜き工事」から発生した問題と言える。
時間が少ないからと言って手抜きをすれば、それ以上の面倒な作業、費用、時間が必要になってくると言える。
「今回は溶接しなくても良い」、と判断した者の「フューマン・エラー」由来の事故と言えよう。
記事参照
ニュース詳細
福島第一原発 汚染水タンクで水漏れ
6月5日 19時27分
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/fd/cad2f917d22049f9d262f37171bdb523.jpg?random=4287cde1eb878027251783a8575e2835
汚染水が漏れたタンク。
福島第一原子力発電所で、汚染水をためた地上の鋼鉄製のタンクで水漏れが見つかり、東京電力は、漏れたのはおよそ1リットルだと説明しています。
汚染水は、水漏れが相次いだ地下の貯水槽から移送していたもので、東京電力は移送を停止するとともに漏れた原因を調べています。
福島第一原発では5日午後0時15分ごろ、地上に設置された鋼鉄製のタンクの壁面の継ぎ目部分から、3秒から4秒に1滴程度の汚染水が漏れているのを、パトロール中の作業員が見つけました。
このため東京電力は、タンクの継ぎ目のボルトを締めたうえ、汚染水の一部を別のタンクに移した結果、漏えいは、およそ4時間半後に止まりました。
漏れたのはおよそ1リットルだということです。
タンクの汚染水は、原子炉建屋の地下にたまった水から、放射性セシウムなどを取り除いたもので、一度は地下の貯水槽にためられていました。
しかし、ことし4月に、地下貯水槽で水漏れが相次いだことから、東京電力は、地下の貯水槽の汚染水を地上のタンクに移送していましたが、タンクが不足したため、先月、新たなタンクを増設していました。
水漏れが見つかったのは、このうちの1基で、先月21日から6号地下貯水槽から移送していたということです。
タンクでは、500トンの容量のうち、420トンの汚染水が入っていたということで、東京電力は午後0時45分に移送を停止するとともに漏れた原因を調べています。
水漏れが見つかったタンクは、海からおよそ400メートルほど離れているということで、東京電力は、「水漏れはタンクの下のコンクリートが湿った程度なので、汚染水が海に漏れる心配はない」と話しています。
タンクと弱点
東京電力福島第一原子力発電所では、5日に水漏れが見つかったのと同じ鋼鉄製のタンクが、およそ300基設置されていて、これまでも水漏れが相次いでいます。
5日に水漏れが見つかったタンクは、直径と高さがおよそ9メートルの円柱形で、1基で500トンの汚染水をためることができます。
鋼鉄製の板を継ぎ合わせて継ぎ目をボルトで締める構造によって水をためる部分を作っていて、継ぎ目では、ゴム製などの部品を使って隙間を埋めています。
水漏れは、5段の構造のタンクの2段目と3段目の間で起きたということです。
こうした鋼鉄製のタンクは、福島第一原発に敷地に現在、およそ300基設置されていて、これまでも水漏れが相次いでいます。
去年2月には、高濃度の放射性ストロンチウムを含む汚染水が、タンクの継ぎ目から漏れているのが見つかるなど、継ぎ目からの水漏れは、去年3件発生していました。
東京電力は、パトロールを強化したり、定期的にボルトを締め直すといった対策をとっていますが、結果として抜本的な対策をとることはできていません。
東京電力の事故後の対応を巡って国の委員を務めた大阪大学の片岡勲教授は、タンクの構造について、「汚染水をためるようなタンクは本来、継ぎ目を溶接して作るべきだが、地下貯水槽からの漏えいを抑えるために急いで作らざるをえなかった」と話しています。
そのうえで片岡教授は、「こうした構造のタンクは、去年も水漏れが相次いで起きたように、継ぎ目からの漏えいが起きやすく、継ぎ目を覆う『パッキン』と、呼ばれるつなぎ目の隙間を埋める部品も、5年程度しか持たない」と指摘しました。
そして、「今後、東京電力は漏れがないよう、しっかり点検を行うと同時に、パッキンの部分を定期的に交換するなど早めの対応が求められる」と話しています。
地下貯水槽の水漏れの経緯
ことし4月には、汚染水を保管していた7つの地下の貯水槽のうち3つで相次いで水漏れが見つかり、東京電力は、急きょ、貯水槽に保管していた2万3000トンの汚染水をすべて地上のタンクに移すことを決めました。
しかし、もともと設置していたタンクだけでは足りないことから、先月から東京電力は順次、タンクを新設したうえで汚染水の移送をしていて、5日に水漏れが見つかったタンクも新たに設置したものでした。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130605/k10015087471000.html